4 / 60
終点が・・・・・
しおりを挟む
あのおじさんの名前はメーソンさんというらしい。終点の町で大工さんをやっているそうだ。
終点と言えば、眠らない町、国一番の歓楽街のある大都会。そこでお店を持ってるなんて、けっこう遣手なのかも
メーソンさんはギルドで鑑定して貰い安心したそうで、わたしにお金をくれた。王都の雑貨屋よりたくさんくれたので嬉しい、これで都会についてもなんとかやっていけそう。
いよいよ終点まであと二日の所まで来た。
「あぁメガントタウン楽しみーーー」と言うとメーソンさんが
「メガントタウンに行きたいのかい?」
「うん、行きたい、早くつかないかな」と言うと周りの人の様子がちょっと変になった。
「あのな、ティーナ。今向かっているのはメバンドタウンだ。メ・バ・ン・トだ」
「へ?」
「ちょうど王都から反対方向だね」
「はーーーーー」と力が抜けた。
「いい町だよ」
「近くにダンジョンが出来てね。最近。これから人が増えるよ」
「そんなーーーわたしは都会の女なのよ」
「そうだろうとも」
「わかる?」
わたしはがっかりして目をつぶっていたら眠ってしまったようだ。
町について起こされてぶすーーとして宿にはいった。確かに冒険者がたくさんいる。
終点は小さな町でこの町が流通の拠点なんだそうだ。
「ティーナはどうやって暮らして行くつもりかい?」
「薬屋」
「そうかい、この町でもいいし、メバントタウンまで行ってもいいよ。ティーナのポーションは冒険者の人気になると思うよ」
「一度、終点まで行ってみて決めるかな」
「うん、それがいい」
「雑貨屋にはハーブティ置いてる?」
「どうだろうね。でも薬師なら自分で栽培して」
「土いじり嫌いなの」最期まで言わせずに言い切った。
「嫌いなのか」
「薬草は冒険者に頼めばいいね」
「なるほど」
わたしはがっかりした気分とうれしい気分と旅がおわってさびしい気分とおなかがすいた気分で歩いた。
翌日は馬車がたくさん通っていた。前にも後ろにも。賑やかでこんな田舎だけど心が浮き立った。
「ちいさな家を持ってるんだけど、そこを借りないか?台所があるからポーションを作れるよ」
「いいお話です。見せてもらって決めます」
メバントタウンは小さい町なので、馬車をなかに乗り入れることができなかった。わたしは町の外で馬車を降りるとメーソンさんと並んで町にはいった。
町はにぎやかだった。立てかけの家がいくつかあった。これからの町って感じだ。そうだよね。冒険者が住む場所。使う武器。着る服。食べる場所。それらを作る人たちが集まってくるだろう。
「こっちだぞ」と呼ばれた。うっかり別の方向に向かっていた。
ほんとに小さな家があった。普通の家の作りでメーソンさんの家の隣だから安心と言えば安心・・・・頭に血が上って飛び出してきたけど孤児院から薬師の師匠の所に行き、王宮薬師になったからちょっと抜けてるような・・・・いや抜けてると思うから、メーソンさんがいてくれてよかったと思うかな・・・・
「今日はうちに泊まって、明日掃除して住み始めればいいよ」
「お願いします」とわたしは素直に返事が出来た。
終点と言えば、眠らない町、国一番の歓楽街のある大都会。そこでお店を持ってるなんて、けっこう遣手なのかも
メーソンさんはギルドで鑑定して貰い安心したそうで、わたしにお金をくれた。王都の雑貨屋よりたくさんくれたので嬉しい、これで都会についてもなんとかやっていけそう。
いよいよ終点まであと二日の所まで来た。
「あぁメガントタウン楽しみーーー」と言うとメーソンさんが
「メガントタウンに行きたいのかい?」
「うん、行きたい、早くつかないかな」と言うと周りの人の様子がちょっと変になった。
「あのな、ティーナ。今向かっているのはメバンドタウンだ。メ・バ・ン・トだ」
「へ?」
「ちょうど王都から反対方向だね」
「はーーーーー」と力が抜けた。
「いい町だよ」
「近くにダンジョンが出来てね。最近。これから人が増えるよ」
「そんなーーーわたしは都会の女なのよ」
「そうだろうとも」
「わかる?」
わたしはがっかりして目をつぶっていたら眠ってしまったようだ。
町について起こされてぶすーーとして宿にはいった。確かに冒険者がたくさんいる。
終点は小さな町でこの町が流通の拠点なんだそうだ。
「ティーナはどうやって暮らして行くつもりかい?」
「薬屋」
「そうかい、この町でもいいし、メバントタウンまで行ってもいいよ。ティーナのポーションは冒険者の人気になると思うよ」
「一度、終点まで行ってみて決めるかな」
「うん、それがいい」
「雑貨屋にはハーブティ置いてる?」
「どうだろうね。でも薬師なら自分で栽培して」
「土いじり嫌いなの」最期まで言わせずに言い切った。
「嫌いなのか」
「薬草は冒険者に頼めばいいね」
「なるほど」
わたしはがっかりした気分とうれしい気分と旅がおわってさびしい気分とおなかがすいた気分で歩いた。
翌日は馬車がたくさん通っていた。前にも後ろにも。賑やかでこんな田舎だけど心が浮き立った。
「ちいさな家を持ってるんだけど、そこを借りないか?台所があるからポーションを作れるよ」
「いいお話です。見せてもらって決めます」
メバントタウンは小さい町なので、馬車をなかに乗り入れることができなかった。わたしは町の外で馬車を降りるとメーソンさんと並んで町にはいった。
町はにぎやかだった。立てかけの家がいくつかあった。これからの町って感じだ。そうだよね。冒険者が住む場所。使う武器。着る服。食べる場所。それらを作る人たちが集まってくるだろう。
「こっちだぞ」と呼ばれた。うっかり別の方向に向かっていた。
ほんとに小さな家があった。普通の家の作りでメーソンさんの家の隣だから安心と言えば安心・・・・頭に血が上って飛び出してきたけど孤児院から薬師の師匠の所に行き、王宮薬師になったからちょっと抜けてるような・・・・いや抜けてると思うから、メーソンさんがいてくれてよかったと思うかな・・・・
「今日はうちに泊まって、明日掃除して住み始めればいいよ」
「お願いします」とわたしは素直に返事が出来た。
99
お気に入りに追加
3,117
あなたにおすすめの小説
完結 貴族生活を棄てたら王子が追って来てメンドクサイ。
音爽(ネソウ)
恋愛
王子の婚約者になってから様々な嫌がらせを受けるようになった侯爵令嬢。
王子は助けてくれないし、母親と妹まで嫉妬を向ける始末。
貴族社会が嫌になった彼女は家出を決行した。
だが、有能がゆえに王子妃に選ばれた彼女は追われることに……
【完結】小国の王太子に捨てられたけど、大国の王太子に溺愛されています。え?私って聖女なの?
如月ぐるぐる
恋愛
王太子との婚約を一方的に破棄され、王太子は伯爵令嬢マーテリーと婚約してしまう。
留学から帰ってきたマーテリーはすっかりあか抜けており、王太子はマーテリーに夢中。
政略結婚と割り切っていたが納得いかず、必死に説得するも、ありもしない罪をかぶせられ国外追放になる。
家族にも見捨てられ、頼れる人が居ない。
「こんな国、もう知らない!」
そんなある日、とある街で子供が怪我をしたため、術を使って治療を施す。
アトリアは弱いながらも治癒の力がある。
子供の怪我の治癒をした時、ある男性に目撃されて旅に付いて来てしまう。
それ以降も街で見かけた体調の悪い人を治癒の力で回復したが、気が付くとさっきの男性がずっとそばに付いて来る。
「ぜひ我が国へ来てほしい」
男性から誘いを受け、行く当てもないため付いて行く。が、着いた先は祖国ヴァルプールとは比較にならない大国メジェンヌ……の王城。
「……ん!?」
飽きて捨てられた私でも未来の侯爵様には愛されているらしい。
希猫 ゆうみ
恋愛
王立学園の卒業を控えた伯爵令嬢エレノアには婚約者がいる。
同学年で幼馴染の伯爵令息ジュリアンだ。
二人はベストカップル賞を受賞するほど完璧で、卒業後すぐ結婚する予定だった。
しかしジュリアンは新入生の男爵令嬢ティナに心を奪われてエレノアを捨てた。
「もう飽きたよ。お前との婚約は破棄する」
失意の底に沈むエレノアの視界には、校内で仲睦まじく過ごすジュリアンとティナの姿が。
「ねえ、ジュリアン。あの人またこっち見てるわ」
ティナはエレノアを敵視し、陰で嘲笑うようになっていた。
そんな時、エレノアを癒してくれたのはミステリアスなマクダウェル侯爵令息ルークだった。
エレノアの深く傷つき鎖された心は次第にルークに傾いていく。
しかしティナはそれさえ気に食わないようで……
やがてティナの本性に気づいたジュリアンはエレノアに復縁を申し込んでくる。
「君はエレノアに相応しくないだろう」
「黙れ、ルーク。エレノアは俺の女だ」
エレノアは決断する……!
王太子様には優秀な妹の方がお似合いですから、いつまでも私にこだわる必要なんてありませんよ?
木山楽斗
恋愛
公爵令嬢であるラルリアは、優秀な妹に比べて平凡な人間であった。
これといって秀でた点がない彼女は、いつも妹と比較されて、時には罵倒されていたのである。
しかしそんなラルリアはある時、王太子の婚約者に選ばれた。
それに誰よりも驚いたのは、彼女自身である。仮に公爵家と王家の婚約がなされるとしても、その対象となるのは妹だと思っていたからだ。
事実として、社交界ではその婚約は非難されていた。
妹の方を王家に嫁がせる方が有益であると、有力者達は考えていたのだ。
故にラルリアも、婚約者である王太子アドルヴに婚約を変更するように進言した。しかし彼は、頑なにラルリアとの婚約を望んでいた。どうやらこの婚約自体、彼が提案したものであるようなのだ。
私を追い出した結果、飼っていた聖獣は誰にも懐かないようです
天宮有
恋愛
子供の頃、男爵令嬢の私アミリア・ファグトは助けた小犬が聖獣と判明して、飼うことが決まる。
数年後――成長した聖獣は家を守ってくれて、私に一番懐いていた。
そんな私を妬んだ姉ラミダは「聖獣は私が拾って一番懐いている」と吹聴していたようで、姉は侯爵令息ケドスの婚約者になる。
どうやらラミダは聖獣が一番懐いていた私が邪魔なようで、追い出そうと目論んでいたようだ。
家族とゲドスはラミダの嘘を信じて、私を蔑み追い出そうとしていた。
【完結】私は駄目な姉なので、可愛い妹に全てあげることにします
リオール
恋愛
私には妹が一人いる。
みんなに可愛いとチヤホヤされる妹が。
それに対して私は顔も性格も地味。暗いと陰で笑われている駄目な姉だ。
妹はそんな私の物を、あれもこれもと欲しがってくる。
いいよ、私の物でいいのならあげる、全部あげる。
──ついでにアレもあげるわね。
=====
※ギャグはありません
※全6話
【完結】婚約破棄される未来見えてるので最初から婚約しないルートを選びます
もふきゅな
恋愛
レイリーナ・フォン・アーデルバルトは、美しく品格高い公爵令嬢。しかし、彼女はこの世界が乙女ゲームの世界であり、自分がその悪役令嬢であることを知っている。ある日、夢で見た記憶が現実となり、レイリーナとしての人生が始まる。彼女の使命は、悲惨な結末を避けて幸せを掴むこと。
エドウィン王子との婚約を避けるため、レイリーナは彼との接触を避けようとするが、彼の深い愛情に次第に心を開いていく。エドウィン王子から婚約を申し込まれるも、レイリーナは即答を避け、未来を築くために時間を求める。
悪役令嬢としての運命を変えるため、レイリーナはエドウィンとの関係を慎重に築きながら、新しい道を模索する。運命を超えて真実の愛を掴むため、彼女は一人の女性として成長し、幸せな未来を目指して歩み続ける。
[完結]いらない子と思われていた令嬢は・・・・・・
青空一夏
恋愛
私は両親の目には映らない。それは妹が生まれてから、ずっとだ。弟が生まれてからは、もう私は存在しない。
婚約者は妹を選び、両親は当然のようにそれを喜ぶ。
「取られる方が悪いんじゃないの? 魅力がないほうが負け」
妹の言葉を肯定する家族達。
そうですか・・・・・・私は邪魔者ですよね、だから私はいなくなります。
※以前投稿していたものを引き下げ、大幅に改稿したものになります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる