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半魔神の残念聖女
14 見かけたらしょうがない、
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「信じらんない!信じらんないっ!」
「ごめんってば!アリアさん!」
次の日、リードさんとは合流したけど、私はまだ怒ってるんですからね!
「良いですか?私は女の子!熊ではありません!」
「分かってますってばー謝ってるじゃないですか!」
本当に分かってるのかなっ!もう!!
「アリアさん、アリアさん。あれ」
リードさんが指差す先に、昨日まで馬車で一緒だった訳ありさんが辻馬車乗り場で困っている。
「どうする?アリアさん。あれは面倒ごとだ」
「でも見つけちゃいましたね」
「なるほど、そう言う考えもありますか」
見て見ぬ振りは私の中には無いのです。知らなければ仕方がありませんが、知ってしまったら何とかしてあげたい。
「おはようございます」
にこりと笑って、お母さんに声をかける。腕の赤ちゃんは泣いている。あらあら!
「ミルクは飲みました?」
「あ、あの……」
なるほど、持ってなかったと見た。
「リードさん!許して欲しかったら……」
「ひぇええ……怖い!怖いです!アリアさん!」
「しっかり抱っこする!はい!ミルクの角度が低い!もっとあげて!!!」
「ひぃ!」
リードさんを赤ちゃんのお世話係に任命する。よしよし、筋は良いですよ。
「ミラージ領に行きたくて…」
「ふむ?」
「遠回りになりますが、まあ王都への道はありますよ?」
赤ちゃんをがっちりホールドしながら、リードさんが首を挟む。男の人の方がしっかり支えてあげられるから赤ちゃんが安心するという話もあります。
ナイスですよ、リードさん。
「ミラージ領行きの馬車ですね。探しましょう。良ければ御一緒しても?」
お母さんは泣きそうな顔をするが、私は笑う。赤ちゃんをお母さんに返してリードさんが近くの馬車を回って交渉してくれた。
「おーい、あったぞー。大人3人と子供1人と赤ちゃん1人。その代わり夕食の支度は俺ら持ちが一回で手を打って貰った」
「流石!リードさん」
「頑張ったから許してくれるよなー?」
私は両手で大きな丸を作った。よーし、頑張っちゃうぞー!
馬車の確保も終わったので、リードさんと連れ立って、警備隊の詰所に向かった。盗賊の報奨金は思ったよりも多く、ほくほくと懐が暖まった。
「しかしこいつら少し妙でね、気のせいだと思うんだが……」
やけにおとなしいという。大体盗賊は捕まっても、出せ!と騒いだり、命乞いをしたりと騒がしいものだが、私達が捕まえた盗賊は隅に固まってじっと座っているだけなんだそうだ。
「まるで誰かが助けに来るのを待っているようだよ」
「怖い事言わないでくださいよー!ちゃんと捕まえて置いてくださいね!」
任せろよ、お嬢ちゃん!そう言ってくれたので、ほっとする。警備隊は頼りになるなぁ!
馬車に戻る前に市場により食材を買い足す。
「あっ!山羊!」
山羊を連れた商人に会う事ができたのでミルクも手に入った。これはラッキーだ!
ぽいぽいとバッグに詰めていると、また物欲しそうに見ているリードさんと目が合う。
「もう!今度は何ですか!」
「そのバッグ、マジックバッグだよね……収納が凄いやつ」
「そうですよ!半魔神様は元々はポーターですもの!マジックバッくらい作れます!」
リードさんがぎょっと眼を見開いた。
「アリアさん?俺の聞き間違いでなければつくるって言った?!」
「言いましたけど?」
「いやいや、アリアさん。マジックバッグは古代のアーティファクトだろう?現代では作り手は絶滅していないって……」
「なんですかー!もう!信じられないなら作ってあげますよ!その代わりそんなに大きいものは作れませんけど!」
アリアさんは小さなバッグを取り出す。種も仕掛けもないバッグに
「いっぱいはいるようになーれ!はい、どうぞ?」
信じられないが憧れのマジックバッグが出来上がっていた。
「ごめんってば!アリアさん!」
次の日、リードさんとは合流したけど、私はまだ怒ってるんですからね!
「良いですか?私は女の子!熊ではありません!」
「分かってますってばー謝ってるじゃないですか!」
本当に分かってるのかなっ!もう!!
「アリアさん、アリアさん。あれ」
リードさんが指差す先に、昨日まで馬車で一緒だった訳ありさんが辻馬車乗り場で困っている。
「どうする?アリアさん。あれは面倒ごとだ」
「でも見つけちゃいましたね」
「なるほど、そう言う考えもありますか」
見て見ぬ振りは私の中には無いのです。知らなければ仕方がありませんが、知ってしまったら何とかしてあげたい。
「おはようございます」
にこりと笑って、お母さんに声をかける。腕の赤ちゃんは泣いている。あらあら!
「ミルクは飲みました?」
「あ、あの……」
なるほど、持ってなかったと見た。
「リードさん!許して欲しかったら……」
「ひぇええ……怖い!怖いです!アリアさん!」
「しっかり抱っこする!はい!ミルクの角度が低い!もっとあげて!!!」
「ひぃ!」
リードさんを赤ちゃんのお世話係に任命する。よしよし、筋は良いですよ。
「ミラージ領に行きたくて…」
「ふむ?」
「遠回りになりますが、まあ王都への道はありますよ?」
赤ちゃんをがっちりホールドしながら、リードさんが首を挟む。男の人の方がしっかり支えてあげられるから赤ちゃんが安心するという話もあります。
ナイスですよ、リードさん。
「ミラージ領行きの馬車ですね。探しましょう。良ければ御一緒しても?」
お母さんは泣きそうな顔をするが、私は笑う。赤ちゃんをお母さんに返してリードさんが近くの馬車を回って交渉してくれた。
「おーい、あったぞー。大人3人と子供1人と赤ちゃん1人。その代わり夕食の支度は俺ら持ちが一回で手を打って貰った」
「流石!リードさん」
「頑張ったから許してくれるよなー?」
私は両手で大きな丸を作った。よーし、頑張っちゃうぞー!
馬車の確保も終わったので、リードさんと連れ立って、警備隊の詰所に向かった。盗賊の報奨金は思ったよりも多く、ほくほくと懐が暖まった。
「しかしこいつら少し妙でね、気のせいだと思うんだが……」
やけにおとなしいという。大体盗賊は捕まっても、出せ!と騒いだり、命乞いをしたりと騒がしいものだが、私達が捕まえた盗賊は隅に固まってじっと座っているだけなんだそうだ。
「まるで誰かが助けに来るのを待っているようだよ」
「怖い事言わないでくださいよー!ちゃんと捕まえて置いてくださいね!」
任せろよ、お嬢ちゃん!そう言ってくれたので、ほっとする。警備隊は頼りになるなぁ!
馬車に戻る前に市場により食材を買い足す。
「あっ!山羊!」
山羊を連れた商人に会う事ができたのでミルクも手に入った。これはラッキーだ!
ぽいぽいとバッグに詰めていると、また物欲しそうに見ているリードさんと目が合う。
「もう!今度は何ですか!」
「そのバッグ、マジックバッグだよね……収納が凄いやつ」
「そうですよ!半魔神様は元々はポーターですもの!マジックバッくらい作れます!」
リードさんがぎょっと眼を見開いた。
「アリアさん?俺の聞き間違いでなければつくるって言った?!」
「言いましたけど?」
「いやいや、アリアさん。マジックバッグは古代のアーティファクトだろう?現代では作り手は絶滅していないって……」
「なんですかー!もう!信じられないなら作ってあげますよ!その代わりそんなに大きいものは作れませんけど!」
アリアさんは小さなバッグを取り出す。種も仕掛けもないバッグに
「いっぱいはいるようになーれ!はい、どうぞ?」
信じられないが憧れのマジックバッグが出来上がっていた。
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