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1 ネコジャラシー草原の惨劇
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「くそっ!来るぞ!ヒト族の「魔王」だ!」
「一時休戦だ、良いな!」
「くっ!」
ここは我が神聖ニクキュー国と宿敵モフリットの狭間にあるネコジャラシー草原。爆裂と閃光の大魔法が飛び交う戦闘中に横やりが入った。今まで我々の奴隷として散々使ってやったヒト族が召喚した「魔王」によって我々は存続の危機に瀕していた。
「ふ、ふは、ふはは……いる、いるぞ……!可愛いニャンコちゃん達が……今日も存分に可愛がって差し上げますよ」
「う、うわあああ!魔王だ、魔王が現れたぞ!」
我が軍の精鋭達が恐怖におののき、尻尾を股の間に隠して逃げまどう。最初の内は将軍という高い地位にいる私が軍の規律を乱してどうするか、と部下たちを叱りつけたものだが、アレはどうにもならん!
「急いで結界内に逃げ込め!」
今まで剣を交えていた敵将レニオなど構っていられるものか!早く部下を守らねば。
「あー!ティニル将軍はっけーん!」
「くそっ、見つかった!」
「行けっティニル」
「この借りは必ず返すッ……覚えていろレオニ!」
「レオニちゃんもいる~!イイコチャンですね~!」
「うわあああああっ!」
「レオニ……クソッ!」
俺は、敵の将軍に庇われ、あいつを盾に文字通り尻尾を巻いて逃げ出した。情けないが魔王の力は絶大なんだ!
「逃がさないよ!魔王特殊魔法発動!「チャンネコ・キモチヨクナリマチョーネ」
「う、うわああああ!」
どういう原理か知らないが、魔王は魔王にしか使えない特殊魔法を使ってくる。その中の恐ろしいものがこの空間支配魔法の一つだ。この空間の空気を少しでも吸うと全身の力が抜け、酷い酩酊と共に動けなくなってしまうのだ。
「くっ……、ニャ、ニャアン……」
私とレオニは何度も剣を交えた宿敵同士だ。そのライバルが膝をつくのを見るのはとてもつらい。しかし我々はこの魔王に勝つ術を見いだせずにいるのだ。
「は、はは!モフリット国の「猛る白獅子」レオニ将軍もコレには手も足も……尻尾も出ませんね!」
「く……くそっ体が、自由がきかんッ……く、う……にゃん♡」
「動物がヘソ天とは!情けない情けない……キャワワーですよ!なでなでなでなで~」
「にゃにゃーん♡らめー!らめなのおおっ!」
白銀の髪を振り乱して、情けない恰好で大地に転がっている……お前のそんな姿、見たくなかったぞ!レオニっ!大の大人が片手で転がされてヘソ天とは!
「逃がさないよ!ティニルちゃーん!オイチイオイチイ・ニャオニュ~ルオタベヨー!」
「う…!」
俺達の敏感な鼻に届く得難い香り!あああ、なんて美味そうなんだ……殿を走っていた俺は誘惑に捕まってしまう。
「にゃ、にゃああ……」
くそっ全身の震えがとまらねえぇ!アレが……アレが欲しいッ!
「だ、駄目だあああ!」
「ティニル将軍ッ!!」
俺は、振り返って魔王に突撃する!
「それをくれえええええ♡」
「いいとも~!いっぱいお食べよ!好きなだけ出せるからね」
「にゃああ~ん!うめえーーーー♡」
恐怖はそれだけでは終わらない。
「一時休戦だ、良いな!」
「くっ!」
ここは我が神聖ニクキュー国と宿敵モフリットの狭間にあるネコジャラシー草原。爆裂と閃光の大魔法が飛び交う戦闘中に横やりが入った。今まで我々の奴隷として散々使ってやったヒト族が召喚した「魔王」によって我々は存続の危機に瀕していた。
「ふ、ふは、ふはは……いる、いるぞ……!可愛いニャンコちゃん達が……今日も存分に可愛がって差し上げますよ」
「う、うわあああ!魔王だ、魔王が現れたぞ!」
我が軍の精鋭達が恐怖におののき、尻尾を股の間に隠して逃げまどう。最初の内は将軍という高い地位にいる私が軍の規律を乱してどうするか、と部下たちを叱りつけたものだが、アレはどうにもならん!
「急いで結界内に逃げ込め!」
今まで剣を交えていた敵将レニオなど構っていられるものか!早く部下を守らねば。
「あー!ティニル将軍はっけーん!」
「くそっ、見つかった!」
「行けっティニル」
「この借りは必ず返すッ……覚えていろレオニ!」
「レオニちゃんもいる~!イイコチャンですね~!」
「うわあああああっ!」
「レオニ……クソッ!」
俺は、敵の将軍に庇われ、あいつを盾に文字通り尻尾を巻いて逃げ出した。情けないが魔王の力は絶大なんだ!
「逃がさないよ!魔王特殊魔法発動!「チャンネコ・キモチヨクナリマチョーネ」
「う、うわああああ!」
どういう原理か知らないが、魔王は魔王にしか使えない特殊魔法を使ってくる。その中の恐ろしいものがこの空間支配魔法の一つだ。この空間の空気を少しでも吸うと全身の力が抜け、酷い酩酊と共に動けなくなってしまうのだ。
「くっ……、ニャ、ニャアン……」
私とレオニは何度も剣を交えた宿敵同士だ。そのライバルが膝をつくのを見るのはとてもつらい。しかし我々はこの魔王に勝つ術を見いだせずにいるのだ。
「は、はは!モフリット国の「猛る白獅子」レオニ将軍もコレには手も足も……尻尾も出ませんね!」
「く……くそっ体が、自由がきかんッ……く、う……にゃん♡」
「動物がヘソ天とは!情けない情けない……キャワワーですよ!なでなでなでなで~」
「にゃにゃーん♡らめー!らめなのおおっ!」
白銀の髪を振り乱して、情けない恰好で大地に転がっている……お前のそんな姿、見たくなかったぞ!レオニっ!大の大人が片手で転がされてヘソ天とは!
「逃がさないよ!ティニルちゃーん!オイチイオイチイ・ニャオニュ~ルオタベヨー!」
「う…!」
俺達の敏感な鼻に届く得難い香り!あああ、なんて美味そうなんだ……殿を走っていた俺は誘惑に捕まってしまう。
「にゃ、にゃああ……」
くそっ全身の震えがとまらねえぇ!アレが……アレが欲しいッ!
「だ、駄目だあああ!」
「ティニル将軍ッ!!」
俺は、振り返って魔王に突撃する!
「それをくれえええええ♡」
「いいとも~!いっぱいお食べよ!好きなだけ出せるからね」
「にゃああ~ん!うめえーーーー♡」
恐怖はそれだけでは終わらない。
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