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第38話 公爵の意義
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ギルバード・ダイナは混乱していた。炊き出しの知識はある。ピクニックのようにバーベキューの道具、鍋などを馬車に積み込んで貰って・・・
準備は出来た。だが、自信がない。第一行きたくない。だけどだめだ。そんなことを口に出来ない。でも・・・とギルバードは妹のポーレットに会いに行った。
「それなら、野営に慣れている騎士団を連れていけばいいですわ。騎士団長とは親しいですし・・・頼りになる男よ」
「助かる、姉上。けどさアリスには参ったよ」とギルバードが言うと
「我が子ながら情けない。わたくしの苦労はわかって貰えなかった。でももういないわ」とポーレットは答えた。
ギルバードは家に残された記録を見て備品を見に来た。野外で肉を焼くバーベキューの道具だ。地面の状態が悪くても、たとえば水害で下が濡れていても火を使える道具だ。
「やっと片付けに来たのですか?」と倉庫の扉を開けながら係員が言った。
「え?」
なかに乱雑に積み上げられた道具は、汚れて錆び始めていて、腐臭がしていた。
「ひどいでしょ。雨のなか急いで馬車に乗せて持って帰ってそのままですよ」と係員が言った。
「何故、綺麗にしないんだ」とギルバードが言うと
「ご存知ないのですか?これは資格のある人がいないと扱えませんよ。国の備品ですよ」と言った。
「そうだな。片付けるように言うよ」とギルバードはそこを去った。
ダイナ公爵家としてスペーダ公爵家にピクニックの備品を片付けるように使いを出した。
知らせを受けとってスペーダ公爵はびっくりした。そして思い出した。あの謝罪をした日を。
そして、早朝から王宮に詰めて待たされた日を。お茶だけが何度か出てきたがなにも食べずに待たされた日を。そして片付けをしてなかった失態を。
その腹いせにロバートを呼んで怒鳴りつけた。
「なにをしている。片付けもせずに。それにしても侯爵家ごときが偉そうに・・・王妃の実家だからだと・・・我らを侮りおって。炊き出しなど、別にやらなくとも民は困らん。それをあの融通の効かない王が・・・まぁいいさっさと片付けてこい」
ロバートは忘れていた自分を詰りたかった。すぐに下働きの男を呼ぶと、王城の備品倉庫に一緒に行った。
「やっと来ましたね」と備品の係員に嫌味な口調で言われたロバートは異臭に耐えられなかった。
すぐに倉庫から離れると下働きに指示して荷車を用意させると全部を積み込むように言うと屋敷に帰った。
ロバートは下働きが道具を洗うと思い込んで、それ以上の指示をしなかった。
ロバートの指示は道具を荷車に積み込んで片付けろだった。
男たちは備品を倉庫から出すと荷車に積み込んだ。乱暴に積み込んだせいで錆びていた脚が折れたが気にせずにどんどん積み込んだ。
そしてそれを全部ゴミ捨て場に捨てて屋敷に戻った。報告はいつものように執事にした。
「ご苦労だった」と執事は一言だけで奥に戻って行った。
「臭かったよ」と男はつぶやいた。
ギルバード・ダイナはスペーダ公爵に問い合わせて片付けが終わったことを知った。
「ちゃんと知らせろよな。ジジイ」と公爵は厨房のものを数人連れて、炊き出しに出発した。
王城で道具を積み込もうとしたが、倉庫はからっぽだった。
「あぁ荷車に乗せて出て行ったよ」と聞いたギルバードは先に先方に行ったのだと思った。
「ちゃんと知らせろよな」と後を追いかけた。途中で材料を集めることなど頭になかった。
騎士団と合流したギルバードは、全部、騎士団が心得てやってくれるのだと安心していた。
騎士団長もギルバードと合流して安心していた。長年、炊き出しの采配を奮っている公爵家の長男だ。なによりステラの弟だ。便宜を計ってくれるだろう。
旧友の国王も騎士団の箔付けをしてくれた。
「あの公爵たちはピクニックのような大事な行事をないがしろにしている。いきなり炊き出しなんて出来るものか、だから騎士団長様が行って見本を見せてくれ」
と友情に厚い言葉をくれた。
騎士団長は学生の時から騎士団長様と言うあだ名で呼ばれていて、今ではあだ名でなく騎士団長と呼ばれる。
その騎士団長だが、平和で穏やかな国では存在を示す機会が少ない。だからこの要請はありがたかった。
騎士団は馬に念入りにブラシをかけると歩調を合わせて北に向かった。
さて、北の町に着いた。頼りになる騎士団の威容を見て感激するはずの住民は訝しげにこちらを見ている。
住民は元気に後片付けを始めていた。広場の隅で大きな鍋が火にかかっている。いい匂いがする。
ギルバードは町長を訪ねた。
「え?炊き出しに来た?あの・・・ありがとうございます」と町長は落ち着きなく答えた。
「すぐにでも始めたいが、材料を集める間、休憩したい。野営をして来たので疲れておる。宿舎はどこか?」とギルバードが言うと
「泊まるところはありません。火事で焼けましたので」と町長が答えた。
「なに?疲れた体で炊き出しをしろと言うのか?」とギルバードが言っていると、様子を見ていた騎士団長もやって来た。するとギルバードは騎士団長に
「こいつ、疲れている我々に炊き出しをしろと言うのだ」と言った。
「なに?休憩するなと言うのか?」と騎士団長も町長に向かった。町長は一歩下がりながら
「いえ、炊き出しはいりません。それと宿舎は先ほど申し上げた通り焼けてしまって提供出来ません」と言った。
「はるばる王都から来た我々の好意を断るのか!」と騎士団長が大声になった時
「ちょっと、そこの二人、炊き出しに来たんだよね。だったらさっさと始めたら?」
と町長のまえに割り込んだ者がいる。
海の一族の長老が孫だとアレクに教えた若者だ。
「王都から来たんだって?遅いよ。火事だよ。その日の食事、その日の寝床に困るんだよ。すぐに来なきゃ。必要なものを持ってね。まぁ炊き出しなら着いてすぐに調理できるように材料を持ってね。だけど今日は何日目? 遅すぎるよ」
「貴様!愚弄するのか」と騎士団長は剣を抜こうとしたが、若者はさっとその手を押さえた。
「危ないよ。そんなのを抜くと引っ込みがつかなくなるよ」
騎士団長から離れた若者は、いつのまにかそばに集まっていた若者の一人と話すと
「皆さま、お疲れとのこと。炊き出しのスープを召し上がってから、お引取り下さい。スープはあちらにありますので、お好きにどうぞ」と鍋のほうを示した。
さて、アレクはリーブル王国に入ってすぐ、クレールスター皇国に連絡を入れて人員を確保すると王国中に派遣して情報網を作った。
そこからの情報で北の町の火事を知った。すぐに海の一族を河からそこに派遣した。
食料、医薬品、寝具、衣類。全てを失った人に必要な全てを運んだ。寝る場所すらない彼らを船に泊めた。
暖かい物を食べて清潔な寝具で休んだ彼らは、町を立て直す気力が湧いた。
そこにやって来た公爵も騎士団も、ただの邪魔者だった。
準備は出来た。だが、自信がない。第一行きたくない。だけどだめだ。そんなことを口に出来ない。でも・・・とギルバードは妹のポーレットに会いに行った。
「それなら、野営に慣れている騎士団を連れていけばいいですわ。騎士団長とは親しいですし・・・頼りになる男よ」
「助かる、姉上。けどさアリスには参ったよ」とギルバードが言うと
「我が子ながら情けない。わたくしの苦労はわかって貰えなかった。でももういないわ」とポーレットは答えた。
ギルバードは家に残された記録を見て備品を見に来た。野外で肉を焼くバーベキューの道具だ。地面の状態が悪くても、たとえば水害で下が濡れていても火を使える道具だ。
「やっと片付けに来たのですか?」と倉庫の扉を開けながら係員が言った。
「え?」
なかに乱雑に積み上げられた道具は、汚れて錆び始めていて、腐臭がしていた。
「ひどいでしょ。雨のなか急いで馬車に乗せて持って帰ってそのままですよ」と係員が言った。
「何故、綺麗にしないんだ」とギルバードが言うと
「ご存知ないのですか?これは資格のある人がいないと扱えませんよ。国の備品ですよ」と言った。
「そうだな。片付けるように言うよ」とギルバードはそこを去った。
ダイナ公爵家としてスペーダ公爵家にピクニックの備品を片付けるように使いを出した。
知らせを受けとってスペーダ公爵はびっくりした。そして思い出した。あの謝罪をした日を。
そして、早朝から王宮に詰めて待たされた日を。お茶だけが何度か出てきたがなにも食べずに待たされた日を。そして片付けをしてなかった失態を。
その腹いせにロバートを呼んで怒鳴りつけた。
「なにをしている。片付けもせずに。それにしても侯爵家ごときが偉そうに・・・王妃の実家だからだと・・・我らを侮りおって。炊き出しなど、別にやらなくとも民は困らん。それをあの融通の効かない王が・・・まぁいいさっさと片付けてこい」
ロバートは忘れていた自分を詰りたかった。すぐに下働きの男を呼ぶと、王城の備品倉庫に一緒に行った。
「やっと来ましたね」と備品の係員に嫌味な口調で言われたロバートは異臭に耐えられなかった。
すぐに倉庫から離れると下働きに指示して荷車を用意させると全部を積み込むように言うと屋敷に帰った。
ロバートは下働きが道具を洗うと思い込んで、それ以上の指示をしなかった。
ロバートの指示は道具を荷車に積み込んで片付けろだった。
男たちは備品を倉庫から出すと荷車に積み込んだ。乱暴に積み込んだせいで錆びていた脚が折れたが気にせずにどんどん積み込んだ。
そしてそれを全部ゴミ捨て場に捨てて屋敷に戻った。報告はいつものように執事にした。
「ご苦労だった」と執事は一言だけで奥に戻って行った。
「臭かったよ」と男はつぶやいた。
ギルバード・ダイナはスペーダ公爵に問い合わせて片付けが終わったことを知った。
「ちゃんと知らせろよな。ジジイ」と公爵は厨房のものを数人連れて、炊き出しに出発した。
王城で道具を積み込もうとしたが、倉庫はからっぽだった。
「あぁ荷車に乗せて出て行ったよ」と聞いたギルバードは先に先方に行ったのだと思った。
「ちゃんと知らせろよな」と後を追いかけた。途中で材料を集めることなど頭になかった。
騎士団と合流したギルバードは、全部、騎士団が心得てやってくれるのだと安心していた。
騎士団長もギルバードと合流して安心していた。長年、炊き出しの采配を奮っている公爵家の長男だ。なによりステラの弟だ。便宜を計ってくれるだろう。
旧友の国王も騎士団の箔付けをしてくれた。
「あの公爵たちはピクニックのような大事な行事をないがしろにしている。いきなり炊き出しなんて出来るものか、だから騎士団長様が行って見本を見せてくれ」
と友情に厚い言葉をくれた。
騎士団長は学生の時から騎士団長様と言うあだ名で呼ばれていて、今ではあだ名でなく騎士団長と呼ばれる。
その騎士団長だが、平和で穏やかな国では存在を示す機会が少ない。だからこの要請はありがたかった。
騎士団は馬に念入りにブラシをかけると歩調を合わせて北に向かった。
さて、北の町に着いた。頼りになる騎士団の威容を見て感激するはずの住民は訝しげにこちらを見ている。
住民は元気に後片付けを始めていた。広場の隅で大きな鍋が火にかかっている。いい匂いがする。
ギルバードは町長を訪ねた。
「え?炊き出しに来た?あの・・・ありがとうございます」と町長は落ち着きなく答えた。
「すぐにでも始めたいが、材料を集める間、休憩したい。野営をして来たので疲れておる。宿舎はどこか?」とギルバードが言うと
「泊まるところはありません。火事で焼けましたので」と町長が答えた。
「なに?疲れた体で炊き出しをしろと言うのか?」とギルバードが言っていると、様子を見ていた騎士団長もやって来た。するとギルバードは騎士団長に
「こいつ、疲れている我々に炊き出しをしろと言うのだ」と言った。
「なに?休憩するなと言うのか?」と騎士団長も町長に向かった。町長は一歩下がりながら
「いえ、炊き出しはいりません。それと宿舎は先ほど申し上げた通り焼けてしまって提供出来ません」と言った。
「はるばる王都から来た我々の好意を断るのか!」と騎士団長が大声になった時
「ちょっと、そこの二人、炊き出しに来たんだよね。だったらさっさと始めたら?」
と町長のまえに割り込んだ者がいる。
海の一族の長老が孫だとアレクに教えた若者だ。
「王都から来たんだって?遅いよ。火事だよ。その日の食事、その日の寝床に困るんだよ。すぐに来なきゃ。必要なものを持ってね。まぁ炊き出しなら着いてすぐに調理できるように材料を持ってね。だけど今日は何日目? 遅すぎるよ」
「貴様!愚弄するのか」と騎士団長は剣を抜こうとしたが、若者はさっとその手を押さえた。
「危ないよ。そんなのを抜くと引っ込みがつかなくなるよ」
騎士団長から離れた若者は、いつのまにかそばに集まっていた若者の一人と話すと
「皆さま、お疲れとのこと。炊き出しのスープを召し上がってから、お引取り下さい。スープはあちらにありますので、お好きにどうぞ」と鍋のほうを示した。
さて、アレクはリーブル王国に入ってすぐ、クレールスター皇国に連絡を入れて人員を確保すると王国中に派遣して情報網を作った。
そこからの情報で北の町の火事を知った。すぐに海の一族を河からそこに派遣した。
食料、医薬品、寝具、衣類。全てを失った人に必要な全てを運んだ。寝る場所すらない彼らを船に泊めた。
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