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第20話 両腕切断
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「シュウト! 腕が黒くなってるよ!?」
乱交パーティーの後が残るベッドの上で、パメラの悲鳴のような叫びで目が覚めた修斗ハーレム。
確かに修斗の両腕は黒くなり、壊死しているように見える。
「腕が……動かないな」
肘から先が黒くなり、凍傷で壊死を起こしたようになっている。
肘は曲げれるが手首、指が動かない様だ。
修斗はステータスを確認する。
名前:シュウト
年齢:13歳
HP:1110000
MP:20000
力強さ:110000
知 力:110000
防御力:110000
素早さ:110000
魅 力:110000
状 態:
スキル:ステータス改変
炎系魔法LV100
水系魔法LV100
風系魔法LV100
大地系魔法LV100
空間系魔法LV100
光系魔法LV100
闇系魔法LV100
対象のステータスを開示
元のままであり、状態異常も発生していない。
つまりステータス上、修斗の腕は壊死していない事になる。
しかし現に腕は動かせず、黒く壊死している。
そこで修斗は強引な手段を取る事にした。
「パメラ、俺の両腕を肩から切り落とせ」
「ええ! あ、アタイがかい?」
「そうだ。お前が適任だ」
このままではパメラのナイフでは切れないため、防御力を一時的に11に落とす。
「わ、わかったよ」
裸のままベッドから降り、床に脱ぎ散らかされた服からナイフを取り出す。
目をつむって数回深呼吸をし、意を決してナイフを構える。
「いくよ、シュウト」
掛け声とともにパメラの腕が高速で動き、一瞬で修斗の両腕が切り落とされる。
大量の出血と共に腕が床に落ち、他の者は見ていられず顔を背けた。
「ぐ……うぅ」
激痛が走り顔をゆがめる修斗。
しかしすぐさまステータスの修正を開始する。
状 態:右腕欠損 左腕欠損
欠損を削除して、状態の項目は空欄となる。
すると修斗の肩から光が伸び、腕を形作ると実体化し、腕が再生された。
再生された腕は、壊死していない。
元の健康な腕だ。
数回指を動かして問題が無いか確認をする。
「どうやら問題はない様だな」
通常通りに動かせる様だ。
そしてすぐさま防御力を元の数値に戻した。
「なんだったんだい? 今のは」
「分からん。腕の壊死した部分で考えると、丁度籠手を付けた場所だったが」
「え!? まさか隣国から接収した……頂いた宝具に問題があったのですか!」
ナターシャが言い直したが、やはり強引な手段で取り上げた様だ。
修斗は籠手を取り出して、床に落ちている切り落とされた腕を拾う。
手甲と腕を並べると、やはり壊死した場所が丁度一致する。
「申し訳ありませんシュウト様! 一体なんとお詫びをしたらいいのか……」
床に頭を付けて謝るナターシャとキャシー。
しかし手甲が原因かどうかも分かっていないし、修斗としては自分で選んだ武器なので、2人に責任を問うつもりは無い様だ。
「バーバラ、この籠手の詳細は分かるか?」
「はいシュウト様。その籠手は【魔壊の腕】と言って、対魔法に効果を発揮する籠手です。文字通り魔を破壊する籠手で、魔法を撃ち消したり、無効化が出来る籠手です」
「呪いや、装備者に何か影響はあるのか?」
「そう言った話は聞いた事がありません。ただ……シュウト様の能力があまりに高いため、並の人間では現れなかった効果があるのかもしれません」
魔壊の腕が原因なのかは分からない。
ひょっとしたら他の原因があるのかもしれないが、修斗が生まれ変わって数日、いきなり呪いを掛けられるとは考えにくいし、死ぬ前に呪いを掛けられたとしても、生まれ変わっても持続する呪いなど、神でもなければ不可能だろう。
「この中に医療の心得のあるものはいるか?」
誰も反応しない。
「では魔法の解析や呪いに詳しい者は?」
これも反応が無い。
どうやら自分でやるしか無い様だ。
籠手を置いてパメラが持っているナイフをもらい、テーブルの上で腕の解剖を始めた。まだ知識が無いから全てを見て全てを記憶していく。
毛細血管から神経までどんな小さな、細かな物でも全てを丁寧に分解し記憶する。
「キャロライン、城の書庫に魔法や呪いの本はあるか?」
「は、はい。その手の文献は一通り揃っているはずです」
「案内しろ」
キャロラインは元姫であり、現姫であるナターシャやキャシーよりも城で過ごした期間が長く、こういった事にはキャロラインの方が向いている。
資料として膨大な量があるが、迷わず案内できるのは流石だろう。
「この付近にあるのが魔法関連の物です。呪いは隣のコーナーです」
この付近、と言っても巨大な本棚が立ち並び、必要な物がどこにあるのかを探すだけで一苦労だ。
なのでスキルを追加する事にした。
スキル:検索
これにより、修斗が求める情報がどこにあるのか分かるようになった。
魔法関連の場所の本がいくつか光り、呪いの本もいくつか光っている。
しかし書庫全体のあちこちの本が光っており、魔法・呪いだけでは解決を望めない事を物語っている。
パメラ・バーバラには魔法関連の本を集めさせ、キャロライン・ナターシャには呪い関連の本を、キャシーには図書館全体から本を集めさせた。
最初の一冊を手に取るとイスに座り、テーブルに本を置いて読み始める。
ページをペラペラめくるだけだが、その内容は全て頭に入っている様だ。
一時間ほどで魔法・呪い関連の本50~60冊を読み終え、次は医療・その他の本を読み始める。
だが症状と完全に一致するものはなく、今の段階では予想を立てる事しか出来なかった。
その予想は『MPが膨大すぎるため、あふれ出したMPに籠手の効果が影響し、外にしか出ない効果が内側にまで及んだ』だった。
籠手の魔壊の力が修斗の体を蝕んだ、という仮定しか出来なかった。
しかしそれならば対処は簡単だ。装備しなければ良い。
今はそれしか方法が無く、問題が無ければそうだった、と結論付けるしかない。
装備が一つ減るが、修斗にとって装備は必要のない物で、魔壊の腕を選んだものも、カッコいいから、という単純な理由からだ。
数日間様子を見たが、それ以降は修斗の腕に変化はなく、壊死する事は無かった。
これ以上はこだわる必要もなく、国でやる事も無くなったため、国を出る事にした様だ。
ナターシャとキャシーは悲しんだが、しばらくしたら戻る、と約束し、当てもない旅が始まった。
そして数日後、修斗一行がたどり着いた場所は競技場……武術大会の会場だ。
乱交パーティーの後が残るベッドの上で、パメラの悲鳴のような叫びで目が覚めた修斗ハーレム。
確かに修斗の両腕は黒くなり、壊死しているように見える。
「腕が……動かないな」
肘から先が黒くなり、凍傷で壊死を起こしたようになっている。
肘は曲げれるが手首、指が動かない様だ。
修斗はステータスを確認する。
名前:シュウト
年齢:13歳
HP:1110000
MP:20000
力強さ:110000
知 力:110000
防御力:110000
素早さ:110000
魅 力:110000
状 態:
スキル:ステータス改変
炎系魔法LV100
水系魔法LV100
風系魔法LV100
大地系魔法LV100
空間系魔法LV100
光系魔法LV100
闇系魔法LV100
対象のステータスを開示
元のままであり、状態異常も発生していない。
つまりステータス上、修斗の腕は壊死していない事になる。
しかし現に腕は動かせず、黒く壊死している。
そこで修斗は強引な手段を取る事にした。
「パメラ、俺の両腕を肩から切り落とせ」
「ええ! あ、アタイがかい?」
「そうだ。お前が適任だ」
このままではパメラのナイフでは切れないため、防御力を一時的に11に落とす。
「わ、わかったよ」
裸のままベッドから降り、床に脱ぎ散らかされた服からナイフを取り出す。
目をつむって数回深呼吸をし、意を決してナイフを構える。
「いくよ、シュウト」
掛け声とともにパメラの腕が高速で動き、一瞬で修斗の両腕が切り落とされる。
大量の出血と共に腕が床に落ち、他の者は見ていられず顔を背けた。
「ぐ……うぅ」
激痛が走り顔をゆがめる修斗。
しかしすぐさまステータスの修正を開始する。
状 態:右腕欠損 左腕欠損
欠損を削除して、状態の項目は空欄となる。
すると修斗の肩から光が伸び、腕を形作ると実体化し、腕が再生された。
再生された腕は、壊死していない。
元の健康な腕だ。
数回指を動かして問題が無いか確認をする。
「どうやら問題はない様だな」
通常通りに動かせる様だ。
そしてすぐさま防御力を元の数値に戻した。
「なんだったんだい? 今のは」
「分からん。腕の壊死した部分で考えると、丁度籠手を付けた場所だったが」
「え!? まさか隣国から接収した……頂いた宝具に問題があったのですか!」
ナターシャが言い直したが、やはり強引な手段で取り上げた様だ。
修斗は籠手を取り出して、床に落ちている切り落とされた腕を拾う。
手甲と腕を並べると、やはり壊死した場所が丁度一致する。
「申し訳ありませんシュウト様! 一体なんとお詫びをしたらいいのか……」
床に頭を付けて謝るナターシャとキャシー。
しかし手甲が原因かどうかも分かっていないし、修斗としては自分で選んだ武器なので、2人に責任を問うつもりは無い様だ。
「バーバラ、この籠手の詳細は分かるか?」
「はいシュウト様。その籠手は【魔壊の腕】と言って、対魔法に効果を発揮する籠手です。文字通り魔を破壊する籠手で、魔法を撃ち消したり、無効化が出来る籠手です」
「呪いや、装備者に何か影響はあるのか?」
「そう言った話は聞いた事がありません。ただ……シュウト様の能力があまりに高いため、並の人間では現れなかった効果があるのかもしれません」
魔壊の腕が原因なのかは分からない。
ひょっとしたら他の原因があるのかもしれないが、修斗が生まれ変わって数日、いきなり呪いを掛けられるとは考えにくいし、死ぬ前に呪いを掛けられたとしても、生まれ変わっても持続する呪いなど、神でもなければ不可能だろう。
「この中に医療の心得のあるものはいるか?」
誰も反応しない。
「では魔法の解析や呪いに詳しい者は?」
これも反応が無い。
どうやら自分でやるしか無い様だ。
籠手を置いてパメラが持っているナイフをもらい、テーブルの上で腕の解剖を始めた。まだ知識が無いから全てを見て全てを記憶していく。
毛細血管から神経までどんな小さな、細かな物でも全てを丁寧に分解し記憶する。
「キャロライン、城の書庫に魔法や呪いの本はあるか?」
「は、はい。その手の文献は一通り揃っているはずです」
「案内しろ」
キャロラインは元姫であり、現姫であるナターシャやキャシーよりも城で過ごした期間が長く、こういった事にはキャロラインの方が向いている。
資料として膨大な量があるが、迷わず案内できるのは流石だろう。
「この付近にあるのが魔法関連の物です。呪いは隣のコーナーです」
この付近、と言っても巨大な本棚が立ち並び、必要な物がどこにあるのかを探すだけで一苦労だ。
なのでスキルを追加する事にした。
スキル:検索
これにより、修斗が求める情報がどこにあるのか分かるようになった。
魔法関連の場所の本がいくつか光り、呪いの本もいくつか光っている。
しかし書庫全体のあちこちの本が光っており、魔法・呪いだけでは解決を望めない事を物語っている。
パメラ・バーバラには魔法関連の本を集めさせ、キャロライン・ナターシャには呪い関連の本を、キャシーには図書館全体から本を集めさせた。
最初の一冊を手に取るとイスに座り、テーブルに本を置いて読み始める。
ページをペラペラめくるだけだが、その内容は全て頭に入っている様だ。
一時間ほどで魔法・呪い関連の本50~60冊を読み終え、次は医療・その他の本を読み始める。
だが症状と完全に一致するものはなく、今の段階では予想を立てる事しか出来なかった。
その予想は『MPが膨大すぎるため、あふれ出したMPに籠手の効果が影響し、外にしか出ない効果が内側にまで及んだ』だった。
籠手の魔壊の力が修斗の体を蝕んだ、という仮定しか出来なかった。
しかしそれならば対処は簡単だ。装備しなければ良い。
今はそれしか方法が無く、問題が無ければそうだった、と結論付けるしかない。
装備が一つ減るが、修斗にとって装備は必要のない物で、魔壊の腕を選んだものも、カッコいいから、という単純な理由からだ。
数日間様子を見たが、それ以降は修斗の腕に変化はなく、壊死する事は無かった。
これ以上はこだわる必要もなく、国でやる事も無くなったため、国を出る事にした様だ。
ナターシャとキャシーは悲しんだが、しばらくしたら戻る、と約束し、当てもない旅が始まった。
そして数日後、修斗一行がたどり着いた場所は競技場……武術大会の会場だ。
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