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第3章 異世界召喚
第77話 勇者の能力
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「おい、大量の人間に囲まれているぞ」
修斗が杖を構え後ろを振り向くと、そこには4人の人間が剣を構えている。
そして前と左右にも剣を構えた人間が現れたのだ。
その数は12人。その姿は……まるでさっき見た冒険者だった。
「え? どうして武器を構えているんですか? この人達」
黒縁メガネのアイカがオロオロしながら見回しているが、どうやらアイカはこういった経験が無いようだ。
逆に男連中ウェズ・ウィークエンド・ラングレンの3人は、すでに武器を構えている。
この状態なら疑う余地も無いのだが……実戦経験が無ければ相手は人間だからと、襲われてしまうだろう。
だが、にもかかわらず残りの1人背の低い薄い金髪女ヴァージニアは、理解している様なのに何もしていない。
修斗はそれが気になっているようだが、一応は敵の様子を見ている。
「君たちは一体何者か! 私達は勇者としての使命がある! おとなしく立ち去れば手出しはしない!」
優男聖騎士・ラングレンが剣を向けるのだが、相手はニヤニヤ笑うだけで引く気配がない。
つまり、修斗達が勇者と知って襲おうとしているのだ。
「ア~ン? てめェらは俺様たちの事をしらねェ~と見えるな。ケッケッケ、血祭りにしてやんよ!!!」
「面倒くさいな。だが身にかかる火の粉は振り払わないとな」
モヒカン頭ウェズが矢を放ち、ドレッドヘアーのウィークエンドが敵に向けて突っ込む。
やれやれと言った感じで、聖騎士ラングレンも戦いに参加する。
アイカは相変わらずオロオロするだけで、ヴァージニアは傍観している。
「ヒャ~ッハッハァ! くたばれくたばれくたばれくたばれ~~~!!! あ、ア~ン?」
「な、なんだこいつらは!」
「クッ! どうしてだ、なぜなんだ!」
男3人が威勢よく飛び出していったのだが、その攻撃は全てかわされていた。
矢は簡単に避けられ、両手で打ち込んだ剣は片手で弾かれている。
3人のステータスで得意分野は200~300あり、以前の世界でならば達人クラスの実力者なのだが……残念な事に、今戦っている相手のステータスは、高い物は500以上ある。
これは今の相手が特別という訳ではなく、この世界の冒険者としては平均的な数値だ。
つまり、勇者はこの世界では最弱の人間と言う事なのだ。
「やっぱりバカだぜこいつ等! 勇者様はただの生贄だっていうのにな!」
「まったくだぜ! しかも今回は女が2人もいるぜ! 男は労働力にして、女は遊んだ後で売り飛ばそうぜ!」
生贄……言葉通りならば殺すために呼ばれた事になるが、大魔王を倒すと言うのはウソだったのだろうか。
相手はなぶる様に男3人に傷を付けて行くが、その手は修斗や女性陣にも迫っていた。
「おい見ろよこの女、肌がツヤッツヤだぜ? どんな暮らしをしたらこんなキレイな肌になるんだ?」
「こっちはスゲー乳してるぜ。子供のくせにはみ出してるじゃねーか」
アイカはアゴを掴まれ、なめるように顔を見られる恐怖からか、声を殺して泣いている。
ヴァージニアは……どうしたのだろうか、両手で胸を揉まれているのに反応が無い。
そう、ヴァージニアは服装で分かりにくかったが、ロリ巨乳である。それも爆乳。
「なんだよお前、そんなのが好きなのか? デカすぎて引くわ俺」
「俺もだ。デカすぎてキモイ」
その言葉で初めてヴァージニアは顔をしかめる。
今まで感情らしい感情を出さなかったが、まさかこんな連中に表情を引き出されるとは思わなかっただろう。
「見ろよコイツ、キレイな顔してるけど男だぜ!」
「マジかよ、しゃぶらせろ」
「ばっきゃろー、俺が目を付けてたんだから俺が先だ!」
遂に修斗にまで魔の手が伸びてきた。
修斗は女2人を見ていたが、敵に視界を遮られて声を出す。
「邪魔だ、どけ」
「うあっはっはっは! 怖がる顔もカワイイなぁ~、どれどれ、こっちも可愛いのか――」
男の手が修斗の股間に触れる直前に、男は頭が無くなった。
飛ばされた、や、弾け飛んだ、ではなく、一瞬で消滅したのだ。
どうやら修斗、ステータスが本当に低くなっているかもしれないと思い、力加減無しで裏拳をかましたのだ。
その結果、敵の頭は消滅してしまった。
返り血さえ飛んでいない。しかし首から噴き出す血だけが、事の異常性を証明している。
ドサリと敵の体が崩れ落ちると、全員が沈黙したまま死体を眺める。
大半が理由を理解できず動けないでいたが、敵のリーダーらしき人物がやっと声を出した。
「てめぇ……特殊スキル持ちか?」
「え!? だってあいつらはそんな事言ってなかったぞ!」
「そ、そうだ! ちょっと強い魔法使いだって!」
敵11人が修斗に向き直り、武器を構えなおす。
「他の奴は縛っとけ、こいつは殺すぞ」
修斗が杖を構え後ろを振り向くと、そこには4人の人間が剣を構えている。
そして前と左右にも剣を構えた人間が現れたのだ。
その数は12人。その姿は……まるでさっき見た冒険者だった。
「え? どうして武器を構えているんですか? この人達」
黒縁メガネのアイカがオロオロしながら見回しているが、どうやらアイカはこういった経験が無いようだ。
逆に男連中ウェズ・ウィークエンド・ラングレンの3人は、すでに武器を構えている。
この状態なら疑う余地も無いのだが……実戦経験が無ければ相手は人間だからと、襲われてしまうだろう。
だが、にもかかわらず残りの1人背の低い薄い金髪女ヴァージニアは、理解している様なのに何もしていない。
修斗はそれが気になっているようだが、一応は敵の様子を見ている。
「君たちは一体何者か! 私達は勇者としての使命がある! おとなしく立ち去れば手出しはしない!」
優男聖騎士・ラングレンが剣を向けるのだが、相手はニヤニヤ笑うだけで引く気配がない。
つまり、修斗達が勇者と知って襲おうとしているのだ。
「ア~ン? てめェらは俺様たちの事をしらねェ~と見えるな。ケッケッケ、血祭りにしてやんよ!!!」
「面倒くさいな。だが身にかかる火の粉は振り払わないとな」
モヒカン頭ウェズが矢を放ち、ドレッドヘアーのウィークエンドが敵に向けて突っ込む。
やれやれと言った感じで、聖騎士ラングレンも戦いに参加する。
アイカは相変わらずオロオロするだけで、ヴァージニアは傍観している。
「ヒャ~ッハッハァ! くたばれくたばれくたばれくたばれ~~~!!! あ、ア~ン?」
「な、なんだこいつらは!」
「クッ! どうしてだ、なぜなんだ!」
男3人が威勢よく飛び出していったのだが、その攻撃は全てかわされていた。
矢は簡単に避けられ、両手で打ち込んだ剣は片手で弾かれている。
3人のステータスで得意分野は200~300あり、以前の世界でならば達人クラスの実力者なのだが……残念な事に、今戦っている相手のステータスは、高い物は500以上ある。
これは今の相手が特別という訳ではなく、この世界の冒険者としては平均的な数値だ。
つまり、勇者はこの世界では最弱の人間と言う事なのだ。
「やっぱりバカだぜこいつ等! 勇者様はただの生贄だっていうのにな!」
「まったくだぜ! しかも今回は女が2人もいるぜ! 男は労働力にして、女は遊んだ後で売り飛ばそうぜ!」
生贄……言葉通りならば殺すために呼ばれた事になるが、大魔王を倒すと言うのはウソだったのだろうか。
相手はなぶる様に男3人に傷を付けて行くが、その手は修斗や女性陣にも迫っていた。
「おい見ろよこの女、肌がツヤッツヤだぜ? どんな暮らしをしたらこんなキレイな肌になるんだ?」
「こっちはスゲー乳してるぜ。子供のくせにはみ出してるじゃねーか」
アイカはアゴを掴まれ、なめるように顔を見られる恐怖からか、声を殺して泣いている。
ヴァージニアは……どうしたのだろうか、両手で胸を揉まれているのに反応が無い。
そう、ヴァージニアは服装で分かりにくかったが、ロリ巨乳である。それも爆乳。
「なんだよお前、そんなのが好きなのか? デカすぎて引くわ俺」
「俺もだ。デカすぎてキモイ」
その言葉で初めてヴァージニアは顔をしかめる。
今まで感情らしい感情を出さなかったが、まさかこんな連中に表情を引き出されるとは思わなかっただろう。
「見ろよコイツ、キレイな顔してるけど男だぜ!」
「マジかよ、しゃぶらせろ」
「ばっきゃろー、俺が目を付けてたんだから俺が先だ!」
遂に修斗にまで魔の手が伸びてきた。
修斗は女2人を見ていたが、敵に視界を遮られて声を出す。
「邪魔だ、どけ」
「うあっはっはっは! 怖がる顔もカワイイなぁ~、どれどれ、こっちも可愛いのか――」
男の手が修斗の股間に触れる直前に、男は頭が無くなった。
飛ばされた、や、弾け飛んだ、ではなく、一瞬で消滅したのだ。
どうやら修斗、ステータスが本当に低くなっているかもしれないと思い、力加減無しで裏拳をかましたのだ。
その結果、敵の頭は消滅してしまった。
返り血さえ飛んでいない。しかし首から噴き出す血だけが、事の異常性を証明している。
ドサリと敵の体が崩れ落ちると、全員が沈黙したまま死体を眺める。
大半が理由を理解できず動けないでいたが、敵のリーダーらしき人物がやっと声を出した。
「てめぇ……特殊スキル持ちか?」
「え!? だってあいつらはそんな事言ってなかったぞ!」
「そ、そうだ! ちょっと強い魔法使いだって!」
敵11人が修斗に向き直り、武器を構えなおす。
「他の奴は縛っとけ、こいつは殺すぞ」
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