42 / 61
王都に
42 お肉を食べたらみんな幸せ
しおりを挟む
「では一狩り行きましょうか!リードさんっ!」
「嫌です、アリアさん」
「リードさんは晩御飯ナシですね?」
「何を狩るんですか!アリアさん!」
「お肉です!」
とにかくお肉です!
「お肉を食べたら~皆幸せ~~お肉はつよーい体を!つ、く、るぅー!女の子はぁーさっぱり部分ー男の子はーコッテリぃーお爺さんは柔らかいーところー♪」
「一応聞くけど何の歌?」
「お肉の歌です!」
そうか、とリードさんが遠くを見たわ?!お肉の素晴らしさが伝わったようね!
私とリードさんは王都から少し離れた山まで来ました。この辺に住んでいるお肉は何肉か分かりませんが、山に入ればお肉はいるはずです。
「せめて動物って言ってあげて、アリアさん」
「えっ?!口に出してましたか??」
「そう言う顔してた。あと、よだれ……」
「はっ?!」
いけないいけない!女の子なのよ、私は。
「で、何を狩るんだ?俺はあんまり狩りは上手くないぞ……」
「何でも!何でも狩ります!狩りが駄目なら山菜摘みとかお願いします!」
「何でもって……」
だって料理次第で何でも美味しく食べられますよ!リードさん!
「……半魔神の聖女こえぇ……」
えっ?!何が怖いのでしょうか?!?!
「ホーリー撲殺斬!」
「うぎゃーーー!」
叫んだのは何故かリードさんなのよね、何でかしら?
「アリアリアリアリアリアさん?そ、それ、それ食べるの?!」
「はい!今から毒袋外しちゃいますから安心して下さい!」
「やめて、やめて……牙毒一滴で牛も殺すポイズンバイパーとか食べたくないよお……」
あらやだ!何言ってるのかしら!リードさんは!
「美味しいですよ!身はプリプリとした弾力があって。皮も表面を剥いてしまえばこの毒々しい模様もなくなりますし、湯引きでこう、きゅっとしめて……」
「やめてー!アリアさんが言うと本当に美味しそうに聞こえてくるぅー!」
美味しいんですってば!もう!
「さあ、どんどん狩りますよー!」
「イヤーー!どうしてワシルさんを連れてこなかったのぉーー!どうして俺なのぉーーー!」
「ワシルさんは別口でお肉を仕入れに行ってもらってますけど?」
「もう働いてたぁーーー!?」
「さ!リードさんも頑張って!」
「ひいいいーーー!」
まあまあのお肉を集め終わったのはそれから二日後だったんですけど、リードさんが
「もう帰ろう?ね?ね?」
って泣くんですもん。人一倍食べるくせにそれはいけませんよ?
「嫌です、アリアさん」
「リードさんは晩御飯ナシですね?」
「何を狩るんですか!アリアさん!」
「お肉です!」
とにかくお肉です!
「お肉を食べたら~皆幸せ~~お肉はつよーい体を!つ、く、るぅー!女の子はぁーさっぱり部分ー男の子はーコッテリぃーお爺さんは柔らかいーところー♪」
「一応聞くけど何の歌?」
「お肉の歌です!」
そうか、とリードさんが遠くを見たわ?!お肉の素晴らしさが伝わったようね!
私とリードさんは王都から少し離れた山まで来ました。この辺に住んでいるお肉は何肉か分かりませんが、山に入ればお肉はいるはずです。
「せめて動物って言ってあげて、アリアさん」
「えっ?!口に出してましたか??」
「そう言う顔してた。あと、よだれ……」
「はっ?!」
いけないいけない!女の子なのよ、私は。
「で、何を狩るんだ?俺はあんまり狩りは上手くないぞ……」
「何でも!何でも狩ります!狩りが駄目なら山菜摘みとかお願いします!」
「何でもって……」
だって料理次第で何でも美味しく食べられますよ!リードさん!
「……半魔神の聖女こえぇ……」
えっ?!何が怖いのでしょうか?!?!
「ホーリー撲殺斬!」
「うぎゃーーー!」
叫んだのは何故かリードさんなのよね、何でかしら?
「アリアリアリアリアリアさん?そ、それ、それ食べるの?!」
「はい!今から毒袋外しちゃいますから安心して下さい!」
「やめて、やめて……牙毒一滴で牛も殺すポイズンバイパーとか食べたくないよお……」
あらやだ!何言ってるのかしら!リードさんは!
「美味しいですよ!身はプリプリとした弾力があって。皮も表面を剥いてしまえばこの毒々しい模様もなくなりますし、湯引きでこう、きゅっとしめて……」
「やめてー!アリアさんが言うと本当に美味しそうに聞こえてくるぅー!」
美味しいんですってば!もう!
「さあ、どんどん狩りますよー!」
「イヤーー!どうしてワシルさんを連れてこなかったのぉーー!どうして俺なのぉーーー!」
「ワシルさんは別口でお肉を仕入れに行ってもらってますけど?」
「もう働いてたぁーーー!?」
「さ!リードさんも頑張って!」
「ひいいいーーー!」
まあまあのお肉を集め終わったのはそれから二日後だったんですけど、リードさんが
「もう帰ろう?ね?ね?」
って泣くんですもん。人一倍食べるくせにそれはいけませんよ?
20
お気に入りに追加
287
あなたにおすすめの小説

落ちこぼれ公爵令息の真実
三木谷夜宵
ファンタジー
ファレンハート公爵の次男セシルは、婚約者である王女ジェニエットから婚約破棄を言い渡される。その隣には兄であるブレイデンの姿があった。セシルは身に覚えのない容疑で断罪され、魔物が頻繁に現れるという辺境に送られてしまう。辺境の騎士団の下働きとして物資の輸送を担っていたセシルだったが、ある日拠点の一つが魔物に襲われ、多数の怪我人が出てしまう。物資が足らず、騎士たちの応急処置ができない状態に陥り、セシルは祈ることしかできなかった。しかし、そのとき奇跡が起きて──。
設定はわりとガバガバだけど、楽しんでもらえると嬉しいです。
投稿している他の作品との関連はありません。
カクヨムにも公開しています。

いっとう愚かで、惨めで、哀れな末路を辿るはずだった令嬢の矜持
空月
ファンタジー
古くからの名家、貴き血を継ぐローゼンベルグ家――その末子、一人娘として生まれたカトレア・ローゼンベルグは、幼い頃からの婚約者に婚約破棄され、遠方の別荘へと療養の名目で送られた。
その道中に惨めに死ぬはずだった未来を、突然現れた『バグ』によって回避して、ただの『カトレア』として生きていく話。
※悪役令嬢で婚約破棄物ですが、ざまぁもスッキリもありません。
※以前投稿していた「いっとう愚かで惨めで哀れだった令嬢の果て」改稿版です。文章量が1.5倍くらいに増えています。
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。


国外追放ですか? 承りました。では、すぐに国外にテレポートします。
樋口紗夕
恋愛
公爵令嬢ヘレーネは王立魔法学園の卒業パーティーで第三王子ジークベルトから婚約破棄を宣言される。
ジークベルトの真実の愛の相手、男爵令嬢ルーシアへの嫌がらせが原因だ。
国外追放を言い渡したジークベルトに、ヘレーネは眉一つ動かさずに答えた。
「国外追放ですか? 承りました。では、すぐに国外にテレポートします」
乙女ゲームの世界だと、いつから思い込んでいた?
シナココ
ファンタジー
母親違いの妹をいじめたというふわふわした冤罪で婚約破棄された上に、最北の辺境地に流された公爵令嬢ハイデマリー。勝ち誇る妹・ゲルダは転生者。この世界のヒロインだと豪語し、王太子妃に成り上がる。乙女ゲームのハッピーエンドの確定だ。
……乙女ゲームが終わったら、戦争ストラテジーゲームが始まるのだ。


【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる