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46 男同士の会話

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さて、少し時間がさかのぼり、大きな町にいた時の事、

「さて、君たちは奴隷じゃなくなった」とアーネストが言い出すと

「俺はまだサミー様の物だ」とガイツが得意げに言った。

「黙れ、自慢するな」とレオナルドが殴るふりをしながら言うのをみなが笑いながら見た。

「これからはアーネストと呼んでくれ。友達だ」

「「「友達か」」」と三人が笑うと

「いいなぁ、お友達」とアーネストも笑った。


「アーネスト、聞きたい事がある」とガイツが切り出した。

「なんだ?」

「どうして、ダンジョンに現れた?」

「・・・・・その事か・・・番だからかな」とアーネストが答えると三人が複雑な顔をしている。

「「「番か?」」」

「番だ!」とアーネストは答えた。



「俺も聞きたい事がある。どうやってサミーは君たちのような奴隷を買えたんだ?ポーションで稼いだと言ってもそこまではと思うんだが」

三人はなにも言わなかった。

「言えないのか?言わないのか?その態度で普通じゃないのはわかるけど・・・でもなんというか・・・サミーが君たちと俺を結びつけた。考えてもごらんよ。俺と彼女がすんなり会っていたとしたら・・・怖くないかい?」とアーネストは三人を見て言った。

そして

「こんどまたゆっくり話そうか」

三人は黙ってうなづいた。

アーネストが去って残された三人は顔を見合わせていたが、

「あいつのことをいいやつだとは思わない。だけど一つだけ評価してる」とレオナルドが言い出すと

「サミー様のことをあれこれ俺たちに聞かないって事だな。それとあの時、獣になった俺を見た事をサミー様に言わなかった」とジークフリードが続けた。

あの時はまだ自分の体調が整ってなくて、ふいの侵入者に反応して獣化してしまったのだ。


「俺もいいやつだと思うが、そこがまた嫌だ」とガイツがぼそっと言った。

「あぁ、あいつがその気になれば、サミー様から全部聞き出すだろうな」とジークフリードが宙を見ながら言った。

深いため息が返事だった。



三人と別れて部屋に戻ったアーネストは、納得しないよな。と思った。


真相はこうだ。

あの日、マークたちと別れたアーネストは疲れもあって馬の上で居眠りしてしまった。

馬まかせのつもりだったが・・・寝るつもりはなかった。ただ、神官長の話は半信半疑ながら頭に残っていた。

気がついたら馬は荷車や馬車のなかを、仲間のような顔で歩いていた。

馬車や荷車に乗った連中の格好から冒険者だとわかった。冒険者って事はこの先はダンジョンかぁ

待てよ、いけるんじゃないか?!

あいつら戦えるし、三人いれば彼女を守ってダンジョンに行けるよな。彼女も軽い気持ちで行きたがるような・・・そう、怖いもの知らずだ。だが奴隷の武力はわかっているみたいだし、なにより信頼していそうだ。

その思うとダンジョン一択だと確信したが・・・番の不思議なのか?

もしかして馬が凄いのか?

むしろあの古都に探しに行こうと思っていたのに・・・

だが、会えたのは確かだ。

声を大に叫びたい。「番ってなんだ」





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