ステータスを好きにイジって遊んでたら、嫁たちが国造りを始めました

内海

文字の大きさ
上 下
295 / 373
第6章 ダンジョンから始まる世界交流

第294話 亜人達の役目

しおりを挟む
「魔の森に道を通しても、向こうが魔物をどうにかできないと意味が無いか……当たり前に出来ると思っていたが、ザナドゥ王国を基準に考えてしまったようだ」

「うん……ウチなら問題ないです……でも他は……」

 ザナドゥ王国が魔の森の道を通って海に出る事は問題ない。
 しかし他国、アボハール共和国が魔の森を通るには、国を挙げての護衛が必要になる。
 毎回そんな事をしていては金がかかり過ぎる。

「向こうも強くなりゃ良いんだが、そうそう簡単にはいかないしな」

 魔の森に両国が力を示す様に道を作ったのは良いが、後の事が出来ないのではアボハール共和国の威信は落ちてしまうだろう。
 修斗としては構わないが、アボハールの第2王女であるアモーリがハーレム入りした意味が薄くなる。
 もちろん修斗の女としての意味は十分にあるが、アモーリが来た意味を考えると悩ましい。

「シュウト、1つ提案があるんだけどねぇ」

「なんだ、パメラ」

「前に獣人や亜人達の村をつくるって話をしたじゃないか、亜人も獣人も、普通の人間よりも身体能力が高いからね、アイツらを護衛に使ったらどうだい?」

「そういえば城にも獣人が何人かいたな。強かったか?」

「人型じゃ少し強い程度だけど、獣型けものがたになるとまぁまぁ強いねぇ。なにせ魔の森で生活しているくらいだからさ」

「そうか。ならハイエルフとエルフにも働いてもらおう。砦に交代で詰めるくらいなら出来そうか?」

 ハイエルフのカーリン、エルフのルルナラを見る。

「ハイエルフは人数が少ないですが、ザナドゥ王国の物が流通し、多少なりとも余裕が出来た筈です。なので各村2名程度なら交代で出せると思います」

「エルフの村は問題ございません。むしろ最近は外に出たがる者が増えておりますから」

「よし。各村に伝令を出して砦に入れる人数を確認しろ。エルフ・ハイエルフはそのままで大丈夫だろうが、獣人たちは連携を取れるように訓練させる」

 エルフ・ハイエルフは人と戦い方が近いため、冒険者や兵士ともすぐに連携が取れるだろう。
 しかし獣人は戦い方が全然違うため、ある程度の訓練が必要となる。
 とはいえパメラが言うのだから、それなりの能力はあるはずだ。

「ではシュウト様、騎士団が獣人の訓練を行いましょう」

「お、いいねぇそれ。シュウト様、アタシも獣人と訓練をしたいです」

 ウィリアム騎士団長とレベッカ魔法兵長が獣人の訓練に立候補した。
 確かにこの2人に任せれば、ザナドゥ王国の基本的な戦い方を覚える事が出来るだろう。
 ちなみに現在は騎士団は第5騎士団まで、魔法兵団は第3兵団まである。
 ハイエルフのカーリンが率いる弓兵は第4部隊まであり、歩兵はアイカが率いる歩兵大隊。
 これらの指揮権は修斗にあるのだが、いない時は男装の麗人フローレンスが指揮をする。

「ならお前達に任せる。城にメイドとしている獣人も、この際だから訓練させておけ。亜人達も参加したければ参加させろ」

 はっ! と揃って返事をし、早速ウィリアムとレベッカが話し合う。
 
 朝食が終わり、それぞれの仕事を開始する。
 修斗は執務室に入り、アイン・アール首長国の第3王女、フィルヤールが来るのを待つ。
 どうやら城に戻っていたらしく、書類を読む前に到着したようだ。

「シュウト君、フィルヤールさんをお連れしたわ」

「入れ」

 アイカが扉を開けて入るとその後ろにはフィルヤールがいた。
 黒髪は長くポニーテールにしているが、毛先側の半分ほどがピンクに染められている。
 濃い青色のビキニの様な格好で、頭には正面に宝石がはめられた金のサークレットを付けており、細かい金色の鎖が何本も垂れ下がっていた。
 ポニーテールのあたりから紫色の薄いベールが胸のあたりまでかかっているが、少しゆったりとしたズボンもスケスケの紫色だ。

「初めまして! シュウト陛下! ウチはアイン・アール首長国の第3王女、フィルヤールです! お会いできて光栄です! いや、ほんっとに光栄です!」

 ……言葉遣いはそれなりだが、なぜか少しギャルっぽく感じてしまうのはなぜだろうか。
しおりを挟む
感想 17

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった

ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます! 僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか? 『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

(完結)魔王討伐後にパーティー追放されたFランク魔法剣士は、超レア能力【全スキル】を覚えてゲスすぎる勇者達をザマアしつつ世界を救います

しまうま弁当
ファンタジー
魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。

最低最悪の悪役令息に転生しましたが、神スキル構成を引き当てたので思うままに突き進みます! 〜何やら転生者の勇者から強いヘイトを買っている模様

コレゼン
ファンタジー
「おいおい、嘘だろ」  ある日、目が覚めて鏡を見ると俺はゲーム「ブレイス・オブ・ワールド」の公爵家三男の悪役令息グレイスに転生していた。  幸いにも「ブレイス・オブ・ワールド」は転生前にやりこんだゲームだった。  早速、どんなスキルを授かったのかとステータスを確認してみると―― 「超低確率の神スキル構成、コピースキルとスキル融合の組み合わせを神引きしてるじゃん!!」  やったね! この神スキル構成なら処刑エンドを回避して、かなり有利にゲーム世界を進めることができるはず。  一方で、別の転生者の勇者であり、元エリートで地方自治体の首長でもあったアルフレッドは、 「なんでモブキャラの悪役令息があんなに強力なスキルを複数持ってるんだ! しかも俺が目指してる国王エンドを邪魔するような行動ばかり取りやがって!!」  悪役令息のグレイスに対して日々不満を高まらせていた。  なんか俺、勇者のアルフレッドからものすごいヘイト買ってる?  でもまあ、勇者が最強なのは検証が進む前の攻略情報だから大丈夫っしょ。  というわけで、ゲーム知識と神スキル構成で思うままにこのゲーム世界を突き進んでいきます!

Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!

仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。 しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。 そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。 一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった! これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス

R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。 そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。 最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。 そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。 ※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※

処理中です...