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第7章 改変された世界
第332話 幼い頃の態度って大事なのよ?
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夜になる少し前に魔道車に乗り込み、王都のはずれにある山の中にやってきた一行。
人里離れた場所までやってきたが、魔道車の進む先には灯りの灯った建物が見えて来た。
まだ距離はあるが、ここで魔道車から降りて歩いて行く様だ。
「こちらでございます。あ、罠が数か所にございますので、足元にお気を付け下さいまし」
慌てて足元を見る6人。
とはいえ罠にかかって矢が飛んでこようが落とし穴があろうが爆発しようが、回避可能なほどに能力が高いため、あまり焦った様子はない。
……ティナはラグナに抱き付いているが。
罠が面倒なのと別荘まで少し距離がある事で、ラグナはティナをお姫様抱っこすると、それを見た女性陣は一気に別荘までジャンプした。
一瞬遅れてラグナもジャンプして、別荘の近くに音もなく着地した。
王子の別荘らしく豪邸で3階建ての石造りで、護衛らしき兵士が周囲に数名巡回している。
ティナはジャンプにビックリしたのか、ラグナの首に腕を回し固まっていた。
静かに地面に立たせ、口に指を立てるとコクコクと首を縦に振る。
「では皆様、フランチェスカ様は3階にいらっしゃいます。ベランダがございますので、そちらから入ると致しましょう」
ヒソヒソ声で言うと、今度はヤクシがティナをおんぶした。
何度も美味しい思いをさせるのが癪だったのだろう。
3階のベランダに飛び乗り、床から天井まである掃き出し窓から中を見ると、部屋の中にはフランチェスカと数名の男がいた。
窓の両脇にしゃがみ込み、聞き耳を立てる。
「フラン、どうして俺と婚約しないんだ!」
「フランなどと呼ばないで欲しいわね。その呼び方は親しい人だけに許可しているのだけれど」
「俺とだって親しいだろう!? 幼なじみと言ってもいい程の付き合いのはずだ!」
「幼馴染ですって? 昔は私の事を無視していたと思うのだけれど?」
「そ、それは男の性だ! 気に入った女の子には冷たく当たってしまうんだ!」
痴話喧嘩、というには程度が低すぎるが、王太子らしき人物が、必死にフランチェスカを説得しようとしている。
それに付き合わされる周囲の男たちの顔といったら……同情したくなる。
「くだらないわね。そんな性の為に、幼い私の心は酷く傷ついてしまったのだけれども?」
「だ、だからすまないと思っている!」
見ていられなかったのだろう、女性陣が一斉に立ち上がり、割れそうな勢いで掃き出し窓を開け放った。
「聞いていれば好き勝手を言って。そんな言葉が女性に響くとでも思っているの?」
「女性の心は男性と違って繊細なんですよ!?」
「盲目的に褒めたたえられた方が、まだマシというものでございましょう」
「たとえ優しくされなくとも、無視をするなど言語道断です」
「女の扱いがわかってね~な~あ?」
「お、男の勝手な感情を、お、押し付けないで」
そんな6人の意見を、ラグナは手をくわえて見ているしかなかったのだが……キャロラインの言葉で出て行かざるを得なくなった。
「そこにいるラグナさんなど、女性を見事に上げてくれるわよ?」
指さされ、仕方なく出て行くラグナ。
頬をかきながら部屋の中に入ると、いいタイミングでフランチェスカと目が合った。
「グッ……」
「ああっ! な、なにコレ、頭が……!!」
ラグナは顔をしかめ、フランチェスカは倒れそうなほどに頭をおさえる。
6人が急いでフランチェスカの介抱を始め、近くに会ったソファーに寝かせた。
突然の事で流されていたエリクセン黒太子達だが、ようやく落ち着きを取り戻した様で、護衛達は剣を抜いて7人に向ける。
「私とした事が賊にペースを乱されるとわな。お前達は何者だ?」
エリクセン黒太子は少し長めの茶色い髪をかき上げ、ラグナ達を指さした。
護衛が4人居るのだが、黒太子は帯剣していないようだ。
「私はロールドルフのキャロラインです。エリクセン王子、フランチェスカを返してもらいに伺いました」
「ロールドルフのキャロライン……!! 4女傑の1人のキャロライン姫か!? なぜここに? なぜフランチェスカを奪いに来た!? 他の者達は何者か!」
随分と質問が多いが、まぁそれが当たり前かもしれない。
1国の王子の別荘に、1国の姫が乱入したのだ。
しかも婚約者候補を返せと、理解できない事をほざいているのだから。
だが1つは本人の口により理解せざるを得なくなった。
「ええ、私も帰りたいのだけれど。シュウト君、これは一体どういう状況なのかしら?」
目を覚ましたフランチェスカが、ソファーから起き上がりラグナの前に立つ。
そして大粒の涙を流し、膝をついたかと思うとすがるように手を握った。
「ごめんなさい……ごめんなさいシュウト君! 私は、私は2度もあなたの事を忘れてしまったわ! どうして……一体どうしてこんな事が……!!」
過去に世界大戦があり、フランチェスカは敵に洗脳されて記憶を改竄された事がある。
その時は忘れたわけではなかったが、修斗に対して憎しみをいだくように洗脳されてしまった。
厳密には2回目ではないが、修斗との関係を忘れたという点では2回目だ。
「気にしないでくださいフランチェスカさん。俺自身も記憶がありませんし、他の方々も俺と会うまでは忘れていたようですから」
フランチェスカの知っている修斗とは口調が違うため、少し戸惑いながら他のメンバーを見る。
首を縦に振っているので目の前の男性は修斗に間違いなく、みんなの記憶もなかったのだと理解した。
「ああそれと、今の俺はラグナといいます。フランチェスカさん、俺と一緒に旅をしませんか?」
「ええもちろんだわ。ラグナ君の事をもう忘れないように、ずっと一緒に行動させてもらうわ」
そして円満に別荘を出て魔道車までジャンプし、当たり前のように宿屋に戻っていった。
「え? 結局どういう事なんだ?」
エリクセン黒太子を放置したままに。
人里離れた場所までやってきたが、魔道車の進む先には灯りの灯った建物が見えて来た。
まだ距離はあるが、ここで魔道車から降りて歩いて行く様だ。
「こちらでございます。あ、罠が数か所にございますので、足元にお気を付け下さいまし」
慌てて足元を見る6人。
とはいえ罠にかかって矢が飛んでこようが落とし穴があろうが爆発しようが、回避可能なほどに能力が高いため、あまり焦った様子はない。
……ティナはラグナに抱き付いているが。
罠が面倒なのと別荘まで少し距離がある事で、ラグナはティナをお姫様抱っこすると、それを見た女性陣は一気に別荘までジャンプした。
一瞬遅れてラグナもジャンプして、別荘の近くに音もなく着地した。
王子の別荘らしく豪邸で3階建ての石造りで、護衛らしき兵士が周囲に数名巡回している。
ティナはジャンプにビックリしたのか、ラグナの首に腕を回し固まっていた。
静かに地面に立たせ、口に指を立てるとコクコクと首を縦に振る。
「では皆様、フランチェスカ様は3階にいらっしゃいます。ベランダがございますので、そちらから入ると致しましょう」
ヒソヒソ声で言うと、今度はヤクシがティナをおんぶした。
何度も美味しい思いをさせるのが癪だったのだろう。
3階のベランダに飛び乗り、床から天井まである掃き出し窓から中を見ると、部屋の中にはフランチェスカと数名の男がいた。
窓の両脇にしゃがみ込み、聞き耳を立てる。
「フラン、どうして俺と婚約しないんだ!」
「フランなどと呼ばないで欲しいわね。その呼び方は親しい人だけに許可しているのだけれど」
「俺とだって親しいだろう!? 幼なじみと言ってもいい程の付き合いのはずだ!」
「幼馴染ですって? 昔は私の事を無視していたと思うのだけれど?」
「そ、それは男の性だ! 気に入った女の子には冷たく当たってしまうんだ!」
痴話喧嘩、というには程度が低すぎるが、王太子らしき人物が、必死にフランチェスカを説得しようとしている。
それに付き合わされる周囲の男たちの顔といったら……同情したくなる。
「くだらないわね。そんな性の為に、幼い私の心は酷く傷ついてしまったのだけれども?」
「だ、だからすまないと思っている!」
見ていられなかったのだろう、女性陣が一斉に立ち上がり、割れそうな勢いで掃き出し窓を開け放った。
「聞いていれば好き勝手を言って。そんな言葉が女性に響くとでも思っているの?」
「女性の心は男性と違って繊細なんですよ!?」
「盲目的に褒めたたえられた方が、まだマシというものでございましょう」
「たとえ優しくされなくとも、無視をするなど言語道断です」
「女の扱いがわかってね~な~あ?」
「お、男の勝手な感情を、お、押し付けないで」
そんな6人の意見を、ラグナは手をくわえて見ているしかなかったのだが……キャロラインの言葉で出て行かざるを得なくなった。
「そこにいるラグナさんなど、女性を見事に上げてくれるわよ?」
指さされ、仕方なく出て行くラグナ。
頬をかきながら部屋の中に入ると、いいタイミングでフランチェスカと目が合った。
「グッ……」
「ああっ! な、なにコレ、頭が……!!」
ラグナは顔をしかめ、フランチェスカは倒れそうなほどに頭をおさえる。
6人が急いでフランチェスカの介抱を始め、近くに会ったソファーに寝かせた。
突然の事で流されていたエリクセン黒太子達だが、ようやく落ち着きを取り戻した様で、護衛達は剣を抜いて7人に向ける。
「私とした事が賊にペースを乱されるとわな。お前達は何者だ?」
エリクセン黒太子は少し長めの茶色い髪をかき上げ、ラグナ達を指さした。
護衛が4人居るのだが、黒太子は帯剣していないようだ。
「私はロールドルフのキャロラインです。エリクセン王子、フランチェスカを返してもらいに伺いました」
「ロールドルフのキャロライン……!! 4女傑の1人のキャロライン姫か!? なぜここに? なぜフランチェスカを奪いに来た!? 他の者達は何者か!」
随分と質問が多いが、まぁそれが当たり前かもしれない。
1国の王子の別荘に、1国の姫が乱入したのだ。
しかも婚約者候補を返せと、理解できない事をほざいているのだから。
だが1つは本人の口により理解せざるを得なくなった。
「ええ、私も帰りたいのだけれど。シュウト君、これは一体どういう状況なのかしら?」
目を覚ましたフランチェスカが、ソファーから起き上がりラグナの前に立つ。
そして大粒の涙を流し、膝をついたかと思うとすがるように手を握った。
「ごめんなさい……ごめんなさいシュウト君! 私は、私は2度もあなたの事を忘れてしまったわ! どうして……一体どうしてこんな事が……!!」
過去に世界大戦があり、フランチェスカは敵に洗脳されて記憶を改竄された事がある。
その時は忘れたわけではなかったが、修斗に対して憎しみをいだくように洗脳されてしまった。
厳密には2回目ではないが、修斗との関係を忘れたという点では2回目だ。
「気にしないでくださいフランチェスカさん。俺自身も記憶がありませんし、他の方々も俺と会うまでは忘れていたようですから」
フランチェスカの知っている修斗とは口調が違うため、少し戸惑いながら他のメンバーを見る。
首を縦に振っているので目の前の男性は修斗に間違いなく、みんなの記憶もなかったのだと理解した。
「ああそれと、今の俺はラグナといいます。フランチェスカさん、俺と一緒に旅をしませんか?」
「ええもちろんだわ。ラグナ君の事をもう忘れないように、ずっと一緒に行動させてもらうわ」
そして円満に別荘を出て魔道車までジャンプし、当たり前のように宿屋に戻っていった。
「え? 結局どういう事なんだ?」
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