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義兄弟の話し合い

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フォグ侯爵が王都の屋敷に帰り着いた時、思った通りマレーナ伯爵からの手紙が届いていた。

さすがだと思った。すぐに返事を届けた。

妻のパトリシアを召使用の部屋に閉じ込めるように指示をだした。侍女は着替えをさせおえたら、ひとりずつ部屋で謹慎させるように言いつけた。

軽食を用意させて部屋で伯爵を待った。

ほどなく部屋に案内された伯爵とよく相談した。

「お邪魔します。侯爵閣下」

「あぁよく来てくれた・・・・さすがだな、手紙が届いていてそう思った。わたしの手紙を読んでそう思ってくれたなら嬉しい」

「・・・はい」

「答えにくいよな。だが、我々は同志だ。同じ船に乗っている。同じ考えができる同志だ」

「遠慮なく言わせていただければ・・・・仲間で良かったと」

「では、公爵は我々の配偶者に王命うんぬんは言えない。王命に従って結婚しているからね。配偶者の罪は公爵夫人からの泥棒だ」

伯爵はうなづいた。

「泥棒した物は返す。持参金も返す。配偶者をどう扱う?伯爵の所は恋愛結婚だね」

「愛は冷めます。帰り際の言葉で氷点下です」

侯爵は同情をこめてうなづいた。

「これはわたくしの方から先に申し上げます。離縁はしません。うちが責任を持って・・・・罰します」

「同じだ。公爵夫人の収入を掠め取った罪だ。迷惑をかけた慰謝料も払うつもりだ。ただ公爵閣下が自分の姉と妹を泥棒扱いをどう思うかが読めなかった」

「えぇ、前公爵夫人をどう扱うかを見てそれにそう形で・・・・」

「王命で結婚してまで守ると言うのはどんな方でしょうか?」

「深入りはまずいが・・・・知っておきたい」

「わたしはすぐ領地に戻り最近領地に来た女性を捜すつもりです」

「そうだね。わたしもそうしよう。だが、見つけても知らんふりで・・・見つけるのはあくまで公爵だ」

「そうですね、義兄上、いえ侯爵閣下」

「いや、義兄上と言われてほんとにうれしかった・・・・ほんとに馬鹿な事をしてくれた」

「・・・・・・」

「うちでは妻を粗末な部屋で謹慎させて質素な食事で過ごさせるつもりだ」

「同感です」


二人は別れた後、お互いがいてよかったと思った。

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