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アリア、追放される
54 聖女追放
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「なんでなんでなんで、私が祭りに行けないんだ!もう許さん!!」
「殿下!?もう半魔神様の祝日祭はとっくに終わりました!」
「これも全部マグノリアのせいだー!うわーーん!」
「殿下っ!」
制止を振り切って泣きながら飛び出したボルトンは馬車に飛び乗った。
「マグノリアの所へ行け!半魔神の神殿だ!!」
「え?王太子殿下??」
「早く行け!首を切られたいのか!!」
何も聞かされていない御者はこの王太子の癇癪が恐ろしくて慌てて言葉に従った。馬車は言われた通りに城を出て、城下町の中でも城から離れた下町近くにある半魔神様の神殿を目指した。
「早く行け!」
「これ以上は街ですからスピードは出せません。通行人をひいてしまいます!」
「平民など知った事か!」
「ひえ」
そんな無茶苦茶な要求を突きつけられて、なるべく急いで馬車を走らせる。いつもなら、王太子のお付きの人たちがいて
「ゆっくりでお願いします!早くついてもいい事は一つもないんで」
などと言われている所だが、今日は全て振り払って来たので誰も止める者がいないのだ。
「お、王太子殿下着きました……」
「早く私を降ろせ!!」
ステップを用意しても一人で降りられない。腹の肉で下が見えないから恐ろしいらしい。
「うぐっ?!」
「早くしろ!」
御者は呻きながら何キロあるのか分からないボルトンを抱えておろした。御者の腰はぎりぎりの所で踏ん張った!
「マグノリア!出て来い!マグノリア!お前の職務を果たせ!私に食事を作るんだ!!」
やはり神殿には入れなかったので、入り口で大声で叫んでいた。
「あのう……皆さん祝日祭のお疲れでまだ眠っておられます。あまり大きな声を出さないで頂きたいのですが……」
「うるさいうるさいうるさい!私は王太子だぞ!私に指図するな!!」
「ひえっ!?」
頭に血が上ったボルトンは神殿から唯一出て来た女性に声を荒げた。しかもその対応が下手であるのを良い事に、怒鳴り散らしたのだ。
「大体なんだ!たかが半魔神の聖女の癖に、私のいう事に従わないなんて!許せん!そんな奴この国から出て行ってもらう!!」
「ひえっ!?は、半魔神様の聖女は……こ、この国から追放!?」
「そうだ!半魔神の聖女などいなくなってしまえ!いや、半魔神の神殿なんてこの国から消してやるッ!!」
「ひ……うう……失礼します~~~~~!」
「あっ!」
対応に当たっていた神官は恐怖で泣きながら神殿の中に駆け込んで行ってしまった。流石にそれはボルトンも罪悪感を感じ
「おい!待て……おい!」
訂正しようと呼び止めるが、女性神官の足は思ったより早くもう視界にはいない。追いかけようにも神殿の結界に弾かれ、ボヨン!とこれ以上は前に進めなかった。
「おい!ほんの少し、ちょっとだけ言い過ぎた!別に半魔神の聖女はいても……おい!おいっ!」
その後、いくら騒いで大声を上げても、神殿から誰も出てきはしなかった。
「殿下!?もう半魔神様の祝日祭はとっくに終わりました!」
「これも全部マグノリアのせいだー!うわーーん!」
「殿下っ!」
制止を振り切って泣きながら飛び出したボルトンは馬車に飛び乗った。
「マグノリアの所へ行け!半魔神の神殿だ!!」
「え?王太子殿下??」
「早く行け!首を切られたいのか!!」
何も聞かされていない御者はこの王太子の癇癪が恐ろしくて慌てて言葉に従った。馬車は言われた通りに城を出て、城下町の中でも城から離れた下町近くにある半魔神様の神殿を目指した。
「早く行け!」
「これ以上は街ですからスピードは出せません。通行人をひいてしまいます!」
「平民など知った事か!」
「ひえ」
そんな無茶苦茶な要求を突きつけられて、なるべく急いで馬車を走らせる。いつもなら、王太子のお付きの人たちがいて
「ゆっくりでお願いします!早くついてもいい事は一つもないんで」
などと言われている所だが、今日は全て振り払って来たので誰も止める者がいないのだ。
「お、王太子殿下着きました……」
「早く私を降ろせ!!」
ステップを用意しても一人で降りられない。腹の肉で下が見えないから恐ろしいらしい。
「うぐっ?!」
「早くしろ!」
御者は呻きながら何キロあるのか分からないボルトンを抱えておろした。御者の腰はぎりぎりの所で踏ん張った!
「マグノリア!出て来い!マグノリア!お前の職務を果たせ!私に食事を作るんだ!!」
やはり神殿には入れなかったので、入り口で大声で叫んでいた。
「あのう……皆さん祝日祭のお疲れでまだ眠っておられます。あまり大きな声を出さないで頂きたいのですが……」
「うるさいうるさいうるさい!私は王太子だぞ!私に指図するな!!」
「ひえっ!?」
頭に血が上ったボルトンは神殿から唯一出て来た女性に声を荒げた。しかもその対応が下手であるのを良い事に、怒鳴り散らしたのだ。
「大体なんだ!たかが半魔神の聖女の癖に、私のいう事に従わないなんて!許せん!そんな奴この国から出て行ってもらう!!」
「ひえっ!?は、半魔神様の聖女は……こ、この国から追放!?」
「そうだ!半魔神の聖女などいなくなってしまえ!いや、半魔神の神殿なんてこの国から消してやるッ!!」
「ひ……うう……失礼します~~~~~!」
「あっ!」
対応に当たっていた神官は恐怖で泣きながら神殿の中に駆け込んで行ってしまった。流石にそれはボルトンも罪悪感を感じ
「おい!待て……おい!」
訂正しようと呼び止めるが、女性神官の足は思ったより早くもう視界にはいない。追いかけようにも神殿の結界に弾かれ、ボヨン!とこれ以上は前に進めなかった。
「おい!ほんの少し、ちょっとだけ言い過ぎた!別に半魔神の聖女はいても……おい!おいっ!」
その後、いくら騒いで大声を上げても、神殿から誰も出てきはしなかった。
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