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54 お約束の二日酔い
しおりを挟む「ディエス」
「……ごめん、ラム……頭が割れる様に痛い……飲み過ぎた……」
「だろうな。薄めもせずに飲むからだ」
「だって……美味かったんだ……」
ガンガンする、ガンガンだ。くそ……俺はなんであんなに飲んだんだ。そしてどうして今回もラムは平然としているんだ……?
「ラム、なんで……平気なの……?」
「適量を知っているからだ」
くそ……思いっきり飲ましてやろうと思っていたのに……。控えめなノックの音が響いてメイドの一人があのまっずい薬湯を持って来てくれたみたいだ、うう、不味い……もう一杯……!
「不味いぃ……ところで、ラム。俺なんか変な事言ってなかった……?お前に何か聞かれたような気がするんだよね」
「何も?」
「……ホントに……?」
「ああ」
なら良いか。今回の二日酔いは強烈すぎて仕事を半日休んでしまった。
「ラムは働いてきていいぞ……」
「私も具合が悪いからな」
と、言いつつ俺が撃沈しているベッドの横で椅子に座って本を優雅に読んでるよな?どこが具合悪いんだ??サボりか!!
「大丈夫ですよ、急ぎの用件はありませんから。なんなら一日休養になさってはどうでしょう?」
「や……それは駄目だ……なんか、駄目だ……二日酔いで休みとか駄目だろう」
今日の予定を変更してくれた侍従のルトはそんなことないですよ、と笑ってくれるけれど、俺が嫌だし、そんなの心が落ち着かないわ!
「くそう……氷だ、氷がなかったのが敗因だ……くそう」
絶対魔法の練習をして氷を作れるようになってやるぞ、畜生め!
「……」
暫く後にルトが持ってきた水が冷たくてよく見ると中に氷が浮かんでいたのでものすごく驚いた。
「ルト!こ、氷が入ってるんだけど!?」
「厨房に行ったら……ありますよ」
「は!?」
バッとラムを見ると
「聞かれなかったから言わなかった」
「てめええええ!!」
ニヤリと笑ったので、こいつは知ってて黙ってたんだな!?色々締め上げて聞き出してやろうと思ったらあえなく返り討ちにあいそうになったので
「ソ、ソレイユ様に言いつけてやるーーー!」
「それは駄目だ」
走って正妃宮まで逃げて来て、半日くらい遊んでいたらメイド長やら侍女ちゃん達が呼びに来るし、最後にはソレイユ様に
「ディエス……ラムが暴れているらしいのよ。悪いんだけど、戻ってあげてくれないかしら?」
なんて言われてしまった。仕方がなく戻ると、執務室にはいつも通りラムが座って仕事をしていたから暴れたなんて大げさな話だったんだろう。
「うわああああ……ディエス様、ディエス様あ!戻ってきてくれて本当にありがとうございます!」
「……ルト??どうしたんだ?」
「久しぶりの昔の陛下はやっぱり怖いですーー!どこにもいかないでくださいーーーディエスさまあああ!」
と、平伏されたので困ってしまった。ラム、一体何をしたんだ???
「ラム、なんかしたの?」
「……なにも」
「どうして怒ってるんだ?」
「怒ってはいない」
「……そうなの?」
「ああ」
おいおい、怒ってんのは俺の方だろうに、なんでラムがご機嫌斜めなんだよ。理不尽じゃねぇ?でもまあギスギスしてんのは気持ち悪いし、俺が折れてやるとする。
「……今度、氷入れて飲もうぜ」
「ああ」
機嫌が直ったみたいだ。ラムは酒が好きだなぁ、ホント。
「……ごめん、ラム……頭が割れる様に痛い……飲み過ぎた……」
「だろうな。薄めもせずに飲むからだ」
「だって……美味かったんだ……」
ガンガンする、ガンガンだ。くそ……俺はなんであんなに飲んだんだ。そしてどうして今回もラムは平然としているんだ……?
「ラム、なんで……平気なの……?」
「適量を知っているからだ」
くそ……思いっきり飲ましてやろうと思っていたのに……。控えめなノックの音が響いてメイドの一人があのまっずい薬湯を持って来てくれたみたいだ、うう、不味い……もう一杯……!
「不味いぃ……ところで、ラム。俺なんか変な事言ってなかった……?お前に何か聞かれたような気がするんだよね」
「何も?」
「……ホントに……?」
「ああ」
なら良いか。今回の二日酔いは強烈すぎて仕事を半日休んでしまった。
「ラムは働いてきていいぞ……」
「私も具合が悪いからな」
と、言いつつ俺が撃沈しているベッドの横で椅子に座って本を優雅に読んでるよな?どこが具合悪いんだ??サボりか!!
「大丈夫ですよ、急ぎの用件はありませんから。なんなら一日休養になさってはどうでしょう?」
「や……それは駄目だ……なんか、駄目だ……二日酔いで休みとか駄目だろう」
今日の予定を変更してくれた侍従のルトはそんなことないですよ、と笑ってくれるけれど、俺が嫌だし、そんなの心が落ち着かないわ!
「くそう……氷だ、氷がなかったのが敗因だ……くそう」
絶対魔法の練習をして氷を作れるようになってやるぞ、畜生め!
「……」
暫く後にルトが持ってきた水が冷たくてよく見ると中に氷が浮かんでいたのでものすごく驚いた。
「ルト!こ、氷が入ってるんだけど!?」
「厨房に行ったら……ありますよ」
「は!?」
バッとラムを見ると
「聞かれなかったから言わなかった」
「てめええええ!!」
ニヤリと笑ったので、こいつは知ってて黙ってたんだな!?色々締め上げて聞き出してやろうと思ったらあえなく返り討ちにあいそうになったので
「ソ、ソレイユ様に言いつけてやるーーー!」
「それは駄目だ」
走って正妃宮まで逃げて来て、半日くらい遊んでいたらメイド長やら侍女ちゃん達が呼びに来るし、最後にはソレイユ様に
「ディエス……ラムが暴れているらしいのよ。悪いんだけど、戻ってあげてくれないかしら?」
なんて言われてしまった。仕方がなく戻ると、執務室にはいつも通りラムが座って仕事をしていたから暴れたなんて大げさな話だったんだろう。
「うわああああ……ディエス様、ディエス様あ!戻ってきてくれて本当にありがとうございます!」
「……ルト??どうしたんだ?」
「久しぶりの昔の陛下はやっぱり怖いですーー!どこにもいかないでくださいーーーディエスさまあああ!」
と、平伏されたので困ってしまった。ラム、一体何をしたんだ???
「ラム、なんかしたの?」
「……なにも」
「どうして怒ってるんだ?」
「怒ってはいない」
「……そうなの?」
「ああ」
おいおい、怒ってんのは俺の方だろうに、なんでラムがご機嫌斜めなんだよ。理不尽じゃねぇ?でもまあギスギスしてんのは気持ち悪いし、俺が折れてやるとする。
「……今度、氷入れて飲もうぜ」
「ああ」
機嫌が直ったみたいだ。ラムは酒が好きだなぁ、ホント。
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