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夜会 1
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「こちらはアリス。今、王城で預かっている令嬢だ」とわたくしは隣国の第一王子ローレンスに紹介された。
カーテシーを長めにやって頭をあげると、思い切り目を合わせた。それから少しだけ微笑んだ。
「アリス行こう」とアレクが差し出した手を取ると、私たちは固まって入場した。
静かだった会場は、わたくしたちが歩みを進めていくに連れざわめきが広がったが、わたくしたちが歩みを止め、一同の方を向いた時、また静かになった。礼を取り始めた彼らに対して王族でないわたくしは軽く頭を下げた。隣のアレクもなんとなく頭を下げたが気にしてはだめだ。
やがて、ローレンス第一王子が紹介されて
「しばらく、勉強させて貰う。よろしく」と軽く挨拶した。それからローレンスはプークル公爵家のメラニーにダンスを申し込んだ。
音楽が始まり二人が踊り始めた。そこにアレクと一緒にわたくしが加わり、上位貴族から踊りの輪に加わって行った。
やはりダンスは楽しくて、自然と顔に笑みが浮かぶのを感じた。
次にハリーと踊り、ローレンス第一王子と踊った所で一休みした。
両国の王子たちは、挨拶に来る貴族と話を始めた。とりあえず、虫除け、ダンス要員の役割もお休みでいいかな?
さて、この夜会に出席をするわたし個人の目的を達成する為に、わたしは反対の隅に移動した。
「あなた、名はなんと言うの?」といきなり話しかけられた。
「アリス」と答えた。
「なに、その失礼な言い方は」とそばの赤ピアスのお嬢さんが気色ばんいるが、平気だよ。
「聞かれた事に答えたのに・・・・文句言うの?」と思い切り横目で顔を見ながら顎をあげて言い返した。
「家名は?」とこれはピンク頭が睨んで来た。
「聞きたいの?興味あるの?どうして?」と三人を順番に見ながらこう言うと
「馬鹿にしてるの?」とピンク頭がいきり立つのをふっと笑ってみながら
「自覚あるんだ」『わかるわーーー』と胸のなかで付け加えた。
「どうして、王子殿下と一緒にいるのかって聞いているのよ」と赤いピアスが言うのを
『聞かれたのは名前だけだ』と思ったけど、口にしない。
「お誘いを受けたから」とだけ答えた。
同じ学院にいたはずだけど、アリスの事など覚えていないでしょうし、意地悪して楽しみたいと思うのは人として仕方ないかな・・・・・
「あなた方はどちら様ですの?わたくしは殿下たちと一緒に入場しました。入場出来る身分なのは確かですわよ」
「そ・・そ・・・そうだとしても・・・・」
「そうだとしても」と繰り返してあげた。すると後ろにじっと立っていた。素晴らしい装いの令嬢が、
「きちんと紹介されていないと言う事は、今日だけの方ですわよね。今後の事で相談に乗りたいと思っただけですのに・・・・・残念ですわ」とわたくしを見て言うと
「皆さん、この方を気にかけるのはやめましょう。後で泣きついて来た時にちゃんとお話すればいいわ」と赤とピンクに言うとさっさと歩いて行った。
二人は最後にわたくしを睨みつけると追いかけて行った。
お菓子のおかわりを手にバルコニーに向かうと、遠くから様子を見ていたパールが、急いでやって来た。
カーテシーを長めにやって頭をあげると、思い切り目を合わせた。それから少しだけ微笑んだ。
「アリス行こう」とアレクが差し出した手を取ると、私たちは固まって入場した。
静かだった会場は、わたくしたちが歩みを進めていくに連れざわめきが広がったが、わたくしたちが歩みを止め、一同の方を向いた時、また静かになった。礼を取り始めた彼らに対して王族でないわたくしは軽く頭を下げた。隣のアレクもなんとなく頭を下げたが気にしてはだめだ。
やがて、ローレンス第一王子が紹介されて
「しばらく、勉強させて貰う。よろしく」と軽く挨拶した。それからローレンスはプークル公爵家のメラニーにダンスを申し込んだ。
音楽が始まり二人が踊り始めた。そこにアレクと一緒にわたくしが加わり、上位貴族から踊りの輪に加わって行った。
やはりダンスは楽しくて、自然と顔に笑みが浮かぶのを感じた。
次にハリーと踊り、ローレンス第一王子と踊った所で一休みした。
両国の王子たちは、挨拶に来る貴族と話を始めた。とりあえず、虫除け、ダンス要員の役割もお休みでいいかな?
さて、この夜会に出席をするわたし個人の目的を達成する為に、わたしは反対の隅に移動した。
「あなた、名はなんと言うの?」といきなり話しかけられた。
「アリス」と答えた。
「なに、その失礼な言い方は」とそばの赤ピアスのお嬢さんが気色ばんいるが、平気だよ。
「聞かれた事に答えたのに・・・・文句言うの?」と思い切り横目で顔を見ながら顎をあげて言い返した。
「家名は?」とこれはピンク頭が睨んで来た。
「聞きたいの?興味あるの?どうして?」と三人を順番に見ながらこう言うと
「馬鹿にしてるの?」とピンク頭がいきり立つのをふっと笑ってみながら
「自覚あるんだ」『わかるわーーー』と胸のなかで付け加えた。
「どうして、王子殿下と一緒にいるのかって聞いているのよ」と赤いピアスが言うのを
『聞かれたのは名前だけだ』と思ったけど、口にしない。
「お誘いを受けたから」とだけ答えた。
同じ学院にいたはずだけど、アリスの事など覚えていないでしょうし、意地悪して楽しみたいと思うのは人として仕方ないかな・・・・・
「あなた方はどちら様ですの?わたくしは殿下たちと一緒に入場しました。入場出来る身分なのは確かですわよ」
「そ・・そ・・・そうだとしても・・・・」
「そうだとしても」と繰り返してあげた。すると後ろにじっと立っていた。素晴らしい装いの令嬢が、
「きちんと紹介されていないと言う事は、今日だけの方ですわよね。今後の事で相談に乗りたいと思っただけですのに・・・・・残念ですわ」とわたくしを見て言うと
「皆さん、この方を気にかけるのはやめましょう。後で泣きついて来た時にちゃんとお話すればいいわ」と赤とピンクに言うとさっさと歩いて行った。
二人は最後にわたくしを睨みつけると追いかけて行った。
お菓子のおかわりを手にバルコニーに向かうと、遠くから様子を見ていたパールが、急いでやって来た。
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