アニメ最終回ミュージアム

1960年代

魔法使いサリー

1966年12月5日から1968年12月30日、全109話。
 
作者：横山光輝。

脚本：雪室俊一 他。

音楽：小林亜星。

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　アメリカの人気ドラマ「奥さまは魔女」のヒットがきっかけとなった日本初の少女向けアニメであり、魔女っ子アニメの先駆けです。

　人間界へとお忍びでやってきた魔法の国の王女サリーは、ひょんなことから人間の女の子、よし子とすみれと出会い仲良くなる。

　それをきっかけに魔法で家を立てて人間界へ定住し、笑いあり涙ありの様々な人間模様を繰り広げていく。

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第109話「さよならサリー」

　夢野サリーは人間界では小学5年生の少女ですが、実は魔法の国の王女で魔法使い。

　サリーのパパは魔法の国の国王。

　サリーのママは魔法の国の王妃。


　魔法の国から使いがやって来て、サリーが社交界にデビューすることが決まり次の満月の夜に魔法の国に帰らねばならないと告げました。

　人間の国を離れたくないサリーは、サリーの祖父の大魔王に直談判します。

　その結果、学期末テストでトップになったら小学校卒業まで人間界に居ることが許されました。

　そこでサリーはよっちゃんの遊びの誘いも断って猛勉強をします。

　自分も魔法の国に帰りたくないサリーの弟のカブ（実は実弟ではなく従者）が、魔法を使って成績トップのケンちゃんの邪魔をします。

　サリーはカブを止めますが、その結果ケンちゃんに勝てませんでした。

　サリーは落胆しますが、パパとママが寂しいから早く帰ってきてほしいとお願いし、サリーは魔法の国に帰る決心をつけます。

サリー「友達に隠し事があってはいけないわ」

　サリーはよし子たちに「自分が魔法使い」であることを告白し目の前で魔法を使うのですがみんな手品だと思って信用してくれません。

　そして満月の夜、なんとサリーたちの学校が火事になります。

　サリーたちの担任、山部アキラ先生もよし子たちもかけつけますがどうしようもありません。

サリー「私たちの思い出の詰まった学校が燃えちゃう！」

　サリーは学校を守るためみんなの目の前で魔法を使うのでした。

　サリーは校門の上に立ち、魔法で雨を降らして火事を消し止めました。

　本当にサリーが魔法使いである事を知りとまどうよし子、すみれ、ケン。

　でもサリーが魔法の国に帰る時みんながお別れを言いに来てくれます。

「サリーちゃんが魔法使いであろうとずっと友達よ」

　OPとは逆に魔法の家が元の木に戻っていきます。

　お別れの品物を手渡すよし子とすみれ。

「魔法使いだったなんて、カブのくせに生意気だぞ」

　よし子の三つ子の弟、花村 トン吉、チン平、カン太。

　サリーとカブは魔法の馬車に乗ってみんなとお別れをします。

　こうしてサリーとカブは魔法の国に帰って行きました。

　そして、ティアラを付け純白のドレスを身にまとったサリーはママに連れられて社交界デビューするのでした。

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　東映魔女っ子シリーズ第一作。

　サリーの大ヒットにより「ひみつのアッコちゃん」「魔法のマコちゃん」とシリーズは続き、「おジャ魔女どれみ」「魔法つかいプリキュア」と五十年以上魔法少女アニメは続くのです。


　最終回になって急に今まであまり出番のなかった同級生のケンちゃんが出て来て当時違和感を覚えました。

　実は当初は半年で終わる予定だったのでこの最終回のフィルムだけ早々と完成していたと聞いて納得。

　そのためシリーズ後半に登場した妹分のポロンが最終話には出てきません。

　そこで最終回の一つ手前「ポロンの子守唄」の回でポロンは実は人間の捨て子だったとお別れするのでした。

　サリーはポロンを魔法使いの世界から人間界に戻すため、ポロンの記憶を消して影で見守り続けます。

　ポロンが魔法を使おうとするたびにサリーはその魔法を打ち消すのです。

　やがてポロンは自分が魔法使いだったのは夢だったと思い、サリーやカブのことを忘れて本当の両親の元に帰って行くのでした。

　こちらも泣けるお話でした。

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声の出演

夢野サリー：平井道子

花村よし子：加藤みどり

カブ：千々松幸子

ポロン：白石冬美

サリーのパパ：内海賢二