私の色を、変えた人

わらびもち

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みんな、みーんな、馬鹿野郎

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幼い頃から聞き慣れた言葉

「あおちゃん、共感覚なんでしょー?すごいねぇ!」

と言っているが、どうせ、私自身のことを言っているんじゃない。力のことをいっているんだ。

それに、この力を持つのは嫌だ。
凄いと言う奴は何にも考えない馬鹿だね。

例えば、
「す、好きです!」
私のことを好きだと言ってくる子。

その子の言葉、声、仕草で”嘘”だって分かるんだ。ほんっと嘘って嫌い。私はその子に視線を送り、口を動かす。

「嘘はやめてくんない?」

「え?」

あー、ほら。その声、言葉。焦ってる。誤魔化そうとしてるんだよね?

「言葉、文字、声、形、仕草…私はそれだけで”色”が分かるんだよ。てか、そのこと知っているよね?それなのに、ウソ告だなんてとんだ罰ゲームねぇ?でも、それにしても馬鹿じゃないの?阿保じゃないの?」

私の言葉に男は涙を溜め、走り去った。

何が嫌なの?

私は共感覚を持っているから、こんな態度をとってしまう。相手を傷つけちゃう。

「まーた、そんなこと言ってる~ww」

私の後ろから聞こえる声。

「文句でもあるの?ハル君」

「べっつに~?」

ニヤニヤしながら、彼は答えた。
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