239 / 373
第6章 ダンジョンから始まる世界交流
第238話 目が見えなくても見えています
しおりを挟む
「お嬢さんたちは塔は初めてだろう? 俺達がイロイロと教えてやるよ」
ギルドを出ようとしたヤクシとガッコウの前に、屈強な男冒険者が4人立ちはだかる。
見た目は華奢で目もつぶれているヤクシと、14~15歳程度の見た目(実際そうだが)のガッコウはギルドには珍しい女2人パーティーだ。
しかも美しい&カワイイときたら声をかけるのもうなづける。
「確かに初めてですが、情報は一通り仕入れてあります。なので皆さんのお手を煩わせる必要は無いかと」
「まぁまぁ、聞くと見るとでは随分と違うからな。俺達が手取り足取り教えてやるよ」
「おっと目は見えないのか。安心しな、俺達がしっかりと教えてやるからよ」
「ああん? お前らごときがアタシらに何を教えようってんだよ」
子供のガッコウが粋がっている様に聞こえたのだろう、男たちは大声で笑いだして2人の肩に腕を回す。
「そうだなぁ、まずはベッドで色々と教えてやるぜ」
「子供には俺のはでかすぎるかも知れねーがな、ガッハッハッハ!」
そう言って股間を前に突き出しているが、それをヤクシとガッコウが見て……。
「ちっさ」
「小さいですね」
まだ大きくなっていないが、ズボンの上からでは存在を確認することが出来ないソレは、間違いなく修斗のモノよりも小さいだろう。
最大級のモノを見て、体に受け入れた2人には物足りないだろう。
「ふ、ふざけるな! 優しく言ってやってりゃ調子に乗りやがって!」
4人の男たちは顔を真っ赤にして怒り狂い、拳を振り上げて2人に襲い掛かる。
だが……もちろんヤクシ・ガッコウに勝てるはずがない。
本当に一瞬で4人を床に這いつくばらせ、その背中に足を乗せていた。
「はん! ガッコウ様に勝とうなんざ1億兆万年はえーぜ!」
「……ガッコウ? 一億兆万年という時間はないと以前言ったではありませんか」
「あれ? そうだっけ。まあいいや、おい粗チン、次アタシらに声をかけたらもぎ取るぞ!」
「「「「す、すみませんでした!」」」」
冒険者ギルド内での争いを止めようとした冒険者と受付嬢は、2人の強さに動けないでいた。
ちなみに2人はDランク、4人の男はCランクだ。
「そういやーよ、アタシはシュウト陛下のしか知らないけど、やっぱデケーのか?」
「私は2人目ですが、比較にならないほど大きいですね」
町を歩きながらそんな話をしているが、思わず修斗のモノを思い出して顔を赤らめる。
「が、ガッコウ? シュウト陛下はカッコいいのですか?」
「おおよ! 流石はアタシらの主だぜ、めっちゃカッコいいぞ!」
「そうですか……では私の様な醜い女とは釣り合いが取れませんね」
「いやいや、ヤクシもめっちゃ美人だけどな」
「しかし私は目が……」
「目が見えなくても普通に生活出来てんじゃん。それにその顔を見てシュウト陛下は気に入ったって言ってんだぜ? それでいいじゃん」
「そういう物でしょうか。でも殿方は……」
「あー! それ以上言うなよな! それ以上アタシの大好きなヤクシの悪口を言うな!」
「ごめんなさい、ガッコウ」
「ヤクシは女としてのアタシの目標でもあんだから、シャキっとしてくれよ」
「ええ、そうですね、シュウト陛下のお役に立てればそれでいいのですから」
何とか自分を納得させたようだが、目が潰されているのを気にしているようだ。
ヤクシは目が見えないが、それを補って余りある情報が入ってきている。
第六感どころか七感八感まで感じ取っているのだ。
翌日、3人で塔の入り口に向かうと、昨日とは別の意味で騒動が起きていた。
「お嬢さん達! 俺達とパーティーを組まないか?」
「美しいお嬢さん、俺達と一緒に塔に入ろう!」
「姉さん達、同じ女だから一緒に行かないかい?」
などなど、一緒に冒険をしようと誘われているのだ。
昨日の冒険者ギルドでの騒動が話題になったらしく、Dランクというのは冒険者になったばかりなだけで、その実力は折り紙付きだ、という事らしい。
実際その通りなのだが、Sランクを通り越した実力があるため、3人にとって他の冒険者は足手まといにしかならないだろう。
その事は3人も重々承知しているため、誘いは全て断っている。
塔の1~10階まではほぼ情報が出尽くしているはずだ。
D・Eランク冒険者が大量に動いており、情報が出尽くしていると考えて良い。
なので11階から始めるのだが、ガッコウは公開された地図を見て少し違和感を覚えていた。
「この地図だとよ、パッと見じゃキレイに埋まってるけど、何か所かに隠し扉がありそうだな」
「え? で、でもガッコウ、地図はキレイに清書されてるし、ど、どこにそんな隙間があるの?」
シャンディラは地図を見て驚いているが、ヤクシは見えないため反応がない。
「こことここ、ここも怪しそうですね」
ヤクシが地図を指差して、隠し扉がありそうな場所を指し示す。
……見えてる?
他の人間には分からない何かで感じているのだろうか、しかもガッコウが隠し扉があると思った場所も同じらしく、その場所へと向かう事になった。
ギルドを出ようとしたヤクシとガッコウの前に、屈強な男冒険者が4人立ちはだかる。
見た目は華奢で目もつぶれているヤクシと、14~15歳程度の見た目(実際そうだが)のガッコウはギルドには珍しい女2人パーティーだ。
しかも美しい&カワイイときたら声をかけるのもうなづける。
「確かに初めてですが、情報は一通り仕入れてあります。なので皆さんのお手を煩わせる必要は無いかと」
「まぁまぁ、聞くと見るとでは随分と違うからな。俺達が手取り足取り教えてやるよ」
「おっと目は見えないのか。安心しな、俺達がしっかりと教えてやるからよ」
「ああん? お前らごときがアタシらに何を教えようってんだよ」
子供のガッコウが粋がっている様に聞こえたのだろう、男たちは大声で笑いだして2人の肩に腕を回す。
「そうだなぁ、まずはベッドで色々と教えてやるぜ」
「子供には俺のはでかすぎるかも知れねーがな、ガッハッハッハ!」
そう言って股間を前に突き出しているが、それをヤクシとガッコウが見て……。
「ちっさ」
「小さいですね」
まだ大きくなっていないが、ズボンの上からでは存在を確認することが出来ないソレは、間違いなく修斗のモノよりも小さいだろう。
最大級のモノを見て、体に受け入れた2人には物足りないだろう。
「ふ、ふざけるな! 優しく言ってやってりゃ調子に乗りやがって!」
4人の男たちは顔を真っ赤にして怒り狂い、拳を振り上げて2人に襲い掛かる。
だが……もちろんヤクシ・ガッコウに勝てるはずがない。
本当に一瞬で4人を床に這いつくばらせ、その背中に足を乗せていた。
「はん! ガッコウ様に勝とうなんざ1億兆万年はえーぜ!」
「……ガッコウ? 一億兆万年という時間はないと以前言ったではありませんか」
「あれ? そうだっけ。まあいいや、おい粗チン、次アタシらに声をかけたらもぎ取るぞ!」
「「「「す、すみませんでした!」」」」
冒険者ギルド内での争いを止めようとした冒険者と受付嬢は、2人の強さに動けないでいた。
ちなみに2人はDランク、4人の男はCランクだ。
「そういやーよ、アタシはシュウト陛下のしか知らないけど、やっぱデケーのか?」
「私は2人目ですが、比較にならないほど大きいですね」
町を歩きながらそんな話をしているが、思わず修斗のモノを思い出して顔を赤らめる。
「が、ガッコウ? シュウト陛下はカッコいいのですか?」
「おおよ! 流石はアタシらの主だぜ、めっちゃカッコいいぞ!」
「そうですか……では私の様な醜い女とは釣り合いが取れませんね」
「いやいや、ヤクシもめっちゃ美人だけどな」
「しかし私は目が……」
「目が見えなくても普通に生活出来てんじゃん。それにその顔を見てシュウト陛下は気に入ったって言ってんだぜ? それでいいじゃん」
「そういう物でしょうか。でも殿方は……」
「あー! それ以上言うなよな! それ以上アタシの大好きなヤクシの悪口を言うな!」
「ごめんなさい、ガッコウ」
「ヤクシは女としてのアタシの目標でもあんだから、シャキっとしてくれよ」
「ええ、そうですね、シュウト陛下のお役に立てればそれでいいのですから」
何とか自分を納得させたようだが、目が潰されているのを気にしているようだ。
ヤクシは目が見えないが、それを補って余りある情報が入ってきている。
第六感どころか七感八感まで感じ取っているのだ。
翌日、3人で塔の入り口に向かうと、昨日とは別の意味で騒動が起きていた。
「お嬢さん達! 俺達とパーティーを組まないか?」
「美しいお嬢さん、俺達と一緒に塔に入ろう!」
「姉さん達、同じ女だから一緒に行かないかい?」
などなど、一緒に冒険をしようと誘われているのだ。
昨日の冒険者ギルドでの騒動が話題になったらしく、Dランクというのは冒険者になったばかりなだけで、その実力は折り紙付きだ、という事らしい。
実際その通りなのだが、Sランクを通り越した実力があるため、3人にとって他の冒険者は足手まといにしかならないだろう。
その事は3人も重々承知しているため、誘いは全て断っている。
塔の1~10階まではほぼ情報が出尽くしているはずだ。
D・Eランク冒険者が大量に動いており、情報が出尽くしていると考えて良い。
なので11階から始めるのだが、ガッコウは公開された地図を見て少し違和感を覚えていた。
「この地図だとよ、パッと見じゃキレイに埋まってるけど、何か所かに隠し扉がありそうだな」
「え? で、でもガッコウ、地図はキレイに清書されてるし、ど、どこにそんな隙間があるの?」
シャンディラは地図を見て驚いているが、ヤクシは見えないため反応がない。
「こことここ、ここも怪しそうですね」
ヤクシが地図を指差して、隠し扉がありそうな場所を指し示す。
……見えてる?
他の人間には分からない何かで感じているのだろうか、しかもガッコウが隠し扉があると思った場所も同じらしく、その場所へと向かう事になった。
0
お気に入りに追加
1,169
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

(完結)魔王討伐後にパーティー追放されたFランク魔法剣士は、超レア能力【全スキル】を覚えてゲスすぎる勇者達をザマアしつつ世界を救います
しまうま弁当
ファンタジー
魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。

最低最悪の悪役令息に転生しましたが、神スキル構成を引き当てたので思うままに突き進みます! 〜何やら転生者の勇者から強いヘイトを買っている模様
コレゼン
ファンタジー
「おいおい、嘘だろ」
ある日、目が覚めて鏡を見ると俺はゲーム「ブレイス・オブ・ワールド」の公爵家三男の悪役令息グレイスに転生していた。
幸いにも「ブレイス・オブ・ワールド」は転生前にやりこんだゲームだった。
早速、どんなスキルを授かったのかとステータスを確認してみると――
「超低確率の神スキル構成、コピースキルとスキル融合の組み合わせを神引きしてるじゃん!!」
やったね! この神スキル構成なら処刑エンドを回避して、かなり有利にゲーム世界を進めることができるはず。
一方で、別の転生者の勇者であり、元エリートで地方自治体の首長でもあったアルフレッドは、
「なんでモブキャラの悪役令息があんなに強力なスキルを複数持ってるんだ! しかも俺が目指してる国王エンドを邪魔するような行動ばかり取りやがって!!」
悪役令息のグレイスに対して日々不満を高まらせていた。
なんか俺、勇者のアルフレッドからものすごいヘイト買ってる?
でもまあ、勇者が最強なのは検証が進む前の攻略情報だから大丈夫っしょ。
というわけで、ゲーム知識と神スキル構成で思うままにこのゲーム世界を突き進んでいきます!

Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!
仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。
しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。
そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。
一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった!
これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス
R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。
そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。
最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。
そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。
※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる