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怖かったぁ ある平民目線

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気になっていた屋敷の門が開かれていた。すんなり中に入れた。ちょっと変な匂いがする。

まぁ貴族のおうちだし、変なものはないだろうと少しずつ奥に進んだ。

なんかヤバそうなやつらに、これまたやばいやつが、話をしている。

なんだか、とんでもなく汚い。そりゃ俺たち平民だもの貴族様程きれいにしてない。だけどあれはひどい。


この屋敷の外へあいつらは出たらいけないらしい。よかった。子供への影響が心配だもんな。


それから、いつものたまり場に戻って安心して話していると、ジムが

「でもあのやばいやつって王太子に似てたな」と言い出した。

俺たちは王太子ともう一人が戻って来た時、見かけたのだ。

なんでも、竜が出て町とか村とかが、壊滅して、あの二人が行って竜を退治したとか・・・

戻って来たお二人は、しゃんとしてかっこよく、これまたかっこいい兵隊が足並み揃えて馬で行進していたのだ。

俺はおもわず頭をさげてひざまづきそうになったが、思いとどまった。なぜかと言うと、娘っ子がキャーと騒いで手を振って飛び跳ねていたからだ。あんなのに踏まれちゃかなわんからな。

俺は似ているといえば似ているけど、別人だと思う。そこで

「ありゃ、影武者と言うやつだろう」

「影武者ちゃなんだ?」

「えらいやつは忙しいだろ、だから自分に似たやつにも仕事をさせるんだよ」

「なるほど、それならあいつは影武者でも大した事ない影武者だな」

「そうだ。あんな臭い所に本物は行かんだろう」

「そうだな、あの日町でみかけたあのお人はもっときれいでかっこよかった」

「おぉ、だけど影武者えらかったよな、俺たちが外に出るまで変なやつを近づけなかっただろ」

「おぉお前も気がついたか。良かったよな。あんなのなんか、触りたくないしな」

「そうだ。あそこに近づかないように皆に言ったが当分、見張っといたほうがいいかな」

「俺もそう思う」


後で俺はふと考えた。そもそも王太子はあんなところへ来ないだろ・・・・ってことはあれは影武者とかじゃなくただのやばいやつってこと?

俺たちは関係ない事だ。


◇◇◇

新作の「なにも奪わせない 番外編」をあげています。読んでみて下さい。

新作の「黙ってすっこんどいたら良かったのに」現代日本風の世界の話です。ぜひ読んでみて下さい。
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