5 / 25
05 想定外の台本
しおりを挟む
さて、台本が決まったからと配られた。
驚いた。いいの?こんなので・・・楽しそうだからいいけど・・・
それは、寂れた町でヒマしてる若者が街角で、歌ったり踊ったりして遊んでいると、一人のおばあちゃんがやって来て、こうやって踊るんだよとステップと振りを教えてくれる。
いい子の若者はそれを取り入れる。教えてくれるおばあちゃんも踊りの輪に入り、踊る。
踊りながら若返っていくおばあちゃん。ついにはソロで踊り始める。手拍子で応援する若者。暗転
別の日はおじさんがやって来て同じことが起こる。おじさんも踊りが上手。暗転
別の日はおばちゃんがいや、お姉ちゃん・・・お姉さまがやって来て・・・
若者たちは学校の体育館を借りて、習った踊りを見せる事にする。
町をまわってポスターを貼ったり、もちろん踊りながら・・・
おばあちゃん役が着る衣装を借りに行ったり、小道具をくれるおうちに行ったり準備をする。踊りながら・・・
そして公演。昔、この町に住んでいた人がぞくぞく帰って来る。半透明でにこにこしながら・・・
公演は大成功。生徒会役員がこのことを町の新聞社に送った所、小さな記事になる。
それをみた人から電話があり、若者たちは大会に応募する。
大会に出発する若者たちを見送るシーンで終了。
確かに細かい演技とか出来ないから、歌と踊りを見せればいいし、この町は年寄りが多いから受けるかも。
翌日から時間割が大幅に変わった。
役への応募は第一希望。第二希望。二つまで可能で。なんと一人でたくさん役をしてもいい。
最初に出てくるおばあちゃんも出来るし、公演を見に来る半透明も出来る。半透明の一人はおばあちゃんを迎えに来た人だったりして、泣けるシーンになるはずだ。
わたしは踊りを教えてくれるおじさんと、組んで踊る役を第一希望。若者役を第二希望とした。
舞台に出たい人は、体育の時間に踊りのDVDを見ながら練習。ステップの細かい所を何度も練習する。
振り付けはエリカ先生が全部考えたらしい。真似だと面白くないそうだ。だからDVDで見るのはステップの部分と乗りだ。
大事なのは皆が合っていることらしい。『わたしはソロで輝くの』ってセリフは封印ってこと。
合わせるには練習だ。練習だけだ。と思っていたが、ルミコは踊りを図で描いている。はっきり言って面倒だけどルミコは必ず記録を取る。わたし以外はいい子だから描き終わるの待っている。もちろんわたしだって口に出さない。態度にも出してない。はず・・・
不思議と練習していると気が合う人がわかって来た。この人たちと舞台に立ちたい。
いつもの仲間も良いけど、この仲間も良い。
そして、役が発表された。良かった!わたしは第一希望のおじさんの相手役に選ばれた。若者役は八人。おばあちゃんとお姉さまはサチヨひとりで二つ。上手いもんね。
忘れてた。おじさん役はマナブだ。マナブよろーーー
サチヨとは席が近くになった時に話したくらいだったけど、踊りが上手かった。ちょっと、とろくてリズムに遅れるけど、なんというか止まった時に綺麗なのだ。えーーと決めポーズが上手い!!
それにすごくスタイルがいい。顔は・・・普通だけど。多分化粧で化ける?って顔かな?
役が決まってから、練習に一段と力が入った。大事なのは揃っていること。後は笑顔。意外とこれが難しかった。
雑談の時は皆、笑顔なのに踊り始めると真剣な顔になってしまう。振りを間違えないようにって方に頭が行ってしまうのだ。
どうすれば笑顔になるんだろうか?
最近は家に帰る時もステップ踏みながら帰るようになった。学校でそのことを話すとみんな一緒だった。大笑いしてしまった。
先生たち曰く。自信がつけば、余裕が出て笑顔が出来る。その為には練習だとか・・・
驚いた。いいの?こんなので・・・楽しそうだからいいけど・・・
それは、寂れた町でヒマしてる若者が街角で、歌ったり踊ったりして遊んでいると、一人のおばあちゃんがやって来て、こうやって踊るんだよとステップと振りを教えてくれる。
いい子の若者はそれを取り入れる。教えてくれるおばあちゃんも踊りの輪に入り、踊る。
踊りながら若返っていくおばあちゃん。ついにはソロで踊り始める。手拍子で応援する若者。暗転
別の日はおじさんがやって来て同じことが起こる。おじさんも踊りが上手。暗転
別の日はおばちゃんがいや、お姉ちゃん・・・お姉さまがやって来て・・・
若者たちは学校の体育館を借りて、習った踊りを見せる事にする。
町をまわってポスターを貼ったり、もちろん踊りながら・・・
おばあちゃん役が着る衣装を借りに行ったり、小道具をくれるおうちに行ったり準備をする。踊りながら・・・
そして公演。昔、この町に住んでいた人がぞくぞく帰って来る。半透明でにこにこしながら・・・
公演は大成功。生徒会役員がこのことを町の新聞社に送った所、小さな記事になる。
それをみた人から電話があり、若者たちは大会に応募する。
大会に出発する若者たちを見送るシーンで終了。
確かに細かい演技とか出来ないから、歌と踊りを見せればいいし、この町は年寄りが多いから受けるかも。
翌日から時間割が大幅に変わった。
役への応募は第一希望。第二希望。二つまで可能で。なんと一人でたくさん役をしてもいい。
最初に出てくるおばあちゃんも出来るし、公演を見に来る半透明も出来る。半透明の一人はおばあちゃんを迎えに来た人だったりして、泣けるシーンになるはずだ。
わたしは踊りを教えてくれるおじさんと、組んで踊る役を第一希望。若者役を第二希望とした。
舞台に出たい人は、体育の時間に踊りのDVDを見ながら練習。ステップの細かい所を何度も練習する。
振り付けはエリカ先生が全部考えたらしい。真似だと面白くないそうだ。だからDVDで見るのはステップの部分と乗りだ。
大事なのは皆が合っていることらしい。『わたしはソロで輝くの』ってセリフは封印ってこと。
合わせるには練習だ。練習だけだ。と思っていたが、ルミコは踊りを図で描いている。はっきり言って面倒だけどルミコは必ず記録を取る。わたし以外はいい子だから描き終わるの待っている。もちろんわたしだって口に出さない。態度にも出してない。はず・・・
不思議と練習していると気が合う人がわかって来た。この人たちと舞台に立ちたい。
いつもの仲間も良いけど、この仲間も良い。
そして、役が発表された。良かった!わたしは第一希望のおじさんの相手役に選ばれた。若者役は八人。おばあちゃんとお姉さまはサチヨひとりで二つ。上手いもんね。
忘れてた。おじさん役はマナブだ。マナブよろーーー
サチヨとは席が近くになった時に話したくらいだったけど、踊りが上手かった。ちょっと、とろくてリズムに遅れるけど、なんというか止まった時に綺麗なのだ。えーーと決めポーズが上手い!!
それにすごくスタイルがいい。顔は・・・普通だけど。多分化粧で化ける?って顔かな?
役が決まってから、練習に一段と力が入った。大事なのは揃っていること。後は笑顔。意外とこれが難しかった。
雑談の時は皆、笑顔なのに踊り始めると真剣な顔になってしまう。振りを間違えないようにって方に頭が行ってしまうのだ。
どうすれば笑顔になるんだろうか?
最近は家に帰る時もステップ踏みながら帰るようになった。学校でそのことを話すとみんな一緒だった。大笑いしてしまった。
先生たち曰く。自信がつけば、余裕が出て笑顔が出来る。その為には練習だとか・・・
1
お気に入りに追加
19
あなたにおすすめの小説


極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

好きな人がいるならちゃんと言ってよ
しがと
恋愛
高校1年生から好きだった彼に毎日のようにアピールして、2年の夏にようやく交際を始めることができた。それなのに、彼は私ではない女性が好きみたいで……。 彼目線と彼女目線の両方で話が進みます。*全4話
私に告白してきたはずの先輩が、私の友人とキスをしてました。黙って退散して食事をしていたら、ハイスペックなイケメン彼氏ができちゃったのですが。
石河 翠
恋愛
飲み会の最中に席を立った主人公。化粧室に向かった彼女は、自分に告白してきた先輩と自分の友人がキスをしている現場を目撃する。
自分への告白は、何だったのか。あまりの出来事に衝撃を受けた彼女は、そのまま行きつけの喫茶店に退散する。
そこでやけ食いをする予定が、美味しいものに満足してご機嫌に。ちょっとしてネタとして先ほどのできごとを話したところ、ずっと片想いをしていた相手に押し倒されて……。
好きなひとは高嶺の花だからと諦めつつそばにいたい主人公と、アピールし過ぎているせいで冗談だと思われている愛が重たいヒーローの恋物語。
この作品は、小説家になろう及びエブリスタでも投稿しております。
扉絵は、写真ACよりチョコラテさまの作品をお借りしております。
イチゴ
高本 顕杜
ライト文芸
イチゴが落ちていく――、そのイチゴだけは!!
イチゴ農家の陽一が丹精込めて育てていたイチゴの株。その株のイチゴが落ちていってしまう――。必至で手を伸ばしキャッチしようとするも、そこへあるのモノが割りこんできて……。
ゼンタイリスト! 全身タイツなひとびと
ジャン・幸田
ライト文芸
ある日、繁華街に影人間に遭遇した!
それに興味を持った好奇心旺盛な大学生・誠弥が出会ったのはゼンタイ好きの連中だった。
それを興味本位と学術的な興味で追っかけた彼は驚異の世界に遭遇する!
なんとかして彼ら彼女らの心情を理解しようとして、振り回される事になった誠弥は文章を纏められることができるのだろうか?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる