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1960年代

パーマン

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1967年4月2日~1968年4月14日

全54回(108話)

原作:藤子不二雄(藤子・F・不二雄)

監督:鈴木伸一

製作:東京ムービー、スタジオ・ゼロ

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第54話Aパート「パー子という名の女の子の巻」

 原作漫画に先駆けてミツ夫にだけパーマン3号(パー子)が自分の正体、美少女アイドル星野スミレの素顔を見せる。


第54話Bパート「パーマンよいつまでもの巻」

 原作漫画「パーマンはつらいよ」を元にしたお話。


パーマン「随分長い間活躍させていただきましたが今日限りでパーマンを辞めさせていただきたいと思います。どうぞよろしく」

 冒頭、もう疲れたのでパーマンを辞めるとパーマン仲間に宣言するミツ夫。


 徹夜の仕事を終えたミツ夫は、家に帰って自宅の押し入れで寝ているところをママに見つかり、自分の家に帰れと追い出される。

 仕方なしにミツ夫は学校に行ってコピーロボットと交代して授業を受けるが、徹夜で事件を解決していたためつい居眠りをしてしまう。

 先生に怒られ、クラスメートに笑われ、女友達のみっちゃんにも説教される始末。

 家に帰るとミツ夫がいねむりをして先生に怒られたことを妹に告げ口され、ママに叱られる。

ミツ夫「ウワーッ!わかっちゃいないんだあ!!」

 叫び声をあげて家を飛び出すミツ夫。

ミツ夫「僕は一生懸命やっているんだ!みんなの、みんなのために!それなのにみんな僕のことを悪く言う!誰も僕のことをわかってくれない!パーマンなんか今日限りでやーめたっと!」

 悔し涙を流しながら走るミツ夫。

 そこにたまたま様子を見に地球にやって来たスーパーマンが現れる。

 ミツ夫はスーパーマンにパーマンを辞めさせてとお願いする。

ミツ夫「だってそれじゃああんまりだ。つらい思いをしても何の得にもならないじゃないか!誰一人僕に感謝してくれるわけでもないし!」

スーパーマン「いいかね。自分の得にならなくても褒められなくてもしなくちゃいけないことがあるんだ」

ミツ夫「どうしてさ?何故?おしえてよ」

スーパーマン「それは自分で考えた方がいいな。そのうちきっとわかるよ」

ミツ夫「そんな返事インチキだ!ごまかしだ!」

 ミツ夫、怒ってパーマンセットを放り投げる。

ミツ夫「僕、パーマンを辞めます!」


その日の夜。

ミツ夫「さあ、今日からゆっくり寝られるぞ!」

 自室で布団にくるまって寝ているミツ夫。

 そこに再びスーパーマンが現れる。

スーパーマン「わしの星に帰るまでにまだ少し時間があるんだ。それまでこれを預かっておいてほしいんだよ」

 パーマンセットを部屋に置いて去って行くスーパーマン。

ミツ夫「こんなものもう見たくもないよ」

 布団の中に潜り込むミツ夫。

 事件を知らせるパーマンパッチが鳴るが無視するミツ夫。

ミツ夫「もう僕には関係ないんだ。僕、パーマンを辞めたんだ」

 そこにパーマンの仲間がミツ夫を呼びにやってくる。

パー子「大変なのよ!雪解けのために大雪崩があって三つの村が雪に埋まっちゃったのよ」

パーやん「パーマン部隊の活躍をみんな待ってるねんで」

2号「ウキキーッ!」

 ミツ夫はもうパーマンは辞めたのだとみんなを部屋から追い出す。

 仕方なしに被災地に飛んで行く仲間たち。


ミツ夫「雪崩かあ…。ま、僕には関係ないけどさ」

 一人になったミツ夫は、布団にくるまりながら被災地で助けを求めている人々のことを考える。

ミツ夫「現場の人たちは大変だろうな。関係ないけどさ」

 ミツ夫の脳裏に被災地の悲惨な様子が浮かんでは消えてゆく。


 スクッと起き上がるミツ夫。

 しばらく窓から外を見ているが、振り返って畳の上に転がっているパーマンセットを見る。

 ミツ夫はマントとバッチを付けるとパーマンマスクを抱え、被災地に助けにいこうと二階の窓からでる。

 窓の外にはスーパーマンが待っていた。

ミツ夫「あっ!スーパーマン!」

スーパーマン「ほう、出かけるのかい」

ミツ夫「やっぱり僕、行くことに決めたんです」

スーパーマン「何の得にもならず人にも褒められないそれでも行くのかい?」

 無言でうなづくミツ夫

スーパーマン「何故、行くんだい?」

ミツ夫「何故って…わかんない。でも、でも行かずにはいられないんです」

ミツ夫「何故って…わけは後でゆっくり考えます。それより今はいそがなくっちゃ!」

 ミツ夫はパーマンマスクを被ると飛び出してゆく。

 パーマンを見送るスーパーマンがつぶやく。

スーパーマン「例え誰も褒める人がいなくても私だけは知っているよ。キミが偉いやつだということを。いや!君を見ているお友達もきっといつかは分かってくれるだろう」

「ぼくらのパーマン」の歌をバックに被災地に向かって夜空を飛び続けるパーマン。



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 こんな大昔のギャク漫画なのにしっかりとヒーローの孤独と葛藤を描いた感動の最終回でした。

 ちなみにこの頃はバードマンではなくスーパーマンでした。

 スーパーマンよりちょっと足りないから主人公はパーマンと呼ばれたのです。

 また、この頃は秘密がばれた時に罰として動物にされるのではなく、頭をパーにされるのでした。

 頭をパーにされるからこそパーマンなのです。

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声の出演

パーマン(ミツ夫):三輪勝恵

ブービー:大竹宏

パー子:栗葉子 

パーヤン:加茂喜久 

パー坊:白石冬美

スーパーマン:島田彰
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