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第123話
しおりを挟む翌日──
学校に行くなり、茉弘に昨日のことを相談した。
「えっ・・・!?そんなこと言われたの!?もうそんなの両想いじゃ~ん!!」
「う、うん・・・だけど、私から踏み込んだ質問するとはぐらかされちゃうんだ」
控えめな声でキャッキャと嬉しそうにしている茉弘。
こっちは真剣に悩んでるのに・・・お気楽なんだから。
「・・・うーん・・・まぁ、そうなっちゃう理由かはわかんないけど・・・中学の時ね、茂木先輩イジメを受けてね」
「・・・え?」
あの茂木さんが・・・イジメ・・・?
「茂木先輩、その時好きだった子がふざけて茂木先輩にある振りをしててさ・・・両想いかもしれないって思った茂木先輩がその子に告白をしたら、こっぴどく振って学校中に言いふらしまくったってことがあって・・・」
「・・・なにそれ・・・」
茉弘の口から語られたのは、信じ難いことだった。
空いた口が塞がらないってこのことなのね。
「それ以来、告白するのがトラウマなんだって話、聞いたことあるよ」
「・・・・・・」
茉弘の話を聞いて湧いてきたのは、怒りだった。
茂木さんが、そんな目にあってたなんて・・・。
それなのに、私は──
「・・・そっか・・・わかった。茉弘、ありがと」
そう言って、私は自分の席へと座るのと同時に、とあることを決意した。
もし仮に、茂木さんが私に気があるんだとしたら──私から告白しよう。
絶対、茂木さんから告白してもらおうなんて考えないようにするんだ。
だけど・・・私に告白なんてできるかな?
愛の告白なんて、したことないし・・・。
二海くんの時は、キレながら思わず口にしてしまったって感じだから参考にならないし・・・。
茉弘のを参考にしようと思っても、公開告白をする度胸は私には無いし。
どうするべきかと悩んでしまう。
それでも、告白するなら私からじゃないといけないということは変わらない。
情けない姿を見せてでも・・・私から告白しよう。
元マドンナの意地、見せつけてやるんだから。
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