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第03章 初めてのダンジョン攻略
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アンナ達が突然必死の形相で私に迫って来た。
「えっ!?一体どうしたの!?」
「うちら獣人族はこの街で差別されてずっと使役をさせられとるんや!」
「今日もゴブリン討伐のパーティーに荷物運びとして無理やり参加させられるんや!」
「東の森のダンジョンに連れて行かれて帰って来た獣人はおらへん!」
「うちらもこのままやと死ぬしかないんや!」
「お願いします!うちらを助けて下さい!」
三人のケモノ娘たちは店の床に頭を擦り付けて土下座をした。
「いいから頭をあげて!わかったわ!あなたたちに代わって私がパーティーに参加してあげるわ」
私があまりにも気軽にOKしたのでケモノ娘たちはあっけにとられていた。
「ほ、ほんまですか!?」
アンナ、フェンツ、ミッツイの三人のケモノ娘たちが嬉しそうにシッポをフリフリしながら私を取り囲んだ。
「おおきに!おおきにありがとう!ステラはん!」
「その変わり、ダンジョンから無事に戻ってきたら、あなたたちの耳とシッポを思う存分触らせてね」
「えっ!?別にええですけど…?変なお人やな!」
ヴィヴィが心配そうに眉をしかめた。
「本気なの?ダンジョンってとても危険な場所よ。今までも何回も騎士団が派兵されたけど帰って来た人がいないって噂よ」
「でも、この娘たちが可哀そうだし…」
「ステラちゃんはお人よしだね!危ないと思ったらすぐに逃げて来るのよ!」
「うん!ありがとう!」
私はアンナ達ケモノ娘達と連れ立ってウゴルの街の東門に向かった。
そこにはゴブリン討伐隊のパーティメンバーらしき人物が四人集まっていた。
パーティメンバーを見てアンナが小声で私にささやいた。
「あれがゴブリン討伐隊のパーティや」
「えっ!?たった四名だけなの?少数精鋭ってやつ?」
「今までに何度も失敗しているから誰も行きたがらんのや」
「……聞くんじゃなかったわ」
「パーティのリーダーは近衛騎士のラインターレル。隣の女が宮廷魔法使いのカブッツイ。ムキムキ男が格闘士のローリング。最後の爺さんが僧侶スラストや」
「戦士、魔法使い、格闘家、僧侶…。バランスのいいパーティね」
「ステラはんはダンジョン探索について詳しいのやな?」
「自宅警備員時代に何百何千回とダンジョンを探索しまくったからね」
「なんか知らんけど頼もしいこっちゃ!」
アンナたちの姿を見つけるとリーダー格のいかつい顔の騎士ラインターレルが怒鳴りつけた。
「遅いぞ!ケダモノども!逃げ出したのかと思ったぞ!もっともどこに逃げても無駄だがな。必ず見つけ出して処刑されるだけだ」
アンナ達はラインターレルの前に平伏し地面に頭を擦り付けた。
「も、もうしわけありません!」
「おい!汚らわしい獣人ども!どうして貴様らは手ぶらなのだ!?頼んだ荷物はどうした!?」
「荷物はこのエルフのステラ様が魔法で運んでくれています」
魔法と聞いて魔法の杖を持った黒衣の若い女性カブッツイが興味を示した。
「えっ!?一体どうしたの!?」
「うちら獣人族はこの街で差別されてずっと使役をさせられとるんや!」
「今日もゴブリン討伐のパーティーに荷物運びとして無理やり参加させられるんや!」
「東の森のダンジョンに連れて行かれて帰って来た獣人はおらへん!」
「うちらもこのままやと死ぬしかないんや!」
「お願いします!うちらを助けて下さい!」
三人のケモノ娘たちは店の床に頭を擦り付けて土下座をした。
「いいから頭をあげて!わかったわ!あなたたちに代わって私がパーティーに参加してあげるわ」
私があまりにも気軽にOKしたのでケモノ娘たちはあっけにとられていた。
「ほ、ほんまですか!?」
アンナ、フェンツ、ミッツイの三人のケモノ娘たちが嬉しそうにシッポをフリフリしながら私を取り囲んだ。
「おおきに!おおきにありがとう!ステラはん!」
「その変わり、ダンジョンから無事に戻ってきたら、あなたたちの耳とシッポを思う存分触らせてね」
「えっ!?別にええですけど…?変なお人やな!」
ヴィヴィが心配そうに眉をしかめた。
「本気なの?ダンジョンってとても危険な場所よ。今までも何回も騎士団が派兵されたけど帰って来た人がいないって噂よ」
「でも、この娘たちが可哀そうだし…」
「ステラちゃんはお人よしだね!危ないと思ったらすぐに逃げて来るのよ!」
「うん!ありがとう!」
私はアンナ達ケモノ娘達と連れ立ってウゴルの街の東門に向かった。
そこにはゴブリン討伐隊のパーティメンバーらしき人物が四人集まっていた。
パーティメンバーを見てアンナが小声で私にささやいた。
「あれがゴブリン討伐隊のパーティや」
「えっ!?たった四名だけなの?少数精鋭ってやつ?」
「今までに何度も失敗しているから誰も行きたがらんのや」
「……聞くんじゃなかったわ」
「パーティのリーダーは近衛騎士のラインターレル。隣の女が宮廷魔法使いのカブッツイ。ムキムキ男が格闘士のローリング。最後の爺さんが僧侶スラストや」
「戦士、魔法使い、格闘家、僧侶…。バランスのいいパーティね」
「ステラはんはダンジョン探索について詳しいのやな?」
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「なんか知らんけど頼もしいこっちゃ!」
アンナたちの姿を見つけるとリーダー格のいかつい顔の騎士ラインターレルが怒鳴りつけた。
「遅いぞ!ケダモノども!逃げ出したのかと思ったぞ!もっともどこに逃げても無駄だがな。必ず見つけ出して処刑されるだけだ」
アンナ達はラインターレルの前に平伏し地面に頭を擦り付けた。
「も、もうしわけありません!」
「おい!汚らわしい獣人ども!どうして貴様らは手ぶらなのだ!?頼んだ荷物はどうした!?」
「荷物はこのエルフのステラ様が魔法で運んでくれています」
魔法と聞いて魔法の杖を持った黒衣の若い女性カブッツイが興味を示した。
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