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ラムと話し合う
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俺はラムと一晩じっくり話した。今世の事、伯爵家の生活がどんなだったかを話したのだが、あの冷静なラムが怒るという貴重な所を見たのだ。
今の俺たちは同い年ではあるが、総合すると人間歴はラムのほうがずっと長い。前世では俺より長生きだし、今世でだって生まれた時から赤子の時から記憶があるようだし、俺のように死にかけてから思い出したようなアホとは違うのだ。
おまけに名前も前世と同じバートラムだし・・・・俺は恐る恐るラムに確かめた。
「ねぇ、もしかして自分の名前自分でつけた?」
ラムはふっと笑うと
「まさか、偶然ですよ」
夜が明ける頃には、俺たちは昔のような関係に戻っていた。俺はそうならないように努力したが、
「俺、よく考えたらラムに甘えてばかりいたなって、反省してるんだ」
「おや、リック成長してますね。感動してますよ」
「いや、ほんと悪かった」
そう、俺は前世のように面倒をみてもらう関係になってしまった。
「ふっふっふ。これからはずっと一緒だから、先の話をしよう」
「先ず伯爵家に復讐だな。金も取り返す。リックは平民だから余計にひどい話になるな。まぁやり方としては王子のうちの誰かと手を組んでもいいし、俺も一応隣国の公爵家の三男だ。力はある。カナール商会を利用しても良い」
「俺は復讐もしたいけど、人間を見たい。王子三人の争いを見たい。この場合は国王夫妻も参戦だよね。それを見たい」
「それなら王宮に入る必要があるかな。そこの所はこれから詰めよう。先ず伯爵家で遊ぼうか」
「うん」
「リックはどうして『魔力なし』でいるんだ?」
「いやぁ、なんていうか、あからさまに下に見てくる人間を観察するのがおもしろくて」
「そりゃ勉強熱心」とラムが棒読みするから
「だけど、魔力関係なく笑い合える人も増えたし、伯爵家が無くなれば俺のこだわりも消えると思う。俺自身魔力のあるなしとか気にならないし・・・・・確かに俺、前世でラムに守ってもらって、魔法にだけ目を向けていて・・・・・」
ラムは笑顔でうなづくと
「うん、先ず伯爵家からだね」
「あぁ名誉を奪う。金を奪う。いや返して貰う。つぶしてやる」
今の俺たちは同い年ではあるが、総合すると人間歴はラムのほうがずっと長い。前世では俺より長生きだし、今世でだって生まれた時から赤子の時から記憶があるようだし、俺のように死にかけてから思い出したようなアホとは違うのだ。
おまけに名前も前世と同じバートラムだし・・・・俺は恐る恐るラムに確かめた。
「ねぇ、もしかして自分の名前自分でつけた?」
ラムはふっと笑うと
「まさか、偶然ですよ」
夜が明ける頃には、俺たちは昔のような関係に戻っていた。俺はそうならないように努力したが、
「俺、よく考えたらラムに甘えてばかりいたなって、反省してるんだ」
「おや、リック成長してますね。感動してますよ」
「いや、ほんと悪かった」
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ラムは笑顔でうなづくと
「うん、先ず伯爵家からだね」
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