18 / 60
毛生え薬 ティーナ目線
しおりを挟む
昼頃、魔物が届いたと連絡があり、ギルドに行った。頼んだ通り一匹ずつ檻に入っている。ちょっと可愛い。
試作品を皿に入れて檻のなかに入れたが、警戒しているのか匂いを嗅ぐだけで飲まない。うーーんと考えて硬いパンを持ってきて貰い、染みこませてお皿に入れた。
すると恐る恐る食べている。食べ終わったらお皿を舐めて欲しそうにこちらを見ている。ちょっとじゃなくすごく可愛いと思ってたら、
「手を出すな。手がなくなるぞ」と言われた。エリクサーってこういう時に使えばいいんだ。ないけど・・・
もう片方はなにも貰えないのでくんくん鳴いている。それでパンをお皿に乗せてなかにいれるとすぐに食べだした。
食べている最中に試作品を上から振りかけた。
なにも起こらなかった。お腹が痛くなったようすもなく、毛量も変わらず。
明日まで待つことにした。魔物はギルドで預かってもらった。
「ティーナそれを人間が飲んだらどうなるんだ?」
「同じになります。毛が生えるはずです。だけどまだ生えないね」
「害にはならないのだろう」
「そうですね、害をどう考えるかって事ですが、死にはしません。はっきり言えるのはここまでですね」
「そういうものなんだ」
「はい、薬草事典に載ってないので、なんとも言えません。実際まだ変化がないですよね。出来たって思うんですけど」
「それなら、その実を少し多めにギルドで買っておくかな。ティーナが研究できるだろ」
「いいえ、急ぐ研究でもないですし・・・・」
話はそこまでにして、わたしは部屋に戻った。お金がはいったので我慢していた本を何冊か買っていたのだ。早く読みたい。
翌朝、魔物を見たわたしはおかしくて笑いが止まらなかった。飲んだほうは体中の毛の量が増え、長くなり、まん丸になっていた。
振りかけた方は、その部分だけの毛が増え長くなって迷惑そうな顔をしていた。
「手を出すなよ。その見た目になっても凶暴だ」と先に言われてしまった。
「まぁ実際に試した結果がわかっただけでもよかったです。つけた所の毛量が増えました。つるつるの所に生えるかはわかりませんけどね。いい実験ができました」
「そうだ、ティーナさっき連絡があったんだけど、馬車の車輪がちょっと心配だそうで出発が明日になったそうだ」
「えーーーそうなんだ。まぁ仕方ないか。この子の観察もできるし、ちょっと町を歩いてきますね」
わたしはギルドをでると、町歩きを楽しんだ。
夕方、気持ちよく疲れて宿に戻るとマスターが待っていた。
「ティーナ、あの薬のね・・・・・とにかく見てくれ」と言う事でギルドに向かった。
試作品を皿に入れて檻のなかに入れたが、警戒しているのか匂いを嗅ぐだけで飲まない。うーーんと考えて硬いパンを持ってきて貰い、染みこませてお皿に入れた。
すると恐る恐る食べている。食べ終わったらお皿を舐めて欲しそうにこちらを見ている。ちょっとじゃなくすごく可愛いと思ってたら、
「手を出すな。手がなくなるぞ」と言われた。エリクサーってこういう時に使えばいいんだ。ないけど・・・
もう片方はなにも貰えないのでくんくん鳴いている。それでパンをお皿に乗せてなかにいれるとすぐに食べだした。
食べている最中に試作品を上から振りかけた。
なにも起こらなかった。お腹が痛くなったようすもなく、毛量も変わらず。
明日まで待つことにした。魔物はギルドで預かってもらった。
「ティーナそれを人間が飲んだらどうなるんだ?」
「同じになります。毛が生えるはずです。だけどまだ生えないね」
「害にはならないのだろう」
「そうですね、害をどう考えるかって事ですが、死にはしません。はっきり言えるのはここまでですね」
「そういうものなんだ」
「はい、薬草事典に載ってないので、なんとも言えません。実際まだ変化がないですよね。出来たって思うんですけど」
「それなら、その実を少し多めにギルドで買っておくかな。ティーナが研究できるだろ」
「いいえ、急ぐ研究でもないですし・・・・」
話はそこまでにして、わたしは部屋に戻った。お金がはいったので我慢していた本を何冊か買っていたのだ。早く読みたい。
翌朝、魔物を見たわたしはおかしくて笑いが止まらなかった。飲んだほうは体中の毛の量が増え、長くなり、まん丸になっていた。
振りかけた方は、その部分だけの毛が増え長くなって迷惑そうな顔をしていた。
「手を出すなよ。その見た目になっても凶暴だ」と先に言われてしまった。
「まぁ実際に試した結果がわかっただけでもよかったです。つけた所の毛量が増えました。つるつるの所に生えるかはわかりませんけどね。いい実験ができました」
「そうだ、ティーナさっき連絡があったんだけど、馬車の車輪がちょっと心配だそうで出発が明日になったそうだ」
「えーーーそうなんだ。まぁ仕方ないか。この子の観察もできるし、ちょっと町を歩いてきますね」
わたしはギルドをでると、町歩きを楽しんだ。
夕方、気持ちよく疲れて宿に戻るとマスターが待っていた。
「ティーナ、あの薬のね・・・・・とにかく見てくれ」と言う事でギルドに向かった。
162
お気に入りに追加
3,146
あなたにおすすめの小説

【12話完結】私はイジメられた側ですが。国のため、貴方のために王妃修行に努めていたら、婚約破棄を告げられ、友人に裏切られました。
西東友一
恋愛
国のため、貴方のため。
私は厳しい王妃修行に努めてまいりました。
それなのに第一王子である貴方が開いた舞踏会で、「この俺、次期国王である第一王子エドワード・ヴィクトールは伯爵令嬢のメリー・アナラシアと婚約破棄する」
と宣言されるなんて・・・

間違えられた番様は、消えました。
夕立悠理
恋愛
※小説家になろう様でも投稿を始めました!お好きなサイトでお読みください※
竜王の治める国ソフームには、運命の番という存在がある。
運命の番――前世で深く愛しあい、来世も恋人になろうと誓い合った相手のことをさす。特に竜王にとっての「運命の番」は特別で、国に繁栄を与える存在でもある。
「ロイゼ、君は私の運命の番じゃない。だから、選べない」
ずっと慕っていた竜王にそう告げられた、ロイゼ・イーデン。しかし、ロイゼは、知っていた。
ロイゼこそが、竜王の『運命の番』だと。
「エルマ、私の愛しい番」
けれどそれを知らない竜王は、今日もロイゼの親友に愛を囁く。
いつの間にか、ロイゼの呼び名は、ロイゼから番の親友、そして最後は嘘つきに変わっていた。
名前を失くしたロイゼは、消えることにした。
【完結】見返りは、当然求めますわ
楽歩
恋愛
王太子クリストファーが突然告げた言葉に、緊張が走る王太子の私室。
伝統に従い、10歳の頃から正妃候補として選ばれたエルミーヌとシャルロットは、互いに成長を支え合いながらも、その座を争ってきた。しかし、正妃が正式に決定される半年を前に、二人の努力が無視されるかのようなその言葉に、驚きと戸惑いが広がる。
※誤字脱字、勉強不足、名前間違い、ご都合主義などなど、どうか温かい目で(o_ _)o))
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。

元婚約者からの嫌がらせでわたくしと結婚させられた彼が、ざまぁしたら優しくなりました。ですが新婚時代に受けた扱いを忘れてはおりませんよ?
3333(トリささみ)
恋愛
貴族令嬢だが自他ともに認める醜女のマルフィナは、あるとき王命により結婚することになった。
相手は王女エンジェに婚約破棄をされたことで有名な、若き公爵テオバルト。
あまりにも不釣り合いなその結婚は、エンジェによるテオバルトへの嫌がらせだった。
それを知ったマルフィナはテオバルトに同情し、少しでも彼が報われるよう努力する。
だがテオバルトはそんなマルフィナを、徹底的に冷たくあしらった。
その後あるキッカケで美しくなったマルフィナによりエンジェは自滅。
その日からテオバルトは手のひらを返したように優しくなる。
だがマルフィナが新婚時代に受けた仕打ちを、忘れることはなかった。

魅了が解けた貴男から私へ
砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。
彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。
そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。
しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。
男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。
元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。
しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。
三話完結です。

旦那様、そんなに彼女が大切なら私は邸を出ていきます
おてんば松尾
恋愛
彼女は二十歳という若さで、領主の妻として領地と領民を守ってきた。二年後戦地から夫が戻ると、そこには見知らぬ女性の姿があった。連れ帰った親友の恋人とその子供の面倒を見続ける旦那様に、妻のソフィアはとうとう離婚届を突き付ける。
if 主人公の性格が変わります(元サヤ編になります)
※こちらの作品カクヨムにも掲載します

婚約者が一目惚れをしたそうです
クロユキ
恋愛
親同士が親友で幼い頃から一緒にいたアリスとルイスは同じ学園に通い婚約者でもあった。
学園を卒業後に式を挙げる約束をしていた。
第一王子の誕生日と婚約披露宴に行く事になり、迎えに来たルイスの馬車に知らない女性を乗せてからアリスの運命は変わった…
誤字脱字がありますが、読んでもらえたら嬉しいです。
よろしくお願いします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる