【完結】半魔神の聖女は今日も反省する

鏑木 うりこ

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半魔神の残念聖女

11 リード、呟く

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 アリアさんはすごい。
俺はどうしたら分からなくなる。

 乗り合い馬車に赤ん坊と子供を連れた女性が乗っているのは訳ありだろう。そして案の定、臭いがする。
 赤ん坊とはそんなもんだ。御者は分からないだろうが、同乗者はまあ分かるな。不満も出るのも分かる。
 ガキが相乗りした時点で外れ馬車と言っても良い。

 それがどうだ!魔法で一発なんて、どこのおとぎ話だ?!あれだ、半魔神さまの出てくるやつにそんなのあったぞ!
 汚れを一発できれいにする魔法!

 ……実在していたのか……?!

 しかも教えるってどういうことだよ?!おかしいだろ!そんなの神殿に多額の寄付をして教えて貰わないと……ってどうなってんだ?!

 俺の常識が覆されて行く……しかも俺まで教えて貰っちゃった★すげぇ便利なにこれ……。
 そしてあのカバン。普通のカバンじゃない。たしか、半魔神さまは勇者パーティーのポーターも勤めていらしたので……まさか、マジックバッグになっているか……?
 小さくてもべらぼうに高いあの便利なバッグ……なのか?そうなのか?!

 アリアさん、君は一体……って半魔神さまの聖女だったな、流石だぜ。

 オンボロ馬車なのに揺れも少ないし、みんな笑っているなんて、なんて旅だ。快適すぎてもうアリアさんから離れたくない!!

「お茶をどうぞ!」

 しかも休憩所で配られたお茶はどうだ??色はオレンジで不思議な色だがアジはさっぱりフルーティで乾いた喉に吸い込まれるようだ!
 そして美味しい!そういえば美味しくなーれの魔法がかかってたな!それからなんだ?元気になーれ?これ、お茶っていうより上級回復ポーション並じゃないか??しかも美味い!はー!全部飲みたい!
 怒られたが……

 頼む!残ったものを馬に!馬に飲ますなーーおれにくれーーーー!!!

あっーーーー!
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