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マリアンヌの才能
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久しぶりにドレスを作るのは楽しかった。
注文する合間にマリアンヌを見て、少し馬鹿にする。これも楽しい。
考えてみたら、わたしは前世でもけっこう好きにしてたかも知れない。あんな死に方をしたから悲劇的にとらえてしまったのかもね。
公爵令嬢って立場は考え方によっては、権力もお金もある立場だったし、そしてその中でわたしは負けたって事ね。
そして、今は魔力を使ってお金を稼げてそれを好きに使える。使って子供たちが人生を切り開く手伝いができる。
これで充分。
「どうかしら、あなたにこのドレスの価値は理解して頂けそうかしら?」
「素晴らしいと思います」
「そう、理解できるなら鍛えがいがあるわね」
悔しいそうな顔をして、下を向いてしまった。
「テオ、注文はこれでいいわ。長いことお付き合いしてくれてどうもね」
「やぁ、君こそお疲れ様。お茶の用意がしてあるから屋敷に戻ろう」
馬車の中で
「マリアンヌ様、あなた色が好き?」と聞くと
「えぇ好き」
「今日の朝、あなたが言った事がね。あなた色の感性がいいなって思った。お花の色の違いに気がついたでしょ」
「えぇ・・・・ってあれ?」と戸惑っているから、
「あの花はわたしの魔法の成果よ」
「すごい」
「いつも思ってた。自然のままも綺麗だけど、ここで光を抑えたらもっと素敵なのにとか・・・・ここの隣なんだからもっと白くして欲しいとか」
「それって優れた感性だけど、理解してもらえないのよ」
「だけど、あなた多分、お化粧とか上手になれる。その人に合った肌質を提案したりとか、顔の近くに持って来る色とか、最適なものを選べると思う」
「わたしが?」
「テオはそういった化粧品を作ってくれるはず。ね!」とテオに話を振ると
「うん、やっぱいいね。アリス」
「マリアンヌ、化粧方は侍女がよく知ってる。お嬢様をきれいにする必要があるから。だけどそこから一歩出るのは技術より感性だと思う」
「アリス、テオ。ありがとう。もやもやともどかしいのが消えたわ。どうして人を見ていらいらするのかわかった。
もうちょっとで綺麗になるのにっていらいらしていたんだ」
「勿論、そんなにいいことも上手に伝えないとケンカになるってわかるよね」とわたしが言うと
「うん、さっきのアリスみたいな言い方はダメね」
「そうね」とわたしはうなづいた。
「教えてあげてるのにどうして怒るのか不思議だったの。アリスみたいにだったの」とまたもやわたしを引き合いに
「ねぇテオ、侍女なんてやりたくないけど、化粧方を勉強したい。そしてテオの店に化粧部門は任せて」
「マリアンヌ、まだ化粧部門はないよ。だけど口の利き方を覚えて身近な所から教えてあげるのはどうだ?」
「そうね、アリスみたいにならないように気をつけるわ」
この後お茶を飲みながら、マリアンヌはずっとアリス、アリスとわたしを引き合いに出し続けた、それで
「マリアンヌに教えてあげる。高貴さは肌質に出るのよ。透明な素肌は手入れをきちんとやっている証。紅の質とか目の化粧とかも大事だけど肌質。マリアンヌみたいに性格の悪い人は一層の努力が必要よ。肝に命じて」
そういうと
「テオ、時間過ぎたわ。帰る。送って」と席を立った。
注文する合間にマリアンヌを見て、少し馬鹿にする。これも楽しい。
考えてみたら、わたしは前世でもけっこう好きにしてたかも知れない。あんな死に方をしたから悲劇的にとらえてしまったのかもね。
公爵令嬢って立場は考え方によっては、権力もお金もある立場だったし、そしてその中でわたしは負けたって事ね。
そして、今は魔力を使ってお金を稼げてそれを好きに使える。使って子供たちが人生を切り開く手伝いができる。
これで充分。
「どうかしら、あなたにこのドレスの価値は理解して頂けそうかしら?」
「素晴らしいと思います」
「そう、理解できるなら鍛えがいがあるわね」
悔しいそうな顔をして、下を向いてしまった。
「テオ、注文はこれでいいわ。長いことお付き合いしてくれてどうもね」
「やぁ、君こそお疲れ様。お茶の用意がしてあるから屋敷に戻ろう」
馬車の中で
「マリアンヌ様、あなた色が好き?」と聞くと
「えぇ好き」
「今日の朝、あなたが言った事がね。あなた色の感性がいいなって思った。お花の色の違いに気がついたでしょ」
「えぇ・・・・ってあれ?」と戸惑っているから、
「あの花はわたしの魔法の成果よ」
「すごい」
「いつも思ってた。自然のままも綺麗だけど、ここで光を抑えたらもっと素敵なのにとか・・・・ここの隣なんだからもっと白くして欲しいとか」
「それって優れた感性だけど、理解してもらえないのよ」
「だけど、あなた多分、お化粧とか上手になれる。その人に合った肌質を提案したりとか、顔の近くに持って来る色とか、最適なものを選べると思う」
「わたしが?」
「テオはそういった化粧品を作ってくれるはず。ね!」とテオに話を振ると
「うん、やっぱいいね。アリス」
「マリアンヌ、化粧方は侍女がよく知ってる。お嬢様をきれいにする必要があるから。だけどそこから一歩出るのは技術より感性だと思う」
「アリス、テオ。ありがとう。もやもやともどかしいのが消えたわ。どうして人を見ていらいらするのかわかった。
もうちょっとで綺麗になるのにっていらいらしていたんだ」
「勿論、そんなにいいことも上手に伝えないとケンカになるってわかるよね」とわたしが言うと
「うん、さっきのアリスみたいな言い方はダメね」
「そうね」とわたしはうなづいた。
「教えてあげてるのにどうして怒るのか不思議だったの。アリスみたいにだったの」とまたもやわたしを引き合いに
「ねぇテオ、侍女なんてやりたくないけど、化粧方を勉強したい。そしてテオの店に化粧部門は任せて」
「マリアンヌ、まだ化粧部門はないよ。だけど口の利き方を覚えて身近な所から教えてあげるのはどうだ?」
「そうね、アリスみたいにならないように気をつけるわ」
この後お茶を飲みながら、マリアンヌはずっとアリス、アリスとわたしを引き合いに出し続けた、それで
「マリアンヌに教えてあげる。高貴さは肌質に出るのよ。透明な素肌は手入れをきちんとやっている証。紅の質とか目の化粧とかも大事だけど肌質。マリアンヌみたいに性格の悪い人は一層の努力が必要よ。肝に命じて」
そういうと
「テオ、時間過ぎたわ。帰る。送って」と席を立った。
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