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それからの俺たち
105 領地改造!
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学業をそこそこにこなしつつ、ダンスの授業は常に女性パートを踊らされつつ……サマーホリデーになった。
今年のサマーホリデーは家族全員でディライト領に行くことになった。ホリデーなのに休みにならないんだけど、
「領地の立て直しという面白い題材がある。商売にかかわる者としても興味深いと思うので行こう」
と、ギアナ様が提案したのでみんなで頑張る事になった。
リンやジュールまで見取り図を覗き込み、まっすぐに配置された通りを見て、意見を言っていく。
「道が広いのは馬車で通るため」「そうだ」
「すれ違えるように広くつくったんですね」「うむ」
あ、あれつけたいな。アレ
「ギアナ様、店の通りに面したところは全部庇をつけましょう。庇」
「……詳しく」
でた、詳しく。でもこれは大して変なことじゃないよ?
「通りに面したところ。入口だけじゃなくて、こう……ずっと屋根をつけるんです。そしたらその下を人が歩けば涼しいし、雨なら濡れない。そしてそういう歩きやすいところを作るとみんなそっちを歩くでしょう?馬車の通る道を歩く人が減ると思うんです」
お手並み拝見とやってきていたレックスさんとフォルターさんが口をあんぐりと開けている。ゴミが入りますよ?
「リト君……天才かな?」
「道を大きくしたときに必ず上がる馬車事故問題、これで解決とまではいかんが、減るな」
「えっそんなことないですよ!店のそばを歩けば店の中を見る人も増えるでしょうし……ガラス張りの大きなショウウィンド作りましょうか?」
商魂たくましい男3人がギロリときつい目で睨んでくる!ひぇ!
「ショウウインドってなんだ……?」「見せるための窓ってことか?」「商品をか?」
「しょ、商品もだし、店の中もですよ……店の中を見せたら、入りにくいなーって人も入ってこれるじゃないですか」
「美味そうなケーキを食っているのを見たら自分も食いたくなるやつだな?」
流石、理解が早い!商売に関してはホントに早いなあ。
「どうする?食い物屋集めるか?」
「そこはあれですよ、わざと細い道を作って、馬車が入れなくして……道の真ん中にテーブル出すんですよ」
きっと若い女性がキャアキャアいいながらスイーツを食べるやつ。
「リト、お前の頭の中ちょっと見せろ」
「あわわわ?!」
俺の意見は早速取り入れられ、メインになる道路脇には屋根付き歩道が設置されることになった。
「あとはないかー?」
「はいっ!噴水付けたいです!」
手を上げたのはジュールで何かと噴水大好き男なんだ。
「広場か、アリだな」
「待ち合わせにも使えるね」
「広場を中心にして放射状に街を作る。これがいいかもしれないな」
具体的に色々書き込んだ地図を捨てて、新しく書き始める。もったいない、そう思ったけれどこの先何年も何十年も使い続けるんだから、ここで妥協してはいけない。この先、ディライト領はどんどん発展していくはずだからね!
今年のサマーホリデーは家族全員でディライト領に行くことになった。ホリデーなのに休みにならないんだけど、
「領地の立て直しという面白い題材がある。商売にかかわる者としても興味深いと思うので行こう」
と、ギアナ様が提案したのでみんなで頑張る事になった。
リンやジュールまで見取り図を覗き込み、まっすぐに配置された通りを見て、意見を言っていく。
「道が広いのは馬車で通るため」「そうだ」
「すれ違えるように広くつくったんですね」「うむ」
あ、あれつけたいな。アレ
「ギアナ様、店の通りに面したところは全部庇をつけましょう。庇」
「……詳しく」
でた、詳しく。でもこれは大して変なことじゃないよ?
「通りに面したところ。入口だけじゃなくて、こう……ずっと屋根をつけるんです。そしたらその下を人が歩けば涼しいし、雨なら濡れない。そしてそういう歩きやすいところを作るとみんなそっちを歩くでしょう?馬車の通る道を歩く人が減ると思うんです」
お手並み拝見とやってきていたレックスさんとフォルターさんが口をあんぐりと開けている。ゴミが入りますよ?
「リト君……天才かな?」
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「えっそんなことないですよ!店のそばを歩けば店の中を見る人も増えるでしょうし……ガラス張りの大きなショウウィンド作りましょうか?」
商魂たくましい男3人がギロリときつい目で睨んでくる!ひぇ!
「ショウウインドってなんだ……?」「見せるための窓ってことか?」「商品をか?」
「しょ、商品もだし、店の中もですよ……店の中を見せたら、入りにくいなーって人も入ってこれるじゃないですか」
「美味そうなケーキを食っているのを見たら自分も食いたくなるやつだな?」
流石、理解が早い!商売に関してはホントに早いなあ。
「どうする?食い物屋集めるか?」
「そこはあれですよ、わざと細い道を作って、馬車が入れなくして……道の真ん中にテーブル出すんですよ」
きっと若い女性がキャアキャアいいながらスイーツを食べるやつ。
「リト、お前の頭の中ちょっと見せろ」
「あわわわ?!」
俺の意見は早速取り入れられ、メインになる道路脇には屋根付き歩道が設置されることになった。
「あとはないかー?」
「はいっ!噴水付けたいです!」
手を上げたのはジュールで何かと噴水大好き男なんだ。
「広場か、アリだな」
「待ち合わせにも使えるね」
「広場を中心にして放射状に街を作る。これがいいかもしれないな」
具体的に色々書き込んだ地図を捨てて、新しく書き始める。もったいない、そう思ったけれどこの先何年も何十年も使い続けるんだから、ここで妥協してはいけない。この先、ディライト領はどんどん発展していくはずだからね!
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