神子の余分

朝山みどり

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24 王子風 ルーク目線

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僕はなんだか、ギルドにも森にも近づきたくなかったので、図書館で過ごしていた。

それなのに、そこにあのローレンスと王子風がやって来たのだ。

「ルーク。こちらが君の護衛を引き受けてくれるそうなんだ。頼ってみたら?」とローレンスが、話しかけてきた。

「僕に護衛はいりません」と答えると、図書館を出ようとしたが、ローレンスに腕を掴まれた。

図書館で、大声をだすわけに行かないので、

「外で話しましょう」と言って、それから

「離して下さい」と言いながら、ローレンスの喉に小さな水の玉を作った。

ローレンスは咳き込んで、咳き込んで、しまいにうずくまってしまった。

「大丈夫ですか?」と言うと外に出て、帰ろうとしたが、王子風とその護衛が、僕を取り囲んだ。


「逃げるとは生意気だ」と護衛が僕の腕を掴んで言うと、

「お前たち、乱暴にするんじゃない」と王子風が、いかにもなゆったりした口調で言った。

「部下が失礼した。君と話したいと思って・・・・・ローレンスからいろいろ聞いた。フェルナンドの護衛で森に行っているそうだな。あいつは戻って来ないから、これからは俺たちが護衛を引き受けよう。俺・・・・わたしの名はマーシャル。そうだな・・・・身分は言わないほうがいいな・・・・」

「ルークです。ソロで薬草を採っています。護衛は必要ないです。それなりに戦えます」

「遠慮する事はない」

「いえ・・・・」と答えながら、僕はなんだか、凹んでいた。だって僕の体はミツルギの体だから、けっこう強そうで、偉そうな顔とか体格のはずなのに、中身の僕に合わせて軟弱な反応しかしない。

「うるさい」ぐらい言えそうなのに・・・・だけどがんばってお断りしてるのに、全然聞いてくれない。

「・・・・・しばらく森に行きたくないので、護衛もいりません」森に行きたくないのは本当だ。いやな感じがするもの。

「どうしてだ」とマーシャルが言うので、気管にはいるように、喉に水を作ってやった。

そしてむせているのを横目に、そこから逃げ出したが、部屋の近くてローレンスが、待っていた。


「忠告しておく。あの方は王子だ。逃げるのは無理だ」と言うので、

「逃げるとはどういう意味ですか?僕は護衛がいらないと言ってるんです。それに、今の森は、どこかおかしいですよ。近づきたくないんです。怖いので」

「おや、ローレンス。それにルーク。どうしたんだ?」と声がした。そう声がしたんだ。フェルナンドが帰って来た。

「フェルナンド!おかえり」と僕は大声でそういうとフェルナンドに抱きつきそうになった。だけど・・・・・懸命にこらえた。

「ただいま、ルーク」とフェルナンドが、僕の背に手を当てながら言った。



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