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2010年代

屍鬼

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2010年7月~ 12月、全22話 + 未放送2話。

原作:小野不由美。

漫画版作画:藤崎竜。

監督 :アミノテツロ。

シリーズ構成:杉原研二。

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 人口1300人の小さな村、外場村。

 外部からは1本の国道しか繋がっておらず、周囲から隔離され、土葬の習慣も未だ残っている。

 不老の吸血鬼、桐敷沙子は、外場村を自分たち屍鬼の村にしようと、次々と村人を襲い、屍鬼に変えていった。

 しかし、そのことに気付いた村人たちは、屍鬼狩りが行ない、屍鬼になった村人たちを容赦なく狩り尽くしていた。

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 蔡蒐(さいしゅう)話


 闇に紛れて村から脱出しようとした屍鬼、清水 恵は村人に見つかってしまう。

 恵は悲痛な叫びを上げるが、トラクターに踏みつけられる。

恵「見逃がしてよぅ!お願い助けて!やめてぇ!こんな村に生まれてこなければよかった!」

 どんなに憐れみを乞おうと、容赦なくトラクターに頭を潰される恵。



 寺院の息子で小説家の室井 静信は、桐敷沙子を連れて村から脱出しようとするが、山中で力尽きる。

 一人になった沙子は、 暴徒と化した村人に追われ、森の中を逃げ惑う。



 一方、死んでしまった息子の茂樹が腐るまで「起き上がる」ことを期待して、風呂場で抱き続けていた前田 元子。

 すっかり精神を病んだ 元子は、憎悪から屍鬼狩りに参加する。

 元子は屍鬼達が潜伏していた山奥の過疎集落、「山入」に火を放つ。

 火の手が村にまで迫ってきたが、村で唯一の病院の院長、尾崎 敏夫は、女子供の避難よりも死体の処理を最優先し、痕跡の隠ぺいを図る。



 屍鬼ではなく人狼として蘇った村の高校生、結城 夏野は、桐敷家の使用人で同じく人狼の辰巳と対決する。

 二人はもみ合ううちに、屍鬼の死骸が捨てられている深い地獄穴の底に落ちてしまう。

 夏野は隠し持っていたダイナマイトに火をつけ、辰巳を道連れに自爆する。




 森の教会に追い詰められた沙子は神を呪う。

沙子「なぜそんなに私を疎むの。何故あの時黙っていたの。あの時何故罪から遠ざけようとしてくれなかったの。私は望んで敵になった訳じゃない、それなのに許しを施してくれようともしない。どうしてなの!」

 遂に消防団の一人、大川富雄に捕らえられた沙子。

 沙子の心臓に杭を打ち込もうとする大川。

 そこに人狼として蘇った室井が現れ、ナタで大川を殺害する。

沙子「ここにいるわ。室井さんもここにいて。やっと自分を捨て去る決心がついたの・・・。神に見放された者は、生きているべきではないのよ」

 全てを終わらせる覚悟を決めた沙子は、室井に一緒に死んで欲しいと願う。

室井「神はいつでも何も言わないものなんだよ。・・・君は世界から孤立した時、同時に神の範疇からも除外されてしまったんだ。罪をとがめられ、弾劾される資格すらないんだ」

 室井は共に生きることを選択する。




 桐敷の当主で沙子の父とされている桐敷 正志郎は、焼け落ちる屋敷と運命を共にした。

 山火事を見て、外部の人間がすぐに外場村に押し寄せるだろう。

 屍鬼になった村人のおびただしい数の死骸も発見されてしまうだろう。

 屍鬼狩りのリーダー、尾崎 敏夫は虚しく「負けた」とつぶやき、煙草に火をつける。

尾崎「俺がやったことは、悪あがきにすぎなかったのかもしれんな・・・」

 外場村の火事に気付いた周囲の町から、消防車が殺到する。

 入れ替わりに村を出てゆく車には、室井 静信と桐敷 沙子が乗っていた。



 数日後。

 村を出てゆくバスに乗り込む夏野の父、結城とドライブイン「ちぐさ」の経営者、矢野加奈美。

 バスの後部席には田中かおり・昭の姉弟。

 生き残った村人たちはそれぞれ外場村を出て、どこか別の土地に旅立ってゆくのだった。



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 物語の前半、屍鬼が村人を襲い、後半、一転して村人が反撃して屍鬼を狩る。

 結局、昨日まで近所付き合いをしていた隣人同士で殺しあい、村が滅びてしまうという恐ろしい物語です。

 原作者の小野不由美には他に、「ゴーストハント」というホラーアニメがありますが、あちらも怖かったです。

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声の出演

結城夏野:内山昂輝

尾崎敏夫:大川透

室井静信:興津和幸

清水恵:戸松遥

桐敷沙子:悠木碧

辰巳:高木渉

桐敷正志郎:GACKT
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