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ゲームの世界へ転生召喚?
29 好感度あがっちゃう
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「むふ」
「きもい」
気がついたら馬車の中だった。
「温泉に向かっているのだ、シュウ!」
「はぁ?!」
俺、さっき桐生に聞かれたくない事聞かれてパニック起こして倒れたよね?!なのになんで温泉行きの馬車に乗ってるの?!
「だって、しばらくキュリオに会いたくないだろう?」
「うん……無理だ」
「なら、城にいない方がいい」
確かにそうだけど!
「仕事はどうするんだ?」
いつも一生懸命書類書いてるだろ??
「あれは全部新しい魔王がやる事だぞ?本来私の仕事ではない。キュリオがやるだろう」
「えー!マジか!お前良い奴だな!」
「シュウに褒められた……やって良かった……」
「……」
やっぱりこの元魔王はおかしい。
そして温泉に浸かっているのだ。いや、気持ち良いですよ!魔領温泉!普通の温泉地ですよ!飯も美味いし!
「風呂上がりのエールっ!」
「ほれほれ、どんどん飲めー」
「たまらーん!」
「うっうっゔっ!きりおぉ……」
「しょうがないだろう?シュウ。諦めろ」
「うえええ……!でもだってぇーー」
すっかり出来上がった俺は……フィオールの膝にすがりついて泣いていた。
「なんでぇ!あんなところにいるんだよぉーーばかぁー」
「気配を読めばすぐ分かるだろう?」
「よめねぇよー!フィオールのばかー!」
「シュウが私の名前を呼んでくれたっ!」
「名前くらいいくらでも呼んでやるぅー!ばーかばーか!フィオールのばーか!」
「おおおーー!もう結婚するしかないー!」
「しねーし!ばーかばーか!もう一杯!」
グダグダに酔っ払って何を言っているか分からなくなりながら、俺はフィオールにウザ絡みしていた。
「だからぁー俺はぁ!桐生に振られたのに!のに!まだぁ好きなのぉーー!ちくしょうー」
「ああ、そうだな。仕方がないよな、ずっと好きだったんだもんな?」
俺の頭を撫でるフィオールはニコニコと聞いている。
「あーもー!お前どうしてそうなのおー!普通怒んない?もー怒れよー!俺、やな奴じゃないかーー」
「怒らないって言ってるだろ?私はシュウが可愛くて仕方がないんだ。」
でも!俺は嫌だ!
「フィオールは俺の事が好き、でも俺は桐生が好き!そして桐生に振られた俺はそれをフィオールに愚痴ってる。完全に俺、やな奴だよ!」
酷くてズルい奴だよなぁ。やだやだ!
「あー!いっその事こと、桐生のこと全部忘れてしまえば良いのにな!」
「それは駄目だと思うぞ、シュウ。シュウの中でキュリオの存在はとても大きい。そんな物いっぺんに忘れたら、シュウがおかしくなってしまう」
まさか、そんなこと言われるとは思わなかった!フィオール、いい奴じゃねぇ?!好感度あがっちゃうわぁ!
「きもい」
気がついたら馬車の中だった。
「温泉に向かっているのだ、シュウ!」
「はぁ?!」
俺、さっき桐生に聞かれたくない事聞かれてパニック起こして倒れたよね?!なのになんで温泉行きの馬車に乗ってるの?!
「だって、しばらくキュリオに会いたくないだろう?」
「うん……無理だ」
「なら、城にいない方がいい」
確かにそうだけど!
「仕事はどうするんだ?」
いつも一生懸命書類書いてるだろ??
「あれは全部新しい魔王がやる事だぞ?本来私の仕事ではない。キュリオがやるだろう」
「えー!マジか!お前良い奴だな!」
「シュウに褒められた……やって良かった……」
「……」
やっぱりこの元魔王はおかしい。
そして温泉に浸かっているのだ。いや、気持ち良いですよ!魔領温泉!普通の温泉地ですよ!飯も美味いし!
「風呂上がりのエールっ!」
「ほれほれ、どんどん飲めー」
「たまらーん!」
「うっうっゔっ!きりおぉ……」
「しょうがないだろう?シュウ。諦めろ」
「うえええ……!でもだってぇーー」
すっかり出来上がった俺は……フィオールの膝にすがりついて泣いていた。
「なんでぇ!あんなところにいるんだよぉーーばかぁー」
「気配を読めばすぐ分かるだろう?」
「よめねぇよー!フィオールのばかー!」
「シュウが私の名前を呼んでくれたっ!」
「名前くらいいくらでも呼んでやるぅー!ばーかばーか!フィオールのばーか!」
「おおおーー!もう結婚するしかないー!」
「しねーし!ばーかばーか!もう一杯!」
グダグダに酔っ払って何を言っているか分からなくなりながら、俺はフィオールにウザ絡みしていた。
「だからぁー俺はぁ!桐生に振られたのに!のに!まだぁ好きなのぉーー!ちくしょうー」
「ああ、そうだな。仕方がないよな、ずっと好きだったんだもんな?」
俺の頭を撫でるフィオールはニコニコと聞いている。
「あーもー!お前どうしてそうなのおー!普通怒んない?もー怒れよー!俺、やな奴じゃないかーー」
「怒らないって言ってるだろ?私はシュウが可愛くて仕方がないんだ。」
でも!俺は嫌だ!
「フィオールは俺の事が好き、でも俺は桐生が好き!そして桐生に振られた俺はそれをフィオールに愚痴ってる。完全に俺、やな奴だよ!」
酷くてズルい奴だよなぁ。やだやだ!
「あー!いっその事こと、桐生のこと全部忘れてしまえば良いのにな!」
「それは駄目だと思うぞ、シュウ。シュウの中でキュリオの存在はとても大きい。そんな物いっぺんに忘れたら、シュウがおかしくなってしまう」
まさか、そんなこと言われるとは思わなかった!フィオール、いい奴じゃねぇ?!好感度あがっちゃうわぁ!
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