7 / 34
お金を稼げた
しおりを挟む
町を歩いていると、いろんなお店がありいい匂いがする。メアリーを脅しはじめて朝食は取っているが、なんか珍しい、いい匂いを嗅ぐとおなかが空いてくる。
やっぱりお金が欲しい。そう思いながら歩いていると『魔石に魔力を補充して下さい』と張り紙のある店を見つけた。
魔石ってあの照明とか水道についている石の事かな?と思いちょっと中にはいって見た。
「いらっしゃい」と声をかけられたので、
「張り紙をみた」と言うと、
「おや、お嬢さん、ずいぶん愛想のない言い方だね」と言われたが、
「魔力はあるのかい?」と聞かれて
「多分」と答えた。
「商品として売れる程にするには、かなりの魔力がいるのだよ・・・・そんな人はこんな店じゃなくギルドで働いていたりするんだよ・・・・軽い気持ちで来られても困るんだけどね」
「ギルドで働くほうがいいんですね。それでは」とわたしは言うとうっかり足を動かすのを忘れて宙をすべってドアに移動した。
「待ってお嬢さん。待って・・・・待って下さい」と店主は大声を出した。
わたしはドアの所で振り向いてじっと店主を見た。
「せっかく来たんだし、ちょっと試してみるかい?」と店主は言うと、椅子を指し示した。
そこに座ると、奥から魔石が入った箱を持って来た。
「これは魔力を使い切った魔石だよ。これに魔力を補充するんだ」
ふーーんと思いながら魔石をひとつ手に取ると、手のひらで転がしてみた。すると手のひらから何かが魔石に流れていく感じがした。
ほーーと思っていると、白かった魔石が透明になった。透明な青い石になった。
「おぉ・・・・素晴らしい。お嬢さん。その箱全部補充しておくれ」
「これでいいのか?なら」とわたしは、何個か取り出すと手のひらで転がして透明な石に変えて行った。
透明な赤だったり紫だったり白い石が色を変えて行く様は、とてもおもしろかった。
箱の石は全部、透明になった。つまり魔力が補充できたと言う事だ。
「お嬢さん、代金を渡す」と店主は金貨を一枚と銀貨を五枚、机に置いた。
「ふーーん、これだけね」と呟いたら
「そうだな、少なかったかな」と店主は銀貨を二枚追加した。
こういう意図はなかったが、駆け引きは貴族の得意技・・・・
「えーーと屋台でいろいろおいしそうなのを見たけど、これで・・・・」と言うと
「そうだな、それならこれが使いやすいな」と銅貨を五十枚ほど追加した。
首をかしげると
「ほら、いちいち釣り銭の手間をかけるのは悪いだろ・・・・使いやすいほうが・・・」
「そうね、ありがとう」
そういうとお金をカバンに直接入れようとすると
「お嬢さん財布は持ってないのか?」
「えぇ」と答えるとため息をついて
「とりあえず、これに入れて置くと良い。よかったら時々顔を出してくれると助かる」と言いながら、布袋を渡してくれた。
お金を稼ぐと言うのは思ったより簡単だと思いながら、屋台のひとつでなにやら薄く焼いたものにお肉や野菜を挟んだ物を買った。
すごく美味しそうな匂いだったのだ。空いたベンチに腰掛けて食べると美味しかった。
お金があればこうやって美味しいものを食べて暮らせるというのがわかった。
家と学院のやつらに仕返ししたら、こうやって暮らしていけばいいなと、ゆっくり楽しげに歩く人、用があるように急いで歩く人を見ながら、わたしは楽しく考えた。
それから、学院に行くと昼休みは始まっていたので、食堂には列が出来ていた。
わたしは列に並びながら、今年は競技会に出場して合法的に仕返しができるが、目立たずに優勝戦に行くほうがいいか、派手に行くほうがいいかとか、お金を稼ぐ事が出来るって事は、伯爵家がなくてもやっていけるって事だよね、伯爵家潰してもいいねとか、あれこれ考えた。
やっぱりお金が欲しい。そう思いながら歩いていると『魔石に魔力を補充して下さい』と張り紙のある店を見つけた。
魔石ってあの照明とか水道についている石の事かな?と思いちょっと中にはいって見た。
「いらっしゃい」と声をかけられたので、
「張り紙をみた」と言うと、
「おや、お嬢さん、ずいぶん愛想のない言い方だね」と言われたが、
「魔力はあるのかい?」と聞かれて
「多分」と答えた。
「商品として売れる程にするには、かなりの魔力がいるのだよ・・・・そんな人はこんな店じゃなくギルドで働いていたりするんだよ・・・・軽い気持ちで来られても困るんだけどね」
「ギルドで働くほうがいいんですね。それでは」とわたしは言うとうっかり足を動かすのを忘れて宙をすべってドアに移動した。
「待ってお嬢さん。待って・・・・待って下さい」と店主は大声を出した。
わたしはドアの所で振り向いてじっと店主を見た。
「せっかく来たんだし、ちょっと試してみるかい?」と店主は言うと、椅子を指し示した。
そこに座ると、奥から魔石が入った箱を持って来た。
「これは魔力を使い切った魔石だよ。これに魔力を補充するんだ」
ふーーんと思いながら魔石をひとつ手に取ると、手のひらで転がしてみた。すると手のひらから何かが魔石に流れていく感じがした。
ほーーと思っていると、白かった魔石が透明になった。透明な青い石になった。
「おぉ・・・・素晴らしい。お嬢さん。その箱全部補充しておくれ」
「これでいいのか?なら」とわたしは、何個か取り出すと手のひらで転がして透明な石に変えて行った。
透明な赤だったり紫だったり白い石が色を変えて行く様は、とてもおもしろかった。
箱の石は全部、透明になった。つまり魔力が補充できたと言う事だ。
「お嬢さん、代金を渡す」と店主は金貨を一枚と銀貨を五枚、机に置いた。
「ふーーん、これだけね」と呟いたら
「そうだな、少なかったかな」と店主は銀貨を二枚追加した。
こういう意図はなかったが、駆け引きは貴族の得意技・・・・
「えーーと屋台でいろいろおいしそうなのを見たけど、これで・・・・」と言うと
「そうだな、それならこれが使いやすいな」と銅貨を五十枚ほど追加した。
首をかしげると
「ほら、いちいち釣り銭の手間をかけるのは悪いだろ・・・・使いやすいほうが・・・」
「そうね、ありがとう」
そういうとお金をカバンに直接入れようとすると
「お嬢さん財布は持ってないのか?」
「えぇ」と答えるとため息をついて
「とりあえず、これに入れて置くと良い。よかったら時々顔を出してくれると助かる」と言いながら、布袋を渡してくれた。
お金を稼ぐと言うのは思ったより簡単だと思いながら、屋台のひとつでなにやら薄く焼いたものにお肉や野菜を挟んだ物を買った。
すごく美味しそうな匂いだったのだ。空いたベンチに腰掛けて食べると美味しかった。
お金があればこうやって美味しいものを食べて暮らせるというのがわかった。
家と学院のやつらに仕返ししたら、こうやって暮らしていけばいいなと、ゆっくり楽しげに歩く人、用があるように急いで歩く人を見ながら、わたしは楽しく考えた。
それから、学院に行くと昼休みは始まっていたので、食堂には列が出来ていた。
わたしは列に並びながら、今年は競技会に出場して合法的に仕返しができるが、目立たずに優勝戦に行くほうがいいか、派手に行くほうがいいかとか、お金を稼ぐ事が出来るって事は、伯爵家がなくてもやっていけるって事だよね、伯爵家潰してもいいねとか、あれこれ考えた。
応援ありがとうございます!
29
お気に入りに追加
1,715
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる