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第4話 戦争 宰相目線
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聖女様のお名前はツツジバヤシ・マリカ。ツツジバヤシが家名だそうで、お名前はマリカ。
聖女様と呼ばれるのはいやだから、マリカと呼んで欲しいとおっしゃったが、さすがに恐れ多いのでマリカ様と呼ばせていただいている。
陛下の胸で泣いたマリカ様はその後も度々涙された。夕方は特に寂しいとか・・・ねぐらに帰る鳥の群れを見て、
「鳥だって家に帰れるのにどうして?」の言葉は忘れられない。
だが、侍女長の叱咤激励で魔力の使い方を学ばれるようになった。さすが、魔力量は申し分ないと聞いている。
侍女長の意見で魔法士には厳しく教えて貰っている。
「聖女様ですよ。甘えはありえません。それくらい当たり前です」と侍女長が魔法士を叱りつけ、魔法士が謝るといった光景は見慣れたものとなった。
そうだよな。聖女ならできて当たり前だ。それを甘えて泣いてばかりだから、戦場にでるのが遅くなっている。
それが、ある日魔法士が、地に頭を擦り付けて謝った。
「なに、やっているんですか?戦争が終わらないと、この国がどうなるか、わかっているんですか?聖女が国に尽くすのは当たり前です」と侍女長が怒鳴るのに
「申し訳ありません。聖女様は充分、お力はあるのですが・・・使うのを怖がってらっしゃいまして、使うのをためらっておられるのです」と魔法士が震える声で言うのを聞いた侍女長は魔法士の手を踏みつけて
「この役立たず。戦争を終わらせたくないのね。売国奴」と侍女長の声が大きくなった時、
「ごめんなさい・・・わたしが甘えていたわ・・・リックは悪くない。わたしが悪いの。リックを許してあげて」とマリカ様の声がした。マリカ様は走ってやってくるとリックと並んで侍女長に謝った。
聖女は床に座り、床に手をついて侍女長の頭を下げたのだ。
侍女長は得意げに微笑んだ。高慢なその顔で、あたりの者を睥睨すると、いつもの顔に戻り柔らかに微笑むと
「マリカ様、わかっていただけて嬉しゅうございますわ。聖女様ですものね」と言うとマリカ様を立たせた。
マリカ様は
「ありがとうございます」と丁寧に答えるともう一度
「甘えて申し訳ありませんでした」と頭を下げた。それからリックを立たせた。
二人は周りの見物人に頭を下げると無言で魔法練習場に去って行った。
その後ろ姿を見送った。っとおかしいと思った。たかが侍女長が聖女様に取る行動ではない。これだと聖女様が侍女長の下になってしまう・・・なにか言わなくては・・・だが、聖女様が言うことを聞くようになったのは、いいことだ。
そう思ってしまったのだ。
それから聖女様の魔法は上達した。聖女の力だと文献に記載してあるものは使えるようだった。
声に魔力を乗せて兵士を鼓舞。傷ついたものを癒す。軽い怪我はすぐに治せる。この練習はとても厳しかったようで、ナイフで自分を傷つけ癒す練習をしたそうだ。
そして戦場に出ることが決まったが、ここで問題が起きた。
聖女様と呼ばれるのはいやだから、マリカと呼んで欲しいとおっしゃったが、さすがに恐れ多いのでマリカ様と呼ばせていただいている。
陛下の胸で泣いたマリカ様はその後も度々涙された。夕方は特に寂しいとか・・・ねぐらに帰る鳥の群れを見て、
「鳥だって家に帰れるのにどうして?」の言葉は忘れられない。
だが、侍女長の叱咤激励で魔力の使い方を学ばれるようになった。さすが、魔力量は申し分ないと聞いている。
侍女長の意見で魔法士には厳しく教えて貰っている。
「聖女様ですよ。甘えはありえません。それくらい当たり前です」と侍女長が魔法士を叱りつけ、魔法士が謝るといった光景は見慣れたものとなった。
そうだよな。聖女ならできて当たり前だ。それを甘えて泣いてばかりだから、戦場にでるのが遅くなっている。
それが、ある日魔法士が、地に頭を擦り付けて謝った。
「なに、やっているんですか?戦争が終わらないと、この国がどうなるか、わかっているんですか?聖女が国に尽くすのは当たり前です」と侍女長が怒鳴るのに
「申し訳ありません。聖女様は充分、お力はあるのですが・・・使うのを怖がってらっしゃいまして、使うのをためらっておられるのです」と魔法士が震える声で言うのを聞いた侍女長は魔法士の手を踏みつけて
「この役立たず。戦争を終わらせたくないのね。売国奴」と侍女長の声が大きくなった時、
「ごめんなさい・・・わたしが甘えていたわ・・・リックは悪くない。わたしが悪いの。リックを許してあげて」とマリカ様の声がした。マリカ様は走ってやってくるとリックと並んで侍女長に謝った。
聖女は床に座り、床に手をついて侍女長の頭を下げたのだ。
侍女長は得意げに微笑んだ。高慢なその顔で、あたりの者を睥睨すると、いつもの顔に戻り柔らかに微笑むと
「マリカ様、わかっていただけて嬉しゅうございますわ。聖女様ですものね」と言うとマリカ様を立たせた。
マリカ様は
「ありがとうございます」と丁寧に答えるともう一度
「甘えて申し訳ありませんでした」と頭を下げた。それからリックを立たせた。
二人は周りの見物人に頭を下げると無言で魔法練習場に去って行った。
その後ろ姿を見送った。っとおかしいと思った。たかが侍女長が聖女様に取る行動ではない。これだと聖女様が侍女長の下になってしまう・・・なにか言わなくては・・・だが、聖女様が言うことを聞くようになったのは、いいことだ。
そう思ってしまったのだ。
それから聖女様の魔法は上達した。聖女の力だと文献に記載してあるものは使えるようだった。
声に魔力を乗せて兵士を鼓舞。傷ついたものを癒す。軽い怪我はすぐに治せる。この練習はとても厳しかったようで、ナイフで自分を傷つけ癒す練習をしたそうだ。
そして戦場に出ることが決まったが、ここで問題が起きた。
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