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5 趣味みたいなものですかね?

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 季節は夏になった。暑いが、森の夏は街に比べて涼しい。俺はモリモリ働いた。
 体が軽いし、重いものもかなり持てる。

「神が加護くれとるんよ」

「わーありがとう!神様!」

「何か神像作ったらどうや?久しぶりにやりたくないか?ガラス」

 サラやんの提案に俺はびっくりした。

「えっ!だってそんな暇ないよ!」

 俺たちは生きなくちゃ。

「リトは真面目やなぁ。大丈夫や、わいの計算によると、なんとかなるで!カレンもだいぶ働けるようになっとるし」

「さ、サラやんが言うなら……ちょっとだけ……!」

 俺は夜中に抜け出して川に来た。

「川の砂にはガラスの材料が混じっとる。リトは多分選り分ける力がある。念じてみ?まず、何を作りたいか」

「そうだなー。いきなり大きいのはやめよ。小さい……そうだ、母さんやカレンにペンダントでも作ってあげよう!キラキラして喜ぶんじゃないかな!」

「ほんならリンにもやらんと!女は贈り物には厳しいで!」

「お、おう!」

 砂の上で手を翳す。

「ペンダントにする……3個分……色は……可愛い色……うん……いけそう」

 さ、さささ……キラキラした透明な砂が集まってくる。

「リト、ガラスを溶かす窯のちっちゃいのがアイテムボックスに入っとる。出すんや」

「うん……はい!あ、ほんとにあった」

 うんうん、とサラやんは頷いてちっちゃい窯に飛び込んだ。

「溶かすやでー」

 ゴッ!と火力が上がってツルツルのトカゲだったサラやんが元のゴツゴツした体を持つサラマンダーに戻っていく。

「ふはー!たまにはしっかり燃えんと体が痒くなってまう!」

「ははっ!そうなのか!」

 サラやんの明るさで夜中でも作業は出来る。

「ほら、溶けたで」

「あ、うん!下げやすい滴型にして……出来た!」

 すぐに完成した。あっという間だった。

「リトぉ!もっとやろうぜ!」

 どうやら、サラやんはのって来たらしい!俺も楽しくなって来た。

「明日に響かないくらいな!色々作ってみようか!」

 いまいち造形が悪いがキラキラと綺麗な創造神様の像と、愛と美の神様の像が出来上がった。

「ええんや、それくらいふわっとした形の方が神秘的やろ!」

「サラやん……ありがと」

 サラやんは優しく慰めてくれた。造形はもうちょっとやればなんとか、美形お兄さんに作れそうな気がするよ!

「サラやん、今日はもう寝よう。またやろう!」

「せやな!」

「後、冬になったらいっぱいやろうよ!そうだ!俺の工房あったら良いなぁ!」

「リト、いっぱい小屋たてなあかんな!」

 ははは!俺とサラやんはそっと家に戻って眠った。

 キラキラのペンダントを母さんとカレン、リンに渡すと驚いて、そして喜んでつけてくれた。

「兄!俺にも!」

 弟達にもねだられたのが意外だったが、弟には細長い板状で作り、折角だから、一つ一つに皆んなの名前を刻んでおいた。

「皆んなお揃いねー」

 1番下の妹のリンがニコニコと嬉しそうで、俺も嬉しくなった。

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