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浄化の旅
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その最初の村の浄化に七日ほどかかった。土壌の浄化と水脈の浄化だ。毎日、埃と汗にまみれて頑張った。
私が浄化をしている間、侍女のマチルダさんとエリアナさんは教会に集まった人々に軽い治癒魔法、祝福と呼ばれるのをかけていた。
土地が綺麗になったのだ。気分良く働いてもらうのは大事だ。ちなみに侍女のマチルダさんとエリアナさんは、侯爵と伯爵のお嬢さんだそうで、聖女のお世話をしたいと志願してこの旅に加わったと話してくれた。
ただ、二人は私の侍女なのだ。別に主人風を吹かすつもりはないが、なんにもしないってなに?
せめて食事くらい運んできて、私は着替えも自分で出来るし、浄化の魔法があるから洗面の水を持ってきてもらわなくてもいいけど。侍女だよ・・・
私はのんびりお茶している二人を見ながら、村を抜けて遠くの畑を目指した。
その後、一つの村を五日から七日ほどの滞在で浄化しながら、旅をした。
私の魔力は毎日の懸命な浄化作業で、随分増えたが、やはり一日が終わると疲労困憊して村人のお礼の振る舞いも欠席した。
ただ、私のかわりに侍女が出席してくれていたようだ。
そして『ねじれた森』と言われる森の横を通る道にさしかかった。このあたりに村はなく、ただ移動だけして馬車のなかでの宿泊となった。
私は久しぶりに王子と一緒に食事をして、夜ものんびりお茶を飲んで話をした。
『ねじれた森』は広く、移動だけでもう六日目だという夜。
ブリュンバードにお休みを言った後、星と月が綺麗だったので、野営地をちょっと歩いてみた。
するとどこからか、話し声がした。知っている声だと・・・そちらに歩いた。
歩きながら、知ってどうする?このまま知らない振りをしたほうが幸せよ。と思ったが足を止められなかった。
そこにはブリュンバード、マチルダ、エリシア。侍従二人がいて笑いながら話していた。
その内容は薄々予想していたよりひどく、私を打ちのめした。
よろよろ歩いた私は、小枝を踏んでしまった。
「誰だ?悪い子が盗み聞きしているのかな?」と侍従の一人がドアを開けようとした。
なかば開いたドアをみた私は、飛んだ。無事、自分の馬車のなかだった。
浄化をしなくていい日が続いたので、余っている魔力を使いいろいろな魔法を試していたのだ。ちなみに昼間は一応馬車に同乗している、ブリュンバード、マチルダ、エリアナと話をしていたが、私がうとうとするのをみた三人はゆっくり休むようにと私を一人にしていた。
そこで馬車のなかで、外の木を凍らせたり、着替えの服を踊らせたり楽しく過ごし、夜はこっそり馬車を抜け出し、転移で戻ったりして魔法を使う練習をしていたのだ。
ほかに拾った枯れ木を蘇らせたりできるので治癒も使えるようになったはずだ。人体実験をしてみたいが、これは機会がやって来ない。
さて、盗み聞きした悪い子は、声を殺して泣いた。
本気でブリュンバードが好きだった。彼がいるからこの辛い旅もがんばれたのに・・・・
やがて、『ねじれた森』が終わり、村が見えてきた。
ここで、気がついた。そういえば最近違和感があったのだ。
浄化をしている私に旅の一行はついて来ない。これは割と早くからそうだった。教会で祝福を行うマチルダとエリアナに付き添っている。
それがこの村では案内の村人も「この先が畑で森まで続いています」というなり引き返して行った。
農地を歩く簡素な服の私と比べて、白いドレスを着こなし、綺麗に髪を結った二人をみたいだろう。
ここで我慢できるほど私はいい人じゃない。『飢えたくなければ、聖女に尻尾ふれよ』去っていく案内人を見送りながらそう思った。
そこで私は表面だけ、浄化して、水もただ、単に井戸の水量を増やすだけにした。
そして余った魔力、余った時間で魔法の練習をした。
今日は遠くの森の木の根元に火の玉を出現させた。投げるのはまずいと思ったのだ。誰かにみられるとまずい。そこでいきなり出現させてみたのだ。
なんなくできた。
そして森の中に犬のような動物がいるのに気がついた。
『ごめん』詫びながらその右前足に火の玉を出現させた。それは飛び上がり、そこで転げ回った。その動物の声が聞こえたのか、三匹走って来た。
そこで私はそれを一匹ずつ教会の前、村の入口、広場へと転移させた。
怪我をした一匹は私のそばに転移させると足の治療をした。私、天才。さすが聖女。傷が完全に治った。
そこでそいつも教会の前に転移させた。
私が浄化をしている間、侍女のマチルダさんとエリアナさんは教会に集まった人々に軽い治癒魔法、祝福と呼ばれるのをかけていた。
土地が綺麗になったのだ。気分良く働いてもらうのは大事だ。ちなみに侍女のマチルダさんとエリアナさんは、侯爵と伯爵のお嬢さんだそうで、聖女のお世話をしたいと志願してこの旅に加わったと話してくれた。
ただ、二人は私の侍女なのだ。別に主人風を吹かすつもりはないが、なんにもしないってなに?
せめて食事くらい運んできて、私は着替えも自分で出来るし、浄化の魔法があるから洗面の水を持ってきてもらわなくてもいいけど。侍女だよ・・・
私はのんびりお茶している二人を見ながら、村を抜けて遠くの畑を目指した。
その後、一つの村を五日から七日ほどの滞在で浄化しながら、旅をした。
私の魔力は毎日の懸命な浄化作業で、随分増えたが、やはり一日が終わると疲労困憊して村人のお礼の振る舞いも欠席した。
ただ、私のかわりに侍女が出席してくれていたようだ。
そして『ねじれた森』と言われる森の横を通る道にさしかかった。このあたりに村はなく、ただ移動だけして馬車のなかでの宿泊となった。
私は久しぶりに王子と一緒に食事をして、夜ものんびりお茶を飲んで話をした。
『ねじれた森』は広く、移動だけでもう六日目だという夜。
ブリュンバードにお休みを言った後、星と月が綺麗だったので、野営地をちょっと歩いてみた。
するとどこからか、話し声がした。知っている声だと・・・そちらに歩いた。
歩きながら、知ってどうする?このまま知らない振りをしたほうが幸せよ。と思ったが足を止められなかった。
そこにはブリュンバード、マチルダ、エリシア。侍従二人がいて笑いながら話していた。
その内容は薄々予想していたよりひどく、私を打ちのめした。
よろよろ歩いた私は、小枝を踏んでしまった。
「誰だ?悪い子が盗み聞きしているのかな?」と侍従の一人がドアを開けようとした。
なかば開いたドアをみた私は、飛んだ。無事、自分の馬車のなかだった。
浄化をしなくていい日が続いたので、余っている魔力を使いいろいろな魔法を試していたのだ。ちなみに昼間は一応馬車に同乗している、ブリュンバード、マチルダ、エリアナと話をしていたが、私がうとうとするのをみた三人はゆっくり休むようにと私を一人にしていた。
そこで馬車のなかで、外の木を凍らせたり、着替えの服を踊らせたり楽しく過ごし、夜はこっそり馬車を抜け出し、転移で戻ったりして魔法を使う練習をしていたのだ。
ほかに拾った枯れ木を蘇らせたりできるので治癒も使えるようになったはずだ。人体実験をしてみたいが、これは機会がやって来ない。
さて、盗み聞きした悪い子は、声を殺して泣いた。
本気でブリュンバードが好きだった。彼がいるからこの辛い旅もがんばれたのに・・・・
やがて、『ねじれた森』が終わり、村が見えてきた。
ここで、気がついた。そういえば最近違和感があったのだ。
浄化をしている私に旅の一行はついて来ない。これは割と早くからそうだった。教会で祝福を行うマチルダとエリアナに付き添っている。
それがこの村では案内の村人も「この先が畑で森まで続いています」というなり引き返して行った。
農地を歩く簡素な服の私と比べて、白いドレスを着こなし、綺麗に髪を結った二人をみたいだろう。
ここで我慢できるほど私はいい人じゃない。『飢えたくなければ、聖女に尻尾ふれよ』去っていく案内人を見送りながらそう思った。
そこで私は表面だけ、浄化して、水もただ、単に井戸の水量を増やすだけにした。
そして余った魔力、余った時間で魔法の練習をした。
今日は遠くの森の木の根元に火の玉を出現させた。投げるのはまずいと思ったのだ。誰かにみられるとまずい。そこでいきなり出現させてみたのだ。
なんなくできた。
そして森の中に犬のような動物がいるのに気がついた。
『ごめん』詫びながらその右前足に火の玉を出現させた。それは飛び上がり、そこで転げ回った。その動物の声が聞こえたのか、三匹走って来た。
そこで私はそれを一匹ずつ教会の前、村の入口、広場へと転移させた。
怪我をした一匹は私のそばに転移させると足の治療をした。私、天才。さすが聖女。傷が完全に治った。
そこでそいつも教会の前に転移させた。
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