【R18】禁じられた想いに蓋をし逃げる娘と、それを決して許さない義父のお話

永久に囚われた元娘と、永遠に逃さない元義父のお話〜if ending〜【メリバルート】

【メリバルート】補足説明と後書き

※補足説明※


・媚薬は三回分でした。（ゼノは勿論ワザと全て飲ませた）


・ゼノが闇堕ちしてしまったのは、自分の為とは言え、最愛の人が自ら選んで自分から離れていったショック（彼女だけは何があっても自分とずっと一緒にいてくれると信じていた）と、親に捨てられた時のフラッシュバック、そして別れた直後に他の男と彼女をくっつけようとした騎士達、あろうことか最愛の人を抱きしめ、彼女に好意を向けたジャスティに地より深い憎しみと怒りを抱いた為。


・ゼノが推測した通り、ジャスティにも水を操る能力がありました。
この大陸の人達は魔力を持っていますが、簡単な補助魔法しか使えません。
火水風土を操る者は、畏怖を持ち崇められるか、脅威の存在として恐れられるかどちらかでした。ゼノとジャスティの周りの人達は後者だったので、二人は自分の能力をずっと隠してきました。
残念ながら部下達は助かりませんでしたが、ジャスティの場合、その能力で炎を掻い潜って生き延びたかもしれません。
お互いもっと深く腹を割って話していれば、同じ能力を持つ者同士、相棒兼良き親友になれたかもしれません……。


・ゼノが勝手に合鍵作って無断でユーティスの家に忍び込んで合意無しに性行為を行うのはどれも立派な犯罪ですが、彼の中で彼女は“自分の奥さん”なので、
「奥さんの様子を見に旦那が合鍵作って家に入って、彼女と自分を気持ち良くさせることの何が悪い？」
と罪悪感を全く持っていません……。


・ユーティスが言う“ウソ”。
彼女は、半年の間でゼノへの想いを吹っ切っています。
彼と再会した時、会えて嬉しい気持ちよりも困惑が勝っていたのはその表れです。
なので彼女が彼に言う、「大好きな旦那様」や「愛してる」の言葉は……。
ゼノが半年間も隠れて見守らず、早々に彼女の前に現れていたら、また何かが違っていたかもしれません。


様々な思い込みと擦れ違いによって生み出された、もう一つの哀しきifのルート。
狂気に走ったゼノだけが幸せな世界。

実は、他小説サイト様に載せていた短編版では、救いがあまり見えない終わり方でした。
それではあまりにもユーティスが報われないので、こちらでは少し結末を変えました。

彼女がゼノに言い続ける“本気のウソ”によって、彼に正気が戻るかもしれません。彼女は以前は確かに彼を愛していたし、今も“愛情”は持っているので、それが再び“愛”に変わる可能性が高いです。彼だけではなく、二人が“幸せ”な『メリバ』の未来も望める筈――


このルートでは、二人のその後に『ハッピーエンド』は絶対にありません。ゼノが複数の人間を殺めてしまっているから……。
ちなみに、食堂でユーティスに抱きついたりお尻を触ったり口説いたりをした迷惑な客達も、ゼノの手で“文字通り”消し炭にされています。
彼は暇さえあれば、彼女を“見守り”という名のストーカーをしていました。メリバルートの彼は色んな意味でホラー……。


・メリバルートとハッピーエンドルートに、ゼノが言う同じ台詞があることにお気付きでしょうか？

『じゃ、帰るか。――オレ達の家に』

シチュエーションが違うと、ニュアンスもガラリと変わります。メリバルートの台詞のニュアンスはまさにホラー……。




※後書き※


補足が随分と長くなってしまいすみません（汗）
毛色の変わったこの物語を最後までお読み頂き、本当にありがとうございました！
予想外に沢山の方に読んで頂けて、感謝の気持ちで一杯です。
その中に、不快な思いをさせてしまった方も多々いらっしゃると思います。。誠に申し訳ございません。。

このような作品をお気に入りに登録して下さった皆様も、心からありがとうございました！！　メリバがイケる同志様として、心の中で深く拝ませて頂きますm(_ _)m


それではまた、次の作品でお会いできますように。