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代替案
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〇女岩島小中学校、保健室。
実日子「ハア!ハア!髪の毛、貰ってきました」
走って来たため、呼吸を荒げている実日子。
杏奈、指でつまんで育人の髪の毛を差し出す。
杏奈「一番小さいあなた?」
実日子「佐々木紗雪ちゃん、7歳です」
杏奈「紗雪ちゃん。ちょっとこの髪の毛持ってみて?」
紗雪「ええっ?またあ?」
不満げな紗雪、髪の毛を掴む。
と、紗雪の全身に衝撃が走る。
紗雪「うぇーん!!」
紗雪、大粒の涙を流して泣きじゃくる。
実日子「ど、どうしたの、紗雪ちゃん!?」
紗雪「育人お兄ちゃんがいないよう!お兄ちゃんに会いたい!」
顔を見合わす杏奈と実日子。
実日子「お兄ちゃんの所に行きましょうね」
実日子、紗雪をなだめながら保健室から出てゆく。
実日子と紗雪が保健室から出てゆくのを見送る杏奈と美幸。
あゆみ「幼女でも変心しましたね。さっきは駄目だったのに?」
首をひねって不思議そうなあゆみ。
杏奈「………あまり知られていないけど、髪の毛には体内の有害物質を蓄積し、排出する役割があるのよ。だから覚せい剤の検査をする時って髪の毛を使うでしょ」
あゆみ「はあ………?」
杏奈「恐らく育人の髪の毛には、女性を母獣化するDAMが蓄積しているんだわ。でも髪の毛が身体から分離されたら、短時間でDAMが消失するのだと思うわ。しょせん死んだ細胞だからね」
でしょ」
あゆみ「だったら、髪の毛ばらまき作戦は無理ってことですか?これからも育人が一人ひとり触っていかないと同士を増やせないってことですか?」
杏奈「いえ。私にひとつ、アイディアがあるの。でも、それは私にはできないわ!」
あゆみ「ええっ!?先生にもできないって、誰なら出来るんですか?」
杏奈「育人本人だけよ」
実日子と一緒に育人が保健室に現れる。
育人「髪の毛は駄目だったか。替わりに何を使うんだ?」
杏奈「血よ!血液なら冷凍保存出来るし、成分分析してDAMの培養もできるかもしれないわ」
育人「なるほど!さすがだな、杏奈」
杏奈「褒めるのはまだ早いわ。育人の血に本当に母獣化の効果があるか実験しないと」
居心地悪そうに保健室の隅に座っている佐々木 果乃の方を全員、振り向く。
果乃「みんな、さっきから何の話をしてるの?なんか、怖い!」
杏奈、注射器を取り出す。
杏奈「育人。採血するから、腕を出して」
育人「杏奈に出来るのか?この前だって……」
杏奈「育人のためだもの、これぐらい…」
額に冷や汗を流す杏奈。
注射器を持つ手が震える。
杏奈「(口を手で押さえて)オェッ!!」
杏奈、注射器を床に落としてしまう。
杏奈「やっぱり駄目だわ!注射針で育人の腕を傷つけると考えただけで、吐き気がする!」
実日子「ハア!ハア!髪の毛、貰ってきました」
走って来たため、呼吸を荒げている実日子。
杏奈、指でつまんで育人の髪の毛を差し出す。
杏奈「一番小さいあなた?」
実日子「佐々木紗雪ちゃん、7歳です」
杏奈「紗雪ちゃん。ちょっとこの髪の毛持ってみて?」
紗雪「ええっ?またあ?」
不満げな紗雪、髪の毛を掴む。
と、紗雪の全身に衝撃が走る。
紗雪「うぇーん!!」
紗雪、大粒の涙を流して泣きじゃくる。
実日子「ど、どうしたの、紗雪ちゃん!?」
紗雪「育人お兄ちゃんがいないよう!お兄ちゃんに会いたい!」
顔を見合わす杏奈と実日子。
実日子「お兄ちゃんの所に行きましょうね」
実日子、紗雪をなだめながら保健室から出てゆく。
実日子と紗雪が保健室から出てゆくのを見送る杏奈と美幸。
あゆみ「幼女でも変心しましたね。さっきは駄目だったのに?」
首をひねって不思議そうなあゆみ。
杏奈「………あまり知られていないけど、髪の毛には体内の有害物質を蓄積し、排出する役割があるのよ。だから覚せい剤の検査をする時って髪の毛を使うでしょ」
あゆみ「はあ………?」
杏奈「恐らく育人の髪の毛には、女性を母獣化するDAMが蓄積しているんだわ。でも髪の毛が身体から分離されたら、短時間でDAMが消失するのだと思うわ。しょせん死んだ細胞だからね」
でしょ」
あゆみ「だったら、髪の毛ばらまき作戦は無理ってことですか?これからも育人が一人ひとり触っていかないと同士を増やせないってことですか?」
杏奈「いえ。私にひとつ、アイディアがあるの。でも、それは私にはできないわ!」
あゆみ「ええっ!?先生にもできないって、誰なら出来るんですか?」
杏奈「育人本人だけよ」
実日子と一緒に育人が保健室に現れる。
育人「髪の毛は駄目だったか。替わりに何を使うんだ?」
杏奈「血よ!血液なら冷凍保存出来るし、成分分析してDAMの培養もできるかもしれないわ」
育人「なるほど!さすがだな、杏奈」
杏奈「褒めるのはまだ早いわ。育人の血に本当に母獣化の効果があるか実験しないと」
居心地悪そうに保健室の隅に座っている佐々木 果乃の方を全員、振り向く。
果乃「みんな、さっきから何の話をしてるの?なんか、怖い!」
杏奈、注射器を取り出す。
杏奈「育人。採血するから、腕を出して」
育人「杏奈に出来るのか?この前だって……」
杏奈「育人のためだもの、これぐらい…」
額に冷や汗を流す杏奈。
注射器を持つ手が震える。
杏奈「(口を手で押さえて)オェッ!!」
杏奈、注射器を床に落としてしまう。
杏奈「やっぱり駄目だわ!注射針で育人の腕を傷つけると考えただけで、吐き気がする!」
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