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26 ルークと話した フェルナンド目線
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本当に急いで戻ってよかった。危ない所だった。
ローレンスがルークに迫っていたのだ。そこに戻ったせいか、ルークとの距離が一気に縮まった。
怯えて判断力が落ちている、ルークの部屋に入り込んだ。そしてルークを安心させてやって、引越しを承知させた。
「やった!! 時間をかけてよかった」
気が緩んだだのか、ルークがこころのうちを漏らしたが、マーシャルが嫌だから拠点を変えるようかと考えていたとか!!
戻って来てよかった。本当によかった。
そして、ルークは自信なさそうにこう言った。
「あのマーシャルがいるから、森が嫌だったのかも知れない。今度一緒に森へ行って貰っていい?」
喜んで行くぞと思ってこう答えた。
「なに遠慮してるんだ。ルークの護衛だぞ。一緒に行こう」
翌日、森へ向かった。いつものようにルークは警戒しながら森を歩いている。薬草を見つけるとそれを取っているが、首を傾げながらこう言った。
「森のいやな感じがしません。気のせいだったのかな? 魔獣は少なくなっているはずだから、これが本当なんでしょうけど・・・不思議だ」
それからは、薬草を探すと言うより森の様子見と言った感じで、ルークは奥へ進んで行った。
かなり、奥へ行ったが危険なものは出て来なかった。
おれが倒した魔獣はルークも一緒に解体した。そしてきりのいい所で引き返したが、ルークの表情が固くなった。
「もしかしてわたしの考えが合っているかもです」とルークが言った。
おれの考えも当たっているよ。マーシャルとローレンスが現れた。
「なんだ、おまえ、森が嫌だとか言っていたのに。ここは森じゃないのか?」とマーシャルが噛み付いてきた。
「あの・・・その・・・」とルークがバカ正直に返事をしようとしている。
「それを確認していたんだ」と言うとおれはマーシャルを睨みつけると
ルークの肩を抱いて、森の出口に向かった。
家に戻って夕食を済ませるとルークが
「フェルナンドさんは何者ですか?その、嫌な人と思ってないですよ。だけど。マーシャルさんは王子だそうですね。フェルナンドさんは知り合いですね。それも同等の」
「そうか。わかるか。王族の一人だ。マーシャルは従兄弟で王子の一人だ。この前、留守にしたのは王宮に呼ばれたからだ。ハイタック王国がからんでいる」
「そうですか?」とルークは言うとしばらくためらっていたが
「わたしは、神子と一緒にこちらに来ました」と言った。俺はじっと待った。急かしてはいけない。ルークが自分から話すまで
「一緒に来たミツルギが神子だと判断されました。最初、彼は・・・・・わたしは少しずつ本を読んでました。神殿で見習いとして働きお給金も貰いました。割りと気を使って貰ったと思います。ミツルギが・・・ミツルギはもともと知り合いです。わたしはあいつが大嫌いです」
ルークに嫌われるなんて・・・よっぽどいやなやつだな。
「ミツルギが学ぶ時、わたしも同じ場所にいました。わたしも学べました。それでミツルギよりわたしのほうが能力が高いとわかりました。瘴気のことも知っています。魔獣が溢れるのは瘴気のせいですね。わたしは国のために働くのは気がすすみませんが、瘴気のことを・・・その・・・知らんぷりは出来ません。フェルナンドさんはわたしのことを知ってましたか?」
「この前戻ったときに聞いたのはハイタック王国が神子の召喚をしたら、二人やって来て一人、その人が神子でその神子が逃げ出した。探して欲しいと神殿が手配書を出したと言うだ。その話を聞いてルークを思った」
「そのハイタック王国は危ない状況なのでしょうか?」
「あぁ、危ないらしい」
「わかりました。やっとわたしのことを話せました・・・その、休みます」
「あぁお休み」
「お休みなさい」
ルークは部屋に引き上げた。もっと慰めたいが黙って見送った。
ローレンスがルークに迫っていたのだ。そこに戻ったせいか、ルークとの距離が一気に縮まった。
怯えて判断力が落ちている、ルークの部屋に入り込んだ。そしてルークを安心させてやって、引越しを承知させた。
「やった!! 時間をかけてよかった」
気が緩んだだのか、ルークがこころのうちを漏らしたが、マーシャルが嫌だから拠点を変えるようかと考えていたとか!!
戻って来てよかった。本当によかった。
そして、ルークは自信なさそうにこう言った。
「あのマーシャルがいるから、森が嫌だったのかも知れない。今度一緒に森へ行って貰っていい?」
喜んで行くぞと思ってこう答えた。
「なに遠慮してるんだ。ルークの護衛だぞ。一緒に行こう」
翌日、森へ向かった。いつものようにルークは警戒しながら森を歩いている。薬草を見つけるとそれを取っているが、首を傾げながらこう言った。
「森のいやな感じがしません。気のせいだったのかな? 魔獣は少なくなっているはずだから、これが本当なんでしょうけど・・・不思議だ」
それからは、薬草を探すと言うより森の様子見と言った感じで、ルークは奥へ進んで行った。
かなり、奥へ行ったが危険なものは出て来なかった。
おれが倒した魔獣はルークも一緒に解体した。そしてきりのいい所で引き返したが、ルークの表情が固くなった。
「もしかしてわたしの考えが合っているかもです」とルークが言った。
おれの考えも当たっているよ。マーシャルとローレンスが現れた。
「なんだ、おまえ、森が嫌だとか言っていたのに。ここは森じゃないのか?」とマーシャルが噛み付いてきた。
「あの・・・その・・・」とルークがバカ正直に返事をしようとしている。
「それを確認していたんだ」と言うとおれはマーシャルを睨みつけると
ルークの肩を抱いて、森の出口に向かった。
家に戻って夕食を済ませるとルークが
「フェルナンドさんは何者ですか?その、嫌な人と思ってないですよ。だけど。マーシャルさんは王子だそうですね。フェルナンドさんは知り合いですね。それも同等の」
「そうか。わかるか。王族の一人だ。マーシャルは従兄弟で王子の一人だ。この前、留守にしたのは王宮に呼ばれたからだ。ハイタック王国がからんでいる」
「そうですか?」とルークは言うとしばらくためらっていたが
「わたしは、神子と一緒にこちらに来ました」と言った。俺はじっと待った。急かしてはいけない。ルークが自分から話すまで
「一緒に来たミツルギが神子だと判断されました。最初、彼は・・・・・わたしは少しずつ本を読んでました。神殿で見習いとして働きお給金も貰いました。割りと気を使って貰ったと思います。ミツルギが・・・ミツルギはもともと知り合いです。わたしはあいつが大嫌いです」
ルークに嫌われるなんて・・・よっぽどいやなやつだな。
「ミツルギが学ぶ時、わたしも同じ場所にいました。わたしも学べました。それでミツルギよりわたしのほうが能力が高いとわかりました。瘴気のことも知っています。魔獣が溢れるのは瘴気のせいですね。わたしは国のために働くのは気がすすみませんが、瘴気のことを・・・その・・・知らんぷりは出来ません。フェルナンドさんはわたしのことを知ってましたか?」
「この前戻ったときに聞いたのはハイタック王国が神子の召喚をしたら、二人やって来て一人、その人が神子でその神子が逃げ出した。探して欲しいと神殿が手配書を出したと言うだ。その話を聞いてルークを思った」
「そのハイタック王国は危ない状況なのでしょうか?」
「あぁ、危ないらしい」
「わかりました。やっとわたしのことを話せました・・・その、休みます」
「あぁお休み」
「お休みなさい」
ルークは部屋に引き上げた。もっと慰めたいが黙って見送った。
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