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番外編
策士策に溺れる
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「おじーたま♡」
「うわー!ルーカス、よく来たねぇ」
よたよたと走って来るルーカスを膝をついて両手を広げて迎える。
「きゃーい!」
ぴょん、と跳ねた3歳児はディエスの腕に飛び込んで高々と抱き上げられた。
「うわー!重くなったなぁ。いっぱいご飯食べてる?」
「うん!ぼくねぇおナスもたべれるようになったんだよ!」
「凄い、凄いぞ!」
アレを抱っこしてくるくる回って本当に楽しそうだ。だが俺は非常につまらない。全て我が孫のはずなのに、皆一言私に挨拶しただけで一目散にディエスの元に走って行ってしまう。
「ディエスさま、あたしも!」
「ジャスミンはきれいになったねぇ。お、素敵なネックレスだ」
「当たり前よ!もう5歳なんですからね?ねーディエスさま。私、新しいの欲しいなぁ」
左腕にアレッシュの息子のルーカス、右腕にイーライの娘のジャスミンを抱き上げて楽しそうに笑っている。
ディエスは私のものなのに!!
「あら、ジャスミンったら駄目よ?おねだりなんて」
コロコロと笑うのはイーライの妻であるサシャール王。東の国では元々王位継承者のサシャール殿にイーライが嫁いだ形だが、二人は馬が合うらしく仲が良い。
しかしだ、その王と王配が何故アイリス邸へ遊びに来ているんだ??
「良いんだよ、シャシャちゃん。やーでも俺が王女様に相応しい物をお贈り出来るかなぁ?」
サシャール殿に断りを入れ、ジャスミンに問いかける。全く甘すぎるだろう!
「ディエスさまの手作りのえーとシッポヤキが欲しい!」
「ああ、七宝焼きね。女の子が好きそうな物残ってたかなぁ?」
すっと立ち上がると孫どもが群がる。本当に群がる、が相応しい言葉だ。
「私も~!」「僕も欲しいー!」
「あら、わたくしも」「では私も」「私も。お義母様にもお土産を下さいますよね?」
その言葉にサシャール殿、ウィルフィルドの妻であり西の国の女王タイレル殿、そしてアレッシュの妻のルータベーガ殿までふわりと立ち上がるから一体どうした事か。
「勿論、と言いたいけど俺の作った物なんてみんなが気に入ってくれるかなぁ?まあ色々あるから見においで」
ぞろぞろ、ぞろぞろ。女性達はディエスの後について出て行ってしまう。あのシッポーヤキとはディエスが私にタイピンを贈る為に始めた焼き物のはずだ。それなのに何故女性達がそれを受け取りに行くのだ?絶対におかしい。
「おい、ライ。父上がお冠だぞ」
「良いじゃないですか、アレッシュ兄上。たまにはディエス様から離れて貰わないと。いつまでたってもああでは困ります」
「そうですよ、アレッシュ兄上……ほんともう狡い!」
残された我が子供達がごちゃごちゃ言っているが聞いてやる義理なんてないな。
「まあそうだよなぁ~24時間ずっと一緒にいれるんだもんなあ」
「そうですよ、私達なんてものの見事に振られたのに!ああーーー悔しい!」
「ホントですよ、あの国取りの苦労は何だったのかと寝込んだんですからね」
私のせいではない。元々ディエスは私の妻として迎えたんだから、お前達を好きになる道理はない。イーライとウィルフィルドの件は勝手に思い込んで出て行ったんだろう?
「行って来てはいかがです?」
アレッシュの声が聞こえる。まあ安全な屋敷内とてこれだけ貴人がいれば何が潜むかはわからんからな。私はディエスの作品が置いてある部屋へ向かった。廊下まで楽しそうな声が響いているからあれやこれややっているのだろう。まったく、どれもこれもディエスが私の為に作った物ばかりなのに、どうしてそう欲しがるのか意味が分からん。
「なんていうか父上は……分かりやすい」
足早にラムシェーブルがいなくなった後、彼の息子達は呆れつつため息交じりに話しをしていた。
「子供の頃は父上がとても怖かったですね。無言で何を考えているか分からなかったから」
ウィルフィルドはニコラスが出してくれたお茶を飲む。ちょうどぬるめに設定されたお茶は彼好みだ。
「ああ、でも最近はなんて言うか……ディエス様の事しか考えないだろう、あの男は」
イーライはため息と共にカップを置いた。双子だからかやる事とそのタイミングまで一緒なのを見てアレッシュは少し羨ましいような、少し不気味なようなそんな心持ちになる。
「というか、毎回思うのだが。ディエス様の胆力はどうなっているんだ?あのしつこい父上と毎日毎日一緒にいるんだぞ?時計を見たか?5分離れただけであのイラつきよう。気持ち悪いぞ」
本人がいないのを良い事に言いたい放題が始まる。
「本当ですよ、しかもディエス様は渡さないって牽制は!悔しくて子供をたくさん作ってしまいましたよ!」
「だよなあ。ディエス様が父上より優先してくれる数少ない事例だからなあ~小さな子供、特に孫は!」
双子が同時にため息をつけば、アレッシュもため息をついた。
「……やっぱりお前らも?」
「「というか兄上の策をみて真似させていただきました」」
「あー……」
勿論、伴侶に断っての事だ。全員自分の妻に
「父上からディエス様を引き離せるのは孫だけだ!」
「意味が分からないけれど一応聞いて上げます」
馬鹿ね、と呆れられながら全員たくさんの子宝に恵まれているのでディエスの孫は全部で今17人いる。そんな裏事情など知らないがディエスは皆可愛くてしょうがないし、ラムシェーブルは多すぎる孫の突撃に嫉妬を隠せずイライラしているので息子達の策略は見事に決まっているといえば決まっていた。
「……そんなことをしてもディエス様はこっちを見て下さらないしなあ」
「というか自分の子供が羨ましいなんて思ったりしません?兄上は」
「……なんというか「策士策に溺れる」って知ってる?ライ、ウィル」
「「ああーーー……」」
三人は結局頭を抱えるしかなかったのだった。
「うわー!ルーカス、よく来たねぇ」
よたよたと走って来るルーカスを膝をついて両手を広げて迎える。
「きゃーい!」
ぴょん、と跳ねた3歳児はディエスの腕に飛び込んで高々と抱き上げられた。
「うわー!重くなったなぁ。いっぱいご飯食べてる?」
「うん!ぼくねぇおナスもたべれるようになったんだよ!」
「凄い、凄いぞ!」
アレを抱っこしてくるくる回って本当に楽しそうだ。だが俺は非常につまらない。全て我が孫のはずなのに、皆一言私に挨拶しただけで一目散にディエスの元に走って行ってしまう。
「ディエスさま、あたしも!」
「ジャスミンはきれいになったねぇ。お、素敵なネックレスだ」
「当たり前よ!もう5歳なんですからね?ねーディエスさま。私、新しいの欲しいなぁ」
左腕にアレッシュの息子のルーカス、右腕にイーライの娘のジャスミンを抱き上げて楽しそうに笑っている。
ディエスは私のものなのに!!
「あら、ジャスミンったら駄目よ?おねだりなんて」
コロコロと笑うのはイーライの妻であるサシャール王。東の国では元々王位継承者のサシャール殿にイーライが嫁いだ形だが、二人は馬が合うらしく仲が良い。
しかしだ、その王と王配が何故アイリス邸へ遊びに来ているんだ??
「良いんだよ、シャシャちゃん。やーでも俺が王女様に相応しい物をお贈り出来るかなぁ?」
サシャール殿に断りを入れ、ジャスミンに問いかける。全く甘すぎるだろう!
「ディエスさまの手作りのえーとシッポヤキが欲しい!」
「ああ、七宝焼きね。女の子が好きそうな物残ってたかなぁ?」
すっと立ち上がると孫どもが群がる。本当に群がる、が相応しい言葉だ。
「私も~!」「僕も欲しいー!」
「あら、わたくしも」「では私も」「私も。お義母様にもお土産を下さいますよね?」
その言葉にサシャール殿、ウィルフィルドの妻であり西の国の女王タイレル殿、そしてアレッシュの妻のルータベーガ殿までふわりと立ち上がるから一体どうした事か。
「勿論、と言いたいけど俺の作った物なんてみんなが気に入ってくれるかなぁ?まあ色々あるから見においで」
ぞろぞろ、ぞろぞろ。女性達はディエスの後について出て行ってしまう。あのシッポーヤキとはディエスが私にタイピンを贈る為に始めた焼き物のはずだ。それなのに何故女性達がそれを受け取りに行くのだ?絶対におかしい。
「おい、ライ。父上がお冠だぞ」
「良いじゃないですか、アレッシュ兄上。たまにはディエス様から離れて貰わないと。いつまでたってもああでは困ります」
「そうですよ、アレッシュ兄上……ほんともう狡い!」
残された我が子供達がごちゃごちゃ言っているが聞いてやる義理なんてないな。
「まあそうだよなぁ~24時間ずっと一緒にいれるんだもんなあ」
「そうですよ、私達なんてものの見事に振られたのに!ああーーー悔しい!」
「ホントですよ、あの国取りの苦労は何だったのかと寝込んだんですからね」
私のせいではない。元々ディエスは私の妻として迎えたんだから、お前達を好きになる道理はない。イーライとウィルフィルドの件は勝手に思い込んで出て行ったんだろう?
「行って来てはいかがです?」
アレッシュの声が聞こえる。まあ安全な屋敷内とてこれだけ貴人がいれば何が潜むかはわからんからな。私はディエスの作品が置いてある部屋へ向かった。廊下まで楽しそうな声が響いているからあれやこれややっているのだろう。まったく、どれもこれもディエスが私の為に作った物ばかりなのに、どうしてそう欲しがるのか意味が分からん。
「なんていうか父上は……分かりやすい」
足早にラムシェーブルがいなくなった後、彼の息子達は呆れつつため息交じりに話しをしていた。
「子供の頃は父上がとても怖かったですね。無言で何を考えているか分からなかったから」
ウィルフィルドはニコラスが出してくれたお茶を飲む。ちょうどぬるめに設定されたお茶は彼好みだ。
「ああ、でも最近はなんて言うか……ディエス様の事しか考えないだろう、あの男は」
イーライはため息と共にカップを置いた。双子だからかやる事とそのタイミングまで一緒なのを見てアレッシュは少し羨ましいような、少し不気味なようなそんな心持ちになる。
「というか、毎回思うのだが。ディエス様の胆力はどうなっているんだ?あのしつこい父上と毎日毎日一緒にいるんだぞ?時計を見たか?5分離れただけであのイラつきよう。気持ち悪いぞ」
本人がいないのを良い事に言いたい放題が始まる。
「本当ですよ、しかもディエス様は渡さないって牽制は!悔しくて子供をたくさん作ってしまいましたよ!」
「だよなあ。ディエス様が父上より優先してくれる数少ない事例だからなあ~小さな子供、特に孫は!」
双子が同時にため息をつけば、アレッシュもため息をついた。
「……やっぱりお前らも?」
「「というか兄上の策をみて真似させていただきました」」
「あー……」
勿論、伴侶に断っての事だ。全員自分の妻に
「父上からディエス様を引き離せるのは孫だけだ!」
「意味が分からないけれど一応聞いて上げます」
馬鹿ね、と呆れられながら全員たくさんの子宝に恵まれているのでディエスの孫は全部で今17人いる。そんな裏事情など知らないがディエスは皆可愛くてしょうがないし、ラムシェーブルは多すぎる孫の突撃に嫉妬を隠せずイライラしているので息子達の策略は見事に決まっているといえば決まっていた。
「……そんなことをしてもディエス様はこっちを見て下さらないしなあ」
「というか自分の子供が羨ましいなんて思ったりしません?兄上は」
「……なんというか「策士策に溺れる」って知ってる?ライ、ウィル」
「「ああーーー……」」
三人は結局頭を抱えるしかなかったのだった。
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