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お茶会

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それからわたしはお茶会で忙しかった。

最初はあの喪服をくれたお向かいさん。顔が合えば軽く挨拶する程度の人だったけど、親切にしてくれたんだよね。

「今日はお招きありがとうございます。皆様も初めまして。マリア・ホワイトと申します」

「「「初めましてマリアさん」」」

「気楽にしてマリアさん、前からお話したかったの。あなた毎日シリウスさんの所にいらしていたでしょう。ショーンはいい人と結婚するのね。と思っていたら花嫁が変わっていて・・・・・」

「えぇ、そうなんです。無責任にうわさする人が多いからうっかり言えないと思っていたんですけど。せっかくの機会ですもの。当人のわたくしが皆さんにお話しますね」と言うと皆さん、前のめりになりました。


そこでわたしはお祖父様の所へは交代で行くことになっていたけど、皆、交代ばかり言って来ていたこと。多分お互いに、わたしに押し付けていたことは知らないと思う。だってそれだと一家をあげてひどいでしょ。とか、ショーンは最初から自分の順番はわたしがやると思っていたようだとか・・・・

「それでわたしが忙しくてあまりショーンと会えなかったからそれをメラニーが慰めているうちに・・・・それは辛くないと言ったらうそですよ。子供の頃からショーンが好きで・・・・でもこうなってみると家でかまってもらえない寂しさでショーンにすがりついたのかもですね・・・・」

「あら、家でかまってもらえないって?そりゃ全てを平等は難しいかもだけど・・・うちでも妹はお菓子とか大きいほうでしたね・・・・」

「でも洋服とかは最初でしたね。下の子はお古ですよね」

「そうそう。・・・・・あっごめんなさい。つい・・・」

「いえ、皆さんのお話を聞いてうちはやはり、おかしかったと思います。子供の頃はともかくある程度大きくなるとわたしは妹のお古を着ていました。わたしはそのあまり食べられなかったので、細くて貧相だったせいもありますが・・・横幅は問題なかったのですが、丈が・・・・肘と膝を曲げて着ていました。そのスカートが短くて困るので、膝を曲げて誤魔化してました」


「まぁ・・・・・・」


「それでショーンと結婚してあの家を出るのを楽しみしてたんですが・・・・わたしに看病させている間にってちょっと黒い気持ちになります」


みなさん相槌も打てずにしーーんとしてしまって、どうしようかと思っていると

「よくぞ、うちあけて下さいました。マリアさん」

「そうですわ。で、これからどうなさいますの?」

「そうですね、家を出ようかと思ってます。それなりに勉強はできまして帳簿を付けられますし、手仕事も好きですし」

「そうよね、あのショールというかベール。編み方も糸も素敵で・・・・群を抜いてましたね」

「お褒めに預かり、そう評価していただくと自信が持てます」

「よければ、手に取らせていただける?」

「どうぞ」とわたしは肩のショールと取ると手渡した。
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