26 / 128
漫画大學 その4
しおりを挟む
「何ですか、これ?」
縁側に置いた陳列ケースを見つけて、治美は不思議そうに尋ねた。
「まあ、見てくれよ」
雅人は陳列ケースのガラス蓋の上に治美が描いた鉛筆書きの4コマ漫画と模造紙を重ねてクリップで止め、裸電球を点けてみた。
電球の光に照らされて模造紙が透け、下に置いた4コマ漫画がはっきりと見えた。
「わあっ!お手製のトレース台だ!」
「これを使って、俺が直接模造紙にペン入れしていくよ!治美は細かい仕上げをしてくれ」
「えっ!?」
「美術部でペン画を描いたことがあるだけ、俺の方がペンに慣れてるからな。治美はまず、ペンの使い方を勉強してくれ」
「あ、ありがとうございます!」
「平日も学校から帰ったら手伝うからペン入れはここでやりな。食事と寝る時だけエリザの家に戻ればいい。5月の飛び石連休の間に新聞社に持っていくだけの原稿を完成させよう」
「そんな……いいんですか?」
「屋根裏部屋は暗いからな。目が悪くなって眼鏡を2個もかけるようになったら不便だろ」
下絵も鉛筆のため消しゴムがかけられないから、下絵の上に新しい紙を重ねて清書したらいい。
たまたま雅人が自分で思いついたこの方法は、いわゆるクリンナップって言われる作業で、アニメーターが動画を作成する時の基礎的な仕事だった。
雅人は治美が買ってきた模造紙を短冊型に切り、それを30枚ほど重ね合わせ四隅にキリで穴を空けた。
次に母親から借りた裁縫用の長い物差しをその穴に合わせ、烏口を使って枠線を引いてみた。
烏口を使ったことはなかったが、ネジを回してペン先の2枚の鉄板の幅を調整し、綺麗に枠線が引けた。
と思ったら、物差しを外す時にインクが表面張力で物差しの下に入り、枠線が汚れてしまった。
「あらら!どーしましょ!?」
「これぐらい大丈夫さ!物差しの裏に1円玉を張り付けて、少し浮かせて線を引けばいい」
「なるほど!アナログ世代の知恵袋ですね!」
「……アナログって何だ?」
「よくわかりませんがデジタルの逆です」
ともかく物差しを改造すると今度はうまく枠線が引けた。
さて、これから10日間、雅人と治美はひたすら『マァチャンの日記帳』のペン入れを続けるのだった。
さして面白い出来事もないので、忙しい読者は飛ばし読みして下さい。
ひとつのちゃぶ台に雅人と治美は向かい合わせに座り、根気よくペン入れを続けた。
静まり返った茶の間には、カリカリッというペン先が紙を引っ掻く音だけが響く。
「……………シーン……………」
「……シーン?何だって?」
「何って…何が?」
「いや。今、シーンって言っただろ。どういう意味だ?」
「えっ?音がなくて静かな時の擬音ですよ?オノマトペ!」
「無音の音って矛盾してないか?」
「シーンと静まりかえるって言いません?」
「言わない!」
「……………そっか!聞いたことがあります!『シーン』って言葉、手塚先生が作ったんだ!」
「ふーん…………」
「マンガの場面だからシーンなのかしら?センスがいいですね!マンガの表現のために、新しい言葉まで作るなんて、さすが手塚先生ですね!」
「『しんと静まる』って言い方があるから、そこからきたんじゃないのか?」
「ち、違いますよ!とにかく漫画に関することはすべて手塚先生が最初に始めたと思ったら間違いありませんから」
再び、静まり返った茶の間には、カリカリッというペン先が紙を引っ掻く音だけが響いた。
「――このバツ印はなんだい?」
「そこは『ベタ』と言って、筆で黒く塗りつぶしてほしいところです」
「ベタ……?ベタベタ、塗るから?」
「多分……」
「これも手塚治虫が考えた言葉かい?」
「担当の編集者が命名したそうですよ。センス、ないですね」
再び、シーンと静まり返った茶の間には、カリカリっというペン先の音だけが響いた。
「雅人さん。原稿料、手に入ったら………」
「ん………?」
「ラジオ買ってあげますね」
「ありがたいね」
「来年ね、東京通信工業(現ソニー)が、国産初のトランジスタラジオを発売するんですよ。年表に書いてます」
「へぇ……」
「トランジスタって知らないでしょう?」
「真空管の代わりに信号を増幅する部品だろ」
「ちぇ!知ってたのか………」
「昭和生まれをバカにしてるだろ」
「――真空管って何ですか?」
「誰が教えてやるもんか」
カリカリカリカリ………。
「指、痛くないですか?」
「ペンダコができたら痛くなくなるさ」
「タコなんかイヤですよ!」
「我慢しろ!」
「いちいちペン先にインクをつけるのが面倒ですね」
「そういうもんだ」
「インクをいちいち拭き取るのも面倒ですね」
「仕方ないだろ」
「カリカリって音、気になりません?」
「気にするな」
「手が真っ黒です」
「洗えばいいだろ」
「アナログって、ホント手間ですね!」
「だから、アナログって何だ?」
「昭和か!」
「昭和だよ」
「雅人さん?」
「何だよ?」
「グチってるだけですから、いちいち相手してくれなくていいですよ」
そう言って、治美はケラケラと笑った。
再び、シーンと静まり返った茶の間には、カリカリっというペン先の音だけが響いた。
「雅人さん?」
「……………………」
「雅人さん?」
「……………………」
「わざと無視してますね」
「……………………」
「毎日新聞社で、もしも採用されなかったら、原稿返してくれるでしょうかね?」
「……………………」
「原稿、コピーしといた方がいいですよね」
「………コピー?複写のことかい?カーボン紙なら売ってるよ」
「やっぱり、コピー機なんてまだないんですね」
「図面用の謄写版とか青写真ならあるけど?」
「コピー機って、いつできるんだろ?」
治美は持っていたペンを机の上に置くと、人差し指で何もない空間をポンと叩いた。
人差し指を上下左右に移動させ、年表を検索しているようだ。
「――ゼロックスが1959年に世界初の普通紙複写機を発売しますね」
「あと、5年待つんだな」
「でも、どうせお高いんでしょう……。コピーがあれば、ラクなんだけどなあ…。いっそUSBでつながるプリンタがあれば、メガネの中の原稿、全部印刷しちゃうのになあ………」
「口じゃなく、手を動かせよ!」
治美はペンを握りしめると、こぶしを振り上げて叫んだ。
「それでも私は、漫画を描くんだっ!自分が生きるために!!
―――『ブラック・ジャック』『ふたりの黒い医者』より」
「………………」
雅人は無視して、黙々とペンを走らせた。
「―――ちょっとは遊んで下さいよ」
「そんなことより、『マアちゃんの日記帳』、後半になると線が太くなってないか?」
「えーと、戦後間もない頃なので紙が悪くて、細い線が印刷で出ないので竹ペンを使ってますね。状況に応じて、すぐにタッチを変えるなんて、さすが手塚先生ですね!」
治美はすぐにメガネで調べて、そう答えた。
「今は印刷もきれいだから、普通のGペンで書くぞ」
「お願いします」
「いや!治美も描くんだよ」
「わかってますよ!冗談ですよ」
治美は面白そうに笑った。
「雅人さん、いちいち真面目に答えてくれるので、からかい甲斐がありますね!」
昭和29年5月9日、日曜のお昼時。
『古い日記は これでおわりです。さようなら』
『マァチャンの日記帳 おしまい』
最後のコマにそう書くと、治美はちゃぶ台の上にそっとペンを置いた。
「……完成しました!!」
「やったな!!」
5月の飛び石連休を中心に二人で懸命にペン入れをしていた「マァチャンの日記帳」もリメイクが終わったのだ。
雅人と治美は満足げに微笑むと、お互いの顔を見つめあった。
「はい、はい!お邪魔しますよ!」
そこへ、雅人の母親が鍋を持って茶の間に入ってきた。
「お二人さん。そろそろお昼ご飯の準備をしたいんやけど。ちゃぶ台、開けてくれる?」
「はーい!」
待ってましたとばかりに、治美は原稿を片付けた。
「治美ちゃんもご飯、食べてゆくやろ」
「はーい!」
「今日はあんたらの原稿完成記念に、奮発してあげたで。元町、森谷商店のミンチカツや!」
「やった!!」
治美が諸手を挙げて喜んだ。
母親と治美がちゃぶ台に食器を並べるのを見ながら雅人はつぶやいた。
「さて、今度はこの漫画をどうやって売り込むかだな」
縁側に置いた陳列ケースを見つけて、治美は不思議そうに尋ねた。
「まあ、見てくれよ」
雅人は陳列ケースのガラス蓋の上に治美が描いた鉛筆書きの4コマ漫画と模造紙を重ねてクリップで止め、裸電球を点けてみた。
電球の光に照らされて模造紙が透け、下に置いた4コマ漫画がはっきりと見えた。
「わあっ!お手製のトレース台だ!」
「これを使って、俺が直接模造紙にペン入れしていくよ!治美は細かい仕上げをしてくれ」
「えっ!?」
「美術部でペン画を描いたことがあるだけ、俺の方がペンに慣れてるからな。治美はまず、ペンの使い方を勉強してくれ」
「あ、ありがとうございます!」
「平日も学校から帰ったら手伝うからペン入れはここでやりな。食事と寝る時だけエリザの家に戻ればいい。5月の飛び石連休の間に新聞社に持っていくだけの原稿を完成させよう」
「そんな……いいんですか?」
「屋根裏部屋は暗いからな。目が悪くなって眼鏡を2個もかけるようになったら不便だろ」
下絵も鉛筆のため消しゴムがかけられないから、下絵の上に新しい紙を重ねて清書したらいい。
たまたま雅人が自分で思いついたこの方法は、いわゆるクリンナップって言われる作業で、アニメーターが動画を作成する時の基礎的な仕事だった。
雅人は治美が買ってきた模造紙を短冊型に切り、それを30枚ほど重ね合わせ四隅にキリで穴を空けた。
次に母親から借りた裁縫用の長い物差しをその穴に合わせ、烏口を使って枠線を引いてみた。
烏口を使ったことはなかったが、ネジを回してペン先の2枚の鉄板の幅を調整し、綺麗に枠線が引けた。
と思ったら、物差しを外す時にインクが表面張力で物差しの下に入り、枠線が汚れてしまった。
「あらら!どーしましょ!?」
「これぐらい大丈夫さ!物差しの裏に1円玉を張り付けて、少し浮かせて線を引けばいい」
「なるほど!アナログ世代の知恵袋ですね!」
「……アナログって何だ?」
「よくわかりませんがデジタルの逆です」
ともかく物差しを改造すると今度はうまく枠線が引けた。
さて、これから10日間、雅人と治美はひたすら『マァチャンの日記帳』のペン入れを続けるのだった。
さして面白い出来事もないので、忙しい読者は飛ばし読みして下さい。
ひとつのちゃぶ台に雅人と治美は向かい合わせに座り、根気よくペン入れを続けた。
静まり返った茶の間には、カリカリッというペン先が紙を引っ掻く音だけが響く。
「……………シーン……………」
「……シーン?何だって?」
「何って…何が?」
「いや。今、シーンって言っただろ。どういう意味だ?」
「えっ?音がなくて静かな時の擬音ですよ?オノマトペ!」
「無音の音って矛盾してないか?」
「シーンと静まりかえるって言いません?」
「言わない!」
「……………そっか!聞いたことがあります!『シーン』って言葉、手塚先生が作ったんだ!」
「ふーん…………」
「マンガの場面だからシーンなのかしら?センスがいいですね!マンガの表現のために、新しい言葉まで作るなんて、さすが手塚先生ですね!」
「『しんと静まる』って言い方があるから、そこからきたんじゃないのか?」
「ち、違いますよ!とにかく漫画に関することはすべて手塚先生が最初に始めたと思ったら間違いありませんから」
再び、静まり返った茶の間には、カリカリッというペン先が紙を引っ掻く音だけが響いた。
「――このバツ印はなんだい?」
「そこは『ベタ』と言って、筆で黒く塗りつぶしてほしいところです」
「ベタ……?ベタベタ、塗るから?」
「多分……」
「これも手塚治虫が考えた言葉かい?」
「担当の編集者が命名したそうですよ。センス、ないですね」
再び、シーンと静まり返った茶の間には、カリカリっというペン先の音だけが響いた。
「雅人さん。原稿料、手に入ったら………」
「ん………?」
「ラジオ買ってあげますね」
「ありがたいね」
「来年ね、東京通信工業(現ソニー)が、国産初のトランジスタラジオを発売するんですよ。年表に書いてます」
「へぇ……」
「トランジスタって知らないでしょう?」
「真空管の代わりに信号を増幅する部品だろ」
「ちぇ!知ってたのか………」
「昭和生まれをバカにしてるだろ」
「――真空管って何ですか?」
「誰が教えてやるもんか」
カリカリカリカリ………。
「指、痛くないですか?」
「ペンダコができたら痛くなくなるさ」
「タコなんかイヤですよ!」
「我慢しろ!」
「いちいちペン先にインクをつけるのが面倒ですね」
「そういうもんだ」
「インクをいちいち拭き取るのも面倒ですね」
「仕方ないだろ」
「カリカリって音、気になりません?」
「気にするな」
「手が真っ黒です」
「洗えばいいだろ」
「アナログって、ホント手間ですね!」
「だから、アナログって何だ?」
「昭和か!」
「昭和だよ」
「雅人さん?」
「何だよ?」
「グチってるだけですから、いちいち相手してくれなくていいですよ」
そう言って、治美はケラケラと笑った。
再び、シーンと静まり返った茶の間には、カリカリっというペン先の音だけが響いた。
「雅人さん?」
「……………………」
「雅人さん?」
「……………………」
「わざと無視してますね」
「……………………」
「毎日新聞社で、もしも採用されなかったら、原稿返してくれるでしょうかね?」
「……………………」
「原稿、コピーしといた方がいいですよね」
「………コピー?複写のことかい?カーボン紙なら売ってるよ」
「やっぱり、コピー機なんてまだないんですね」
「図面用の謄写版とか青写真ならあるけど?」
「コピー機って、いつできるんだろ?」
治美は持っていたペンを机の上に置くと、人差し指で何もない空間をポンと叩いた。
人差し指を上下左右に移動させ、年表を検索しているようだ。
「――ゼロックスが1959年に世界初の普通紙複写機を発売しますね」
「あと、5年待つんだな」
「でも、どうせお高いんでしょう……。コピーがあれば、ラクなんだけどなあ…。いっそUSBでつながるプリンタがあれば、メガネの中の原稿、全部印刷しちゃうのになあ………」
「口じゃなく、手を動かせよ!」
治美はペンを握りしめると、こぶしを振り上げて叫んだ。
「それでも私は、漫画を描くんだっ!自分が生きるために!!
―――『ブラック・ジャック』『ふたりの黒い医者』より」
「………………」
雅人は無視して、黙々とペンを走らせた。
「―――ちょっとは遊んで下さいよ」
「そんなことより、『マアちゃんの日記帳』、後半になると線が太くなってないか?」
「えーと、戦後間もない頃なので紙が悪くて、細い線が印刷で出ないので竹ペンを使ってますね。状況に応じて、すぐにタッチを変えるなんて、さすが手塚先生ですね!」
治美はすぐにメガネで調べて、そう答えた。
「今は印刷もきれいだから、普通のGペンで書くぞ」
「お願いします」
「いや!治美も描くんだよ」
「わかってますよ!冗談ですよ」
治美は面白そうに笑った。
「雅人さん、いちいち真面目に答えてくれるので、からかい甲斐がありますね!」
昭和29年5月9日、日曜のお昼時。
『古い日記は これでおわりです。さようなら』
『マァチャンの日記帳 おしまい』
最後のコマにそう書くと、治美はちゃぶ台の上にそっとペンを置いた。
「……完成しました!!」
「やったな!!」
5月の飛び石連休を中心に二人で懸命にペン入れをしていた「マァチャンの日記帳」もリメイクが終わったのだ。
雅人と治美は満足げに微笑むと、お互いの顔を見つめあった。
「はい、はい!お邪魔しますよ!」
そこへ、雅人の母親が鍋を持って茶の間に入ってきた。
「お二人さん。そろそろお昼ご飯の準備をしたいんやけど。ちゃぶ台、開けてくれる?」
「はーい!」
待ってましたとばかりに、治美は原稿を片付けた。
「治美ちゃんもご飯、食べてゆくやろ」
「はーい!」
「今日はあんたらの原稿完成記念に、奮発してあげたで。元町、森谷商店のミンチカツや!」
「やった!!」
治美が諸手を挙げて喜んだ。
母親と治美がちゃぶ台に食器を並べるのを見ながら雅人はつぶやいた。
「さて、今度はこの漫画をどうやって売り込むかだな」
0
あなたにおすすめの小説
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました
いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。
子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。
「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」
冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。
しかし、マリエールには秘密があった。
――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。
未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。
「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。
物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立!
数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。
さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。
一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて――
「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」
これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、
ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー!
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
詠唱? それ、気合を入れるためのおまじないですよね? ~勘違い貴族の規格外魔法譚~
Gaku
ファンタジー
「次の人生は、自由に走り回れる丈夫な体が欲しい」
病室で短い生涯を終えた僕、ガクの切実な願いは、神様のちょっとした(?)サービスで、とんでもなく盛大な形で叶えられた。
気がつけば、そこは剣と魔法が息づく異世界。貴族の三男として、念願の健康な体と、ついでに規格外の魔力を手に入れていた!
これでようやく、平和で自堕落なスローライフが送れる――はずだった。
だが、僕には一つ、致命的な欠点があった。それは、この世界の魔法に関する常識が、綺麗さっぱりゼロだったこと。
皆が必死に唱える「詠唱」を、僕は「気合を入れるためのおまじない」だと勘違い。僕の魔法理論は、いつだって「体内のエネルギーを、ぐわーっと集めて、どーん!」。
その結果、
うっかり放った火の玉で、屋敷の壁に風穴を開けてしまう。
慌てて土魔法で修復すれば、なぜか元の壁より遥かに豪華絢爛な『匠の壁』が爆誕し、屋敷の新たな観光名所に。
「友達が欲しいな」と軽い気持ちで召喚魔法を使えば、天変地異の末に伝説の魔獣フェンリル(ただし、手のひらサイズの超絶可愛い子犬)を呼び出してしまう始末。
僕はただ、健康な体でのんびり暮らしたいだけなのに!
行く先々で無自覚に「やりすぎ」てしまい、気づけば周囲からは「無詠唱の暴君」「歩く災害」など、実に不名誉なあだ名で呼ばれるようになっていた……。
そんな僕が、ついに魔法学園へ入学!
当然のように入学試験では的を“消滅”させて試験官を絶句させ、「関わってはいけないヤバい奴」として輝かしい孤立生活をスタート!
しかし、そんな規格外な僕に興味を持つ、二人の変わり者が現れた。
魔法の真理を探求する理論オタクの「レオ」と、強者との戦いを求める猪突猛進な武闘派女子の「アンナ」。
この二人との出会いが、モノクロだった僕の世界を、一気に鮮やかな色に変えていく――!
勘違いと無自覚チートで、知らず知らずのうちに世界を震撼させる!
腹筋崩壊のドタバタコメディを軸に、個性的な仲間たちとの友情、そして、世界の謎に迫る大冒険が、今、始まる!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる