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第三章 ある破局
02 それって問題なんだ
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昼食がすむとマギーは散歩に行くからとおこづかいを要求して出かけて行った。
襟元を飾っているのはエリサのネックレスだった。
日々は過ぎてエリサはやつれていき、ダリル夫人も心配したがなにもできなかった。
エドワードが荒れているのを団員も気づきはじめたが誰も口にださず、団長のフレデリックはエドワードの配置替えを考え始めた。
ちょうどその頃、隣の町で盗賊が出て、盗賊の大半は山に逃げるという事件が起こった。
団長はこんなときにエドワードが家を離れるのは良くないと思ったが、頼れるのはエドワードだけだった。
心で詫びながら部下を半数つけて隣町の手伝いに送り出した。
エドワードがいない間、マギーは自分の友達をエリサの家に招待した。出発準備のどさくさでエドワードに「うん」と言わせエリサには友達が家についてから話した。
マギーと友人達の傍若無人振りに近所の住民は呆れた。
住民の一人が、団の顔見知りにこのことを伝えた。
フレデリックは部下との雑談でこの問題を知ったが、本人は隣町にいて確認できない、しかし気になるので休みの日に私服でエドワードの家のあたりをウロウロしてみた。
するとある一軒の家から着飾った女性が3人出て来た。話し声が大きいので声が聞こえた。
「エドさんの奥さんって・・・・・・うるさい・・・・」
「ほんと・・偉そうにして・・・・」
「貸してくれたって・・・・」
エドはエドワードのことか?3人のうち誰が奥さんか?と思いながら見送っていると
隣のうちのドアが薄く開いているのに気がついた。
不信に思われぬようさりげなく通りすぎながら観察しているとドアが開き女性が出てくると3人が出てきた家をノックした。
ノックに答えてでてきた女性を隣の女性はかかえるように自分のうちに招き入れた。
問題があることがわかったが、どこが問題なのかフレデリックはよくわからなかった。
とりあえず、エドワードをこの町に戻すことにした。
エドワードが戻ってきたが相変わらず荒れているので、フレデリックはあの隣の夫人の家に行って話を聞きたいと思った。
どういう口実で行けばいいのか知恵を絞ったが思いつかなかった。
そんなある日事件が起こった。
買い物中のダリル夫人に走っていた子供がぶつかり、夫人が足をくじいたのだ。
夫人は詰所に運ばれ手当を受けたが、運のいいことにフレデリックがちょうど詰所にいた。夫人は駆けつけてきて真っ青になって詫びる子供たちの親を、快く許しお見舞いのお菓子だけを笑って受け取った。
そしてフレデリックが夫人を家まで送って行った。
彼は夫人をお姫様抱っこでソファに座らせた。フレデリックは台所を借りてお茶を入れた。二人はお見舞いのお菓子を食べながら話をした。エドワードの家の問題も教えてもらった。
事情はわかったが解決の方法は思いつかなかった。
フレデリックはため息をつきながら、深まる秋の涼しさのなかゆっくり馬車を走らせて詰所に戻った。
襟元を飾っているのはエリサのネックレスだった。
日々は過ぎてエリサはやつれていき、ダリル夫人も心配したがなにもできなかった。
エドワードが荒れているのを団員も気づきはじめたが誰も口にださず、団長のフレデリックはエドワードの配置替えを考え始めた。
ちょうどその頃、隣の町で盗賊が出て、盗賊の大半は山に逃げるという事件が起こった。
団長はこんなときにエドワードが家を離れるのは良くないと思ったが、頼れるのはエドワードだけだった。
心で詫びながら部下を半数つけて隣町の手伝いに送り出した。
エドワードがいない間、マギーは自分の友達をエリサの家に招待した。出発準備のどさくさでエドワードに「うん」と言わせエリサには友達が家についてから話した。
マギーと友人達の傍若無人振りに近所の住民は呆れた。
住民の一人が、団の顔見知りにこのことを伝えた。
フレデリックは部下との雑談でこの問題を知ったが、本人は隣町にいて確認できない、しかし気になるので休みの日に私服でエドワードの家のあたりをウロウロしてみた。
するとある一軒の家から着飾った女性が3人出て来た。話し声が大きいので声が聞こえた。
「エドさんの奥さんって・・・・・・うるさい・・・・」
「ほんと・・偉そうにして・・・・」
「貸してくれたって・・・・」
エドはエドワードのことか?3人のうち誰が奥さんか?と思いながら見送っていると
隣のうちのドアが薄く開いているのに気がついた。
不信に思われぬようさりげなく通りすぎながら観察しているとドアが開き女性が出てくると3人が出てきた家をノックした。
ノックに答えてでてきた女性を隣の女性はかかえるように自分のうちに招き入れた。
問題があることがわかったが、どこが問題なのかフレデリックはよくわからなかった。
とりあえず、エドワードをこの町に戻すことにした。
エドワードが戻ってきたが相変わらず荒れているので、フレデリックはあの隣の夫人の家に行って話を聞きたいと思った。
どういう口実で行けばいいのか知恵を絞ったが思いつかなかった。
そんなある日事件が起こった。
買い物中のダリル夫人に走っていた子供がぶつかり、夫人が足をくじいたのだ。
夫人は詰所に運ばれ手当を受けたが、運のいいことにフレデリックがちょうど詰所にいた。夫人は駆けつけてきて真っ青になって詫びる子供たちの親を、快く許しお見舞いのお菓子だけを笑って受け取った。
そしてフレデリックが夫人を家まで送って行った。
彼は夫人をお姫様抱っこでソファに座らせた。フレデリックは台所を借りてお茶を入れた。二人はお見舞いのお菓子を食べながら話をした。エドワードの家の問題も教えてもらった。
事情はわかったが解決の方法は思いつかなかった。
フレデリックはため息をつきながら、深まる秋の涼しさのなかゆっくり馬車を走らせて詰所に戻った。
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