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序章
ファイナル・プロローグ
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「ちくしょう!!ミスったか!?」
俺はしゃがみこんで、ちょっちカッコつけて地面に拳を叩きつけた。
すると、ドドッという音がして、俺の右手の中に茶色のサイコロのような物体が現れた。
サイコロには「土・01」という文字が浮かんでいた。
ふと、地面を見ると、縦横60センチ程の四角い穴が開いていた。
どうやら俺は地面の土を手で堀り、小型のサイコロ型アイテムに変えて手に入れたらしい。
俺は試しに、地面に生えている草を右手で殴ってみた。
するとソソウッと音がして、草が消えてインベントリーの枠に「草・01」「種・01」が現れた。
「何これ!?何これ!?」
次に杉の木の幹を殴ってみた。
モクッという音とともに幹の途中の部分がサイコロ型アイテムに変化し、ポッカリと穴が開いた。
途中で穴が開いているのに、杉の木はそのまま普通に立っている。
俺は右手に「杉の木・01」を手にしていた。
間違いない。
俺はあらゆる物質を分解し、アイテム化できるのだ。
今度は逆に、俺はインベントリーから「土」を取り出し、右手に持つと地面の上に置いてみた。
「ポコッ」と可愛らしい音がして、縦横60センチ程のサイコロ型の土の塊が現れた。
「出し入れ自由なのか…」
俺は眼を凝らして、周囲を見回した。
すると、地面も森の木々も空気さえも、細い光のマトリックス「壊合線」に区切られて見えるようになった。
これは「壊合の眼」と呼ばれる錬金術師の最終奥義だ。
あらゆる物質の破壊と結合を視覚情報として捉えることのできる眼だ。
「壊合線」は物質の破壊しやすい線を表し、その線をなぞり断てば対象がどんなに強靭であろうと切断し、アイテム化できる。
―――と、読者の皆様に説明しながら、ふと、疑問が沸いてきた。
「『壊合の眼』だと!?どうして俺はそんなことができる!?いや、そもそも、どうしてそんな言葉を俺は知っているんだ!?」
俺は勉強ができないが――以下同文。
エメラルド・タブレットに記された錬金術の秘法が、直接俺の脳内に流れ込み、刻み込まれたのだ。
「どうやら、レアな当たりのパカを引いて、俺は錬金術師になったようだな」
だが、俺はこの異世界で錬金術師になって、一体何をすればいいのだ!?
俺は何のためにこの異世界に来たと言うのだ!?
―――などと言うことは考えなかった。
どうせ人生なんて生まれてから死ぬまでの間の暇つぶしのひとつに過ぎない。
日本にいたって、異世界に来ても、のんびりと心穏やかにスローライフを送ることが俺の願いだ。
再び、自分のステータス画面を見てみた。
「JOB:錬金術師……?」と記載されていた。
なんだよ、「……?」って!?
「錬金術師において、まだ、その域に達していない」ってことかよ!?
その横には「Lv:俺、TUEEEEE!!!」と記載されていた。
どうやら、レベルが上がるごとに「E!」が増えるようだ。
「よっしゃ!必要最低限の操作はマスターしたぞ。まずは資源を集めるか!この先、カエル男に待ち受けている運命は如何に!?乞うご期待!!………ってか!ゲロゲーロー!!」
と、誰に聞かせるでもなく、また独り言を言ってしまった俺であった。
言ってしまってから、すぐに恥ずかしくなって俺は顔を赤らめた。
やはり、急に異世界に転移したので精神が高揚しているようだ。
俺はしゃがみこんで、ちょっちカッコつけて地面に拳を叩きつけた。
すると、ドドッという音がして、俺の右手の中に茶色のサイコロのような物体が現れた。
サイコロには「土・01」という文字が浮かんでいた。
ふと、地面を見ると、縦横60センチ程の四角い穴が開いていた。
どうやら俺は地面の土を手で堀り、小型のサイコロ型アイテムに変えて手に入れたらしい。
俺は試しに、地面に生えている草を右手で殴ってみた。
するとソソウッと音がして、草が消えてインベントリーの枠に「草・01」「種・01」が現れた。
「何これ!?何これ!?」
次に杉の木の幹を殴ってみた。
モクッという音とともに幹の途中の部分がサイコロ型アイテムに変化し、ポッカリと穴が開いた。
途中で穴が開いているのに、杉の木はそのまま普通に立っている。
俺は右手に「杉の木・01」を手にしていた。
間違いない。
俺はあらゆる物質を分解し、アイテム化できるのだ。
今度は逆に、俺はインベントリーから「土」を取り出し、右手に持つと地面の上に置いてみた。
「ポコッ」と可愛らしい音がして、縦横60センチ程のサイコロ型の土の塊が現れた。
「出し入れ自由なのか…」
俺は眼を凝らして、周囲を見回した。
すると、地面も森の木々も空気さえも、細い光のマトリックス「壊合線」に区切られて見えるようになった。
これは「壊合の眼」と呼ばれる錬金術師の最終奥義だ。
あらゆる物質の破壊と結合を視覚情報として捉えることのできる眼だ。
「壊合線」は物質の破壊しやすい線を表し、その線をなぞり断てば対象がどんなに強靭であろうと切断し、アイテム化できる。
―――と、読者の皆様に説明しながら、ふと、疑問が沸いてきた。
「『壊合の眼』だと!?どうして俺はそんなことができる!?いや、そもそも、どうしてそんな言葉を俺は知っているんだ!?」
俺は勉強ができないが――以下同文。
エメラルド・タブレットに記された錬金術の秘法が、直接俺の脳内に流れ込み、刻み込まれたのだ。
「どうやら、レアな当たりのパカを引いて、俺は錬金術師になったようだな」
だが、俺はこの異世界で錬金術師になって、一体何をすればいいのだ!?
俺は何のためにこの異世界に来たと言うのだ!?
―――などと言うことは考えなかった。
どうせ人生なんて生まれてから死ぬまでの間の暇つぶしのひとつに過ぎない。
日本にいたって、異世界に来ても、のんびりと心穏やかにスローライフを送ることが俺の願いだ。
再び、自分のステータス画面を見てみた。
「JOB:錬金術師……?」と記載されていた。
なんだよ、「……?」って!?
「錬金術師において、まだ、その域に達していない」ってことかよ!?
その横には「Lv:俺、TUEEEEE!!!」と記載されていた。
どうやら、レベルが上がるごとに「E!」が増えるようだ。
「よっしゃ!必要最低限の操作はマスターしたぞ。まずは資源を集めるか!この先、カエル男に待ち受けている運命は如何に!?乞うご期待!!………ってか!ゲロゲーロー!!」
と、誰に聞かせるでもなく、また独り言を言ってしまった俺であった。
言ってしまってから、すぐに恥ずかしくなって俺は顔を赤らめた。
やはり、急に異世界に転移したので精神が高揚しているようだ。
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