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アリア、追放される
59 グーデファンに
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途中から乗合馬車に一人増えたが、他の乗客は怒りもせず迎え入れてくれた。
「では、一曲」
「楽しい感じで頼むぜ!」
アリアが全員に朝食を振る舞ったし、道中アルピオレは乞われるままに音楽を奏でたり歌を歌ったり……。
「はぁ……なんて素敵な人なのかしら……」
何せアルピオレは数いる神々の中でも特に姿が美しいとされる神であった。あっという間に男女とも魅了してしまったのだ。
「無事とうちゃーっく!やったね、アリア」
「はいっ!あ、もしかしてアルピー様……送って下さったのですか?」
隣の国、グーデファンの乗合馬車到着場でやっと私は気が付いたのでした。魔物や山賊に一つも会わなかった事、道中暇もしなかった事。
「うん!お暇になったら楽神神殿にも遊びに来てね!私、うさぎの飴細工が食べたいなあって」
「わかりました。今度作ってお持ちしますね」
「うん!ありがと~アリア~おまけのリード君もぉ~~~」
「オマケでぇ~っす!」
じゃん!とリュートをかき鳴らしながら楽し気なアルピー様は
「リード君~いいねいいね~~~~」
と、楽し気に消えてしまいました。
「飴細工ともつ煮込みかしら?」
「組み合わせ~~~~!」
だって、アルピオレ様の好きな物ですよ!?半魔神の神殿、いえ教会と言っていましたか、そこを捜そうと辺りをきょろきょろしていると、リードさんがこっちこっちと私の袖を引っ張ります。
「もーグーデまで来ちゃったからね、しょうがない。まあこれも半魔神様のお導きだろうしこっち来て。俺の家があるんだ」
「えっ!リードさんってこの国出身なんですか!?」
「うん、そうなの」
引かれるまま、リードさんと歩き出しました。
「なんて言うかさ~。色々嫌で国を飛び出してあちこちフラフラしてたんだけど、結局帰ってきちゃったし。一応親もいるし……」
「お父さんお母さんは大切にしてください!私は物心ついた時はいませんでした……」
「……そうだったね。で、良ければウチに泊まって行かないか?アリアさんの料理が毎日食べたいとかそう言うわけなんだけど、あ違った!そう言うわけじゃないんだけど!?」
「ぷっ!良いですよ。では宿泊費の代わりにご飯作りますね」
「やったー!」
本当に両手を上げて喜ぶからリードさんはとっても面白いわ!追放された事なか忘れそう……あ、思い出してきちゃった、みんな元気かな……悲しいわ……。
「それにしても、毎日私の料理が食べたいなんて。なんだかプロポーズの言葉みたいですね」
「え?」
「え?」
「は……れ?あ、あれぇ……?」
「ん?」
あれ?どうしたんですか、リードさん。固まってしまって……嫌だわ、こんな道の真ん中で!
「リードさん?」
「はひゃあ!?いやあの、その……そ、そういうつもりじゃ、いやでも、はれ?はひ??」
「変なリードさん。毒キノコでも拾って食べました?」
死なないけれどお口がちょっと麻痺して上手に喋られなくなるタイプの毒キノコってありますよ?大丈夫ですか?
「はひぃ……」
「もう、拾い食いはよしてくださいね。お腹がすいたらちゃんと食べ物持ってますから!」
「はひぃ……」
リードさんは変なまま「あれ?俺ってば」とか「いやでも、もうアリアさんのご飯以外食べたくないな」「あれ?」とかブツブツ呟いてました。ほんとに変なリードさん!
「では、一曲」
「楽しい感じで頼むぜ!」
アリアが全員に朝食を振る舞ったし、道中アルピオレは乞われるままに音楽を奏でたり歌を歌ったり……。
「はぁ……なんて素敵な人なのかしら……」
何せアルピオレは数いる神々の中でも特に姿が美しいとされる神であった。あっという間に男女とも魅了してしまったのだ。
「無事とうちゃーっく!やったね、アリア」
「はいっ!あ、もしかしてアルピー様……送って下さったのですか?」
隣の国、グーデファンの乗合馬車到着場でやっと私は気が付いたのでした。魔物や山賊に一つも会わなかった事、道中暇もしなかった事。
「うん!お暇になったら楽神神殿にも遊びに来てね!私、うさぎの飴細工が食べたいなあって」
「わかりました。今度作ってお持ちしますね」
「うん!ありがと~アリア~おまけのリード君もぉ~~~」
「オマケでぇ~っす!」
じゃん!とリュートをかき鳴らしながら楽し気なアルピー様は
「リード君~いいねいいね~~~~」
と、楽し気に消えてしまいました。
「飴細工ともつ煮込みかしら?」
「組み合わせ~~~~!」
だって、アルピオレ様の好きな物ですよ!?半魔神の神殿、いえ教会と言っていましたか、そこを捜そうと辺りをきょろきょろしていると、リードさんがこっちこっちと私の袖を引っ張ります。
「もーグーデまで来ちゃったからね、しょうがない。まあこれも半魔神様のお導きだろうしこっち来て。俺の家があるんだ」
「えっ!リードさんってこの国出身なんですか!?」
「うん、そうなの」
引かれるまま、リードさんと歩き出しました。
「なんて言うかさ~。色々嫌で国を飛び出してあちこちフラフラしてたんだけど、結局帰ってきちゃったし。一応親もいるし……」
「お父さんお母さんは大切にしてください!私は物心ついた時はいませんでした……」
「……そうだったね。で、良ければウチに泊まって行かないか?アリアさんの料理が毎日食べたいとかそう言うわけなんだけど、あ違った!そう言うわけじゃないんだけど!?」
「ぷっ!良いですよ。では宿泊費の代わりにご飯作りますね」
「やったー!」
本当に両手を上げて喜ぶからリードさんはとっても面白いわ!追放された事なか忘れそう……あ、思い出してきちゃった、みんな元気かな……悲しいわ……。
「それにしても、毎日私の料理が食べたいなんて。なんだかプロポーズの言葉みたいですね」
「え?」
「え?」
「は……れ?あ、あれぇ……?」
「ん?」
あれ?どうしたんですか、リードさん。固まってしまって……嫌だわ、こんな道の真ん中で!
「リードさん?」
「はひゃあ!?いやあの、その……そ、そういうつもりじゃ、いやでも、はれ?はひ??」
「変なリードさん。毒キノコでも拾って食べました?」
死なないけれどお口がちょっと麻痺して上手に喋られなくなるタイプの毒キノコってありますよ?大丈夫ですか?
「はひぃ……」
「もう、拾い食いはよしてくださいね。お腹がすいたらちゃんと食べ物持ってますから!」
「はひぃ……」
リードさんは変なまま「あれ?俺ってば」とか「いやでも、もうアリアさんのご飯以外食べたくないな」「あれ?」とかブツブツ呟いてました。ほんとに変なリードさん!
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