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第3章 異世界召喚
第105話 拷問を受けたカイリ
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カイリ王女は薄暗い地下牢で拷問を受けていた。
ドレスは破れて裸に近く、髪も肌もボロボロだ。。
両膝を地面につけ、両腕は広げて鎖で吊るされている。
「嘘ばかりつくな! お前は世界を征服しようとした! 素直に認めるんだ!」
「ちが……ちがう」
「何が違うか! 大魔王軍の力を我が物として、世界を混乱に陥れ、その隙に征服しようとしたんだろうが!」
「し、信じて……ほんとうに、ちがっあああ!」
鞭が顔に当たり頬が裂けた。
カイリは涙も出なくなったのだろうか、虚ろな目で拷問官を見ている。
その目が気に入らなかったのか、拷問官は更に鞭で全身を打ち、皮膚が裂けて血が飛び散る。
「イヒィ~ヒヒヒ! いいぞいいぞ~、簡単に認めたらつまらないからな! やっと、やっとカイリ様を拷問できるんだ! もっともっと俺を滾らせろーー!」
どうやら拷問官、拷問が趣味の上、カイリを拷問したくてたまらなかったようだ。
ズボンの上からでもわかるほどギンギンに膨らんでおり、そのねじれた性癖が見て取れる。
「よ~し、今日はここまでさ。ほら、最後のご奉仕をするんだ」
ズボンをおろし、カイリの顔にペニスが押し付けられる。
ソレを口に入れようとした時、牢屋の金属の扉が音を立てた。
「うお!? 誰だ一体! クライマックスだっていうのに邪魔するな!」
「それは済まなかったな。だが邪魔だ、どいていろ」
修斗が少し屈んで扉をくぐり牢屋に入ると、拷問官はあわててズボンをはいた。
両手が塞がっている拷問官を押しのけ、カイリの前にしゃがみ込んで声をかける。
「約束通り戻ってきたぞ。さあ、勇者召喚に賛成していた国王たちの謝罪を聞こうか」
ぼやけた目で修斗を確認すると、拷問の苦痛に耐えていたカイリは大粒の涙を流し始める。
「ごめんなさい……シュウト様……! 大魔王軍が……壊滅して、各国は……全ての国は私を、裏切り者だと……大魔王の力を利用して、世界を自分の物にしようとしたと……!!!」
「ほほぅ、それでお前は投獄され、毎日犯されていたと?」
自分の姿を思い出したのだろう、カイリは少しでも体を隠そうとするが、鎖が邪魔をする。
以前は小生意気なカイリをへこませて楽しもうと考えていた修斗だが、想像よりも酷い扱いを受けていたため、少し心が痛んでいた。
「それでお前の父親は? 国王はどうしたんだ?」
「お父様は……他国の意見に逆らえず……自分は反逆者ではないと証明するために……直接私を投獄しました」
さて、ここで大事になってくるのがカイリの意思だ。
果たしてこの女はここまでされて、それでもなお世界を護ろうとするのだろうか。
「お前はどうしたい? 大魔王軍を滅ぼした俺が望みを叶えてやろう」
目を見開いて修斗を見る。
カイリ自身も修斗が大魔王を倒したとは考えておらず、内乱で崩壊したと思っていたからだ。
自分の浅慮と軽率さに打ちひしがれ、それでもすがる相手は修斗しかいない。
「助けて……ください」
「分かった」
腕の鎖を破壊し、前に倒れ込むカイリを受け止める。
体はやせ細り、体は骨が浮いてゴツゴツしているうえ、栄養失調のため肌色も悪い。
「き! 貴様! 俺のカイリを! 俺のオモチャをどうするつもりだ!!!」
拷問官が服を着終わったようで、随分と強気に修斗に詰め寄る。
よく見るとクマ寄りの毛が薄いタイプで、荷物持ちとして有用そうだ。
「うるさい、お前のオモチャじゃない。消えろ」
修斗が拷問官に手をかざすと、拷問官は一瞬で壁に叩き付けられ破裂した。
血肉が散らばるが、修斗とカイリには万物を拒否する盾により当たる事は無かった。
カイリを抱きかかえ牢屋から出ると、案内をした衛兵は姿を消していた。
「さあ、次の望みは何だ?」
「もう一度……もう一度だけ各国に話しを……」
そこまで言って気を失った。
「お前様、この女とどんな約束をしていたのじゃ?」
「勇者召喚に賛成していた国の国王が、俺達に謝れば世界は滅ぼさない。だったかな」
「こほっほっほっほ。無理じゃ無理じゃ、人間モドキはなぜか妙なプライドがあるからな、国王が勇者に、生贄に頭を下げるなどあり得んじゃろ」
「その結果がこれだからな。ある程度は予想していたが、予想を超えてきやがった」
「お前様の世界では、こんな事はないのか?」
「どうだろうな、向こうの世界でも、似たようなことがあった気もするな」
地下牢から出てカイリが住んでいた屋敷に到着した。
するとどうだろう、衛兵がたくさん集まり修斗達を取り囲む。
「裏切り者カイリとその協力者よ! 大人しく投降しろ! 今ならば命までは取らない!」
リーダーらしき者がそんな事を言っているが、そんな言葉に従う修斗ではない。
「オイお前、国王に伝えろ。お前達を全滅させてもいいが、カイリの願いだ、もう一度だけチャンスをやる。各国の国王はここに集まり、そして勇者に謝罪をしろ。そうしたら許してやってもいい」
「ふざけるな! その様なたわ言、聞けるはずがな――」
リーダーらしき者1人を残し、周囲の衛兵全ての体が破裂した。
リーダーの体は血まみれになり、部下だった物の肉塊を眺めている。
「ひぃ……ひゃーーーーー!!!」
全力で逃げ出そうとするが、血で滑って転びまくっている。
「もう一つだけ言う事があったな。大魔王軍を壊滅させたのは俺達勇者だ。内紛などではない」
リーダーは立ち上がれないようで、四つん這いになって逃げて行った。
それを眺め、修斗と元大魔王エルノヴァは屋敷の中へと入っていく。
ドレスは破れて裸に近く、髪も肌もボロボロだ。。
両膝を地面につけ、両腕は広げて鎖で吊るされている。
「嘘ばかりつくな! お前は世界を征服しようとした! 素直に認めるんだ!」
「ちが……ちがう」
「何が違うか! 大魔王軍の力を我が物として、世界を混乱に陥れ、その隙に征服しようとしたんだろうが!」
「し、信じて……ほんとうに、ちがっあああ!」
鞭が顔に当たり頬が裂けた。
カイリは涙も出なくなったのだろうか、虚ろな目で拷問官を見ている。
その目が気に入らなかったのか、拷問官は更に鞭で全身を打ち、皮膚が裂けて血が飛び散る。
「イヒィ~ヒヒヒ! いいぞいいぞ~、簡単に認めたらつまらないからな! やっと、やっとカイリ様を拷問できるんだ! もっともっと俺を滾らせろーー!」
どうやら拷問官、拷問が趣味の上、カイリを拷問したくてたまらなかったようだ。
ズボンの上からでもわかるほどギンギンに膨らんでおり、そのねじれた性癖が見て取れる。
「よ~し、今日はここまでさ。ほら、最後のご奉仕をするんだ」
ズボンをおろし、カイリの顔にペニスが押し付けられる。
ソレを口に入れようとした時、牢屋の金属の扉が音を立てた。
「うお!? 誰だ一体! クライマックスだっていうのに邪魔するな!」
「それは済まなかったな。だが邪魔だ、どいていろ」
修斗が少し屈んで扉をくぐり牢屋に入ると、拷問官はあわててズボンをはいた。
両手が塞がっている拷問官を押しのけ、カイリの前にしゃがみ込んで声をかける。
「約束通り戻ってきたぞ。さあ、勇者召喚に賛成していた国王たちの謝罪を聞こうか」
ぼやけた目で修斗を確認すると、拷問の苦痛に耐えていたカイリは大粒の涙を流し始める。
「ごめんなさい……シュウト様……! 大魔王軍が……壊滅して、各国は……全ての国は私を、裏切り者だと……大魔王の力を利用して、世界を自分の物にしようとしたと……!!!」
「ほほぅ、それでお前は投獄され、毎日犯されていたと?」
自分の姿を思い出したのだろう、カイリは少しでも体を隠そうとするが、鎖が邪魔をする。
以前は小生意気なカイリをへこませて楽しもうと考えていた修斗だが、想像よりも酷い扱いを受けていたため、少し心が痛んでいた。
「それでお前の父親は? 国王はどうしたんだ?」
「お父様は……他国の意見に逆らえず……自分は反逆者ではないと証明するために……直接私を投獄しました」
さて、ここで大事になってくるのがカイリの意思だ。
果たしてこの女はここまでされて、それでもなお世界を護ろうとするのだろうか。
「お前はどうしたい? 大魔王軍を滅ぼした俺が望みを叶えてやろう」
目を見開いて修斗を見る。
カイリ自身も修斗が大魔王を倒したとは考えておらず、内乱で崩壊したと思っていたからだ。
自分の浅慮と軽率さに打ちひしがれ、それでもすがる相手は修斗しかいない。
「助けて……ください」
「分かった」
腕の鎖を破壊し、前に倒れ込むカイリを受け止める。
体はやせ細り、体は骨が浮いてゴツゴツしているうえ、栄養失調のため肌色も悪い。
「き! 貴様! 俺のカイリを! 俺のオモチャをどうするつもりだ!!!」
拷問官が服を着終わったようで、随分と強気に修斗に詰め寄る。
よく見るとクマ寄りの毛が薄いタイプで、荷物持ちとして有用そうだ。
「うるさい、お前のオモチャじゃない。消えろ」
修斗が拷問官に手をかざすと、拷問官は一瞬で壁に叩き付けられ破裂した。
血肉が散らばるが、修斗とカイリには万物を拒否する盾により当たる事は無かった。
カイリを抱きかかえ牢屋から出ると、案内をした衛兵は姿を消していた。
「さあ、次の望みは何だ?」
「もう一度……もう一度だけ各国に話しを……」
そこまで言って気を失った。
「お前様、この女とどんな約束をしていたのじゃ?」
「勇者召喚に賛成していた国の国王が、俺達に謝れば世界は滅ぼさない。だったかな」
「こほっほっほっほ。無理じゃ無理じゃ、人間モドキはなぜか妙なプライドがあるからな、国王が勇者に、生贄に頭を下げるなどあり得んじゃろ」
「その結果がこれだからな。ある程度は予想していたが、予想を超えてきやがった」
「お前様の世界では、こんな事はないのか?」
「どうだろうな、向こうの世界でも、似たようなことがあった気もするな」
地下牢から出てカイリが住んでいた屋敷に到着した。
するとどうだろう、衛兵がたくさん集まり修斗達を取り囲む。
「裏切り者カイリとその協力者よ! 大人しく投降しろ! 今ならば命までは取らない!」
リーダーらしき者がそんな事を言っているが、そんな言葉に従う修斗ではない。
「オイお前、国王に伝えろ。お前達を全滅させてもいいが、カイリの願いだ、もう一度だけチャンスをやる。各国の国王はここに集まり、そして勇者に謝罪をしろ。そうしたら許してやってもいい」
「ふざけるな! その様なたわ言、聞けるはずがな――」
リーダーらしき者1人を残し、周囲の衛兵全ての体が破裂した。
リーダーの体は血まみれになり、部下だった物の肉塊を眺めている。
「ひぃ……ひゃーーーーー!!!」
全力で逃げ出そうとするが、血で滑って転びまくっている。
「もう一つだけ言う事があったな。大魔王軍を壊滅させたのは俺達勇者だ。内紛などではない」
リーダーは立ち上がれないようで、四つん這いになって逃げて行った。
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