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71 外でやれ
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「ま、まずい。これでは我々が完全に不利っどうしましょう!侍従長!」
「うう、レオン様、このように成長なさるとは、じいは、じいは嬉しゅうございます!」
あ、ダメなやつだこれ。侍従長と呼ばれた年嵩の男性はなんか泣いてるし、マリアは溜息をついてる。
「ふ、そこのお偉いさん、傭兵は必要かな?!」
「お、お前は……えーと?」
「ガキの突進などことヘイズに任せろ!お前ら!」
「おうっ!兄貴任せろや!」
ヘイズとその弟達5人がズラリと現れる。やめて、話をややこやしくしないで。
「さあ、ぼうず供!この六剣を倒さねばじゅうじゅう焼きには辿り着けんぞ!ふーははー!」
面白そうだからって首を突っ込むのはほんとにやめてってば!
「六剣のヘイズ?!相手にとって不足なし!行くぞ、皆」
「うん!ヘイズさん、今は敵だよ!」
「よし来い、ラセル!修行の成果を見せてみろ!」
「みんなぁ~行くよぉー加護、発動!神様、僕たちにお肉を授けたまえぇーー!」
「いいとも~!がんばれぇー!」
パムの保管庫からティン様が顔を出してる……いや、確かにティン様も神様だから……??
「くっ!時空神の加護かぁっ!スローなんぞ3倍早く動けば問題ない!」
「嘘でしょ」
「鍛えられた筋肉に出来ないことはなーいっ!」
「きゃー?!」
「外でやれ」
これ以上食堂で暴れたらお鍋とか壊しちゃうでしょうに!
「陛下ッ!レオン様たちはもうお戻りになっていただかねば! 」
「セドリック坊ちゃんも皆さんお待ちです」
「フィン様はそろそろ神殿へ帰らねば」
「何とかしておけ」
流石一言で黙らせたぞ。凄いぞ皇帝流石だ皇帝。
「うおりゃああ!坊主共まだまだああ!」
「クソっ強い!ラセル回り込め!」
「分かった!うわっ」
「遅い遅いー!」
「どうして遅延魔法かけてるのに早いのぉ~!」
「筋肉だー!」
「嘘だろ!信じられない」
「目の前のことを信じずに何を信じるというのだー!」
流石にヘイズ達6兄弟相手では子供達じゃ突破できないよねえ、うん。
「イアン!イアン手伝って!ヘイズさん強いよ!」
そりゃあヘイズは強いよ~流石にラセル達に味方してもいいだろうなあ。
「分かった。フィン、魔法を部分掛けして。全体じゃなくて、腕だけきゅん」
「部分?そんな事できるの……?」
「できるよ、きちんと狙いを定めるきゅん。腕の間接だけにかけると腕が上がる速度が格段に遅くなきゅ。体のバランスが崩れるから、鍛えられていればいるほど、体幹が狂うんだきゅん」
私はぴょんと飛び跳ねてフィンの横に着地する。やって見せた方が早いからね。
「こう、目の前で魔法を圧縮して……小さな玉のようにするきゅ。そしてそれを投げつけるイメージだきゅん」
見えないけれどこねくり回せば魔力は凝縮する。子供には早い技かもしれないけれど、使えて損になることはないだろう。
「小っちゃくするの?大きいとダメ?」
「うん、駄目。相手が強ければ強い程、小さいもののほうがいいきゅん。油断と、累積した違和感を作り出し……最後にトドメを決める寸前まで悟らせちゃ駄目だきゅん」
「なるほどぉ~ばれないように、ね?」
「そうだ」
あ、フィンと喋ってたらバレた。ヘイズが小さな小石をこちらに撃ち込んでくる。これが凝縮した魔力に当たると弾けて消えちゃうからね。
「おっと」
「チッ!流石将軍だぜ!」
パキンと音を立てて、防御用の障壁が砕ける。小石で障壁を砕くのやめて欲しい。
「ほへ……魔力の玉を作りながら障壁も張れるのぉ……?」
「練習すればできるきゅん。後もう一個くらいなら、ほら作れるきゅ」
目の前に当たると遅くなる小さな玉のような存在が出来上がる。見えないけれど確かに何かある、そんな感じ。
「ほへえええええ!すごい、すごいイアン!私もできる!?」
「すぐできるきゅん!おやつ食べながらぼーっとするのぼーっとを魔力を集めるのに使うきゅん」
「ぼーっと?」
「そう、ぼーっとだきゅん」
「ぼー……」
「良いから援護して!!」
怒られちゃった。
「うう、レオン様、このように成長なさるとは、じいは、じいは嬉しゅうございます!」
あ、ダメなやつだこれ。侍従長と呼ばれた年嵩の男性はなんか泣いてるし、マリアは溜息をついてる。
「ふ、そこのお偉いさん、傭兵は必要かな?!」
「お、お前は……えーと?」
「ガキの突進などことヘイズに任せろ!お前ら!」
「おうっ!兄貴任せろや!」
ヘイズとその弟達5人がズラリと現れる。やめて、話をややこやしくしないで。
「さあ、ぼうず供!この六剣を倒さねばじゅうじゅう焼きには辿り着けんぞ!ふーははー!」
面白そうだからって首を突っ込むのはほんとにやめてってば!
「六剣のヘイズ?!相手にとって不足なし!行くぞ、皆」
「うん!ヘイズさん、今は敵だよ!」
「よし来い、ラセル!修行の成果を見せてみろ!」
「みんなぁ~行くよぉー加護、発動!神様、僕たちにお肉を授けたまえぇーー!」
「いいとも~!がんばれぇー!」
パムの保管庫からティン様が顔を出してる……いや、確かにティン様も神様だから……??
「くっ!時空神の加護かぁっ!スローなんぞ3倍早く動けば問題ない!」
「嘘でしょ」
「鍛えられた筋肉に出来ないことはなーいっ!」
「きゃー?!」
「外でやれ」
これ以上食堂で暴れたらお鍋とか壊しちゃうでしょうに!
「陛下ッ!レオン様たちはもうお戻りになっていただかねば! 」
「セドリック坊ちゃんも皆さんお待ちです」
「フィン様はそろそろ神殿へ帰らねば」
「何とかしておけ」
流石一言で黙らせたぞ。凄いぞ皇帝流石だ皇帝。
「うおりゃああ!坊主共まだまだああ!」
「クソっ強い!ラセル回り込め!」
「分かった!うわっ」
「遅い遅いー!」
「どうして遅延魔法かけてるのに早いのぉ~!」
「筋肉だー!」
「嘘だろ!信じられない」
「目の前のことを信じずに何を信じるというのだー!」
流石にヘイズ達6兄弟相手では子供達じゃ突破できないよねえ、うん。
「イアン!イアン手伝って!ヘイズさん強いよ!」
そりゃあヘイズは強いよ~流石にラセル達に味方してもいいだろうなあ。
「分かった。フィン、魔法を部分掛けして。全体じゃなくて、腕だけきゅん」
「部分?そんな事できるの……?」
「できるよ、きちんと狙いを定めるきゅん。腕の間接だけにかけると腕が上がる速度が格段に遅くなきゅ。体のバランスが崩れるから、鍛えられていればいるほど、体幹が狂うんだきゅん」
私はぴょんと飛び跳ねてフィンの横に着地する。やって見せた方が早いからね。
「こう、目の前で魔法を圧縮して……小さな玉のようにするきゅ。そしてそれを投げつけるイメージだきゅん」
見えないけれどこねくり回せば魔力は凝縮する。子供には早い技かもしれないけれど、使えて損になることはないだろう。
「小っちゃくするの?大きいとダメ?」
「うん、駄目。相手が強ければ強い程、小さいもののほうがいいきゅん。油断と、累積した違和感を作り出し……最後にトドメを決める寸前まで悟らせちゃ駄目だきゅん」
「なるほどぉ~ばれないように、ね?」
「そうだ」
あ、フィンと喋ってたらバレた。ヘイズが小さな小石をこちらに撃ち込んでくる。これが凝縮した魔力に当たると弾けて消えちゃうからね。
「おっと」
「チッ!流石将軍だぜ!」
パキンと音を立てて、防御用の障壁が砕ける。小石で障壁を砕くのやめて欲しい。
「ほへ……魔力の玉を作りながら障壁も張れるのぉ……?」
「練習すればできるきゅん。後もう一個くらいなら、ほら作れるきゅ」
目の前に当たると遅くなる小さな玉のような存在が出来上がる。見えないけれど確かに何かある、そんな感じ。
「ほへえええええ!すごい、すごいイアン!私もできる!?」
「すぐできるきゅん!おやつ食べながらぼーっとするのぼーっとを魔力を集めるのに使うきゅん」
「ぼーっと?」
「そう、ぼーっとだきゅん」
「ぼー……」
「良いから援護して!!」
怒られちゃった。
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