5 / 55
禁じられた想いに蓋をし逃げる娘と、それを決して許さない義父のお話
5.私の告白と、父さんの告白 *
しおりを挟む「……なぁユティ? 本当のこと言えよ。お前さぁ、オレのこと『好き』だろ? “父親”じゃなく、“男”として、さ。――さっき、お前言ってたよな? オレのこと、『大好きだった』って。それさぁ、過去形じゃねぇだろ? 今も……現在進行形で、だろ?」
「……っ!」
「オレはお前をウソツキに育てた覚えはないぜ? ……なぁ、ユティ? ウソをついた子にはキツーイお仕置きしなきゃなんねぇけど、お前はそういう子じゃねぇよな?」
逃げようとしたけれど、私の身体の上にいる父さんに体重を掛けられ、両頬に手を添えられ至近距離で見つめられてしまう。
ルビー色に輝く瞳が、私をジッと見据えていて。
嘘をついたら即見破られてしまいそうな、神秘的で綺麗な瞳で――
「……っ」
逃げ場がないと悟った私は、観念して胸の内を話し始めた。
「……好き、だよ……。気付けば、父さんのこと……『異性』として大好きで……。でも、“父さん”だから。今までも、これからも私の“父さん”だから、こ、このまま、気持ちを隠しておこうと……っ」
言いながら涙が滲み出てきたけど、懸命に言葉を続けようとした唇に、不意に父さんの唇が塞がってきて――!?
「んっ……!?」
咄嗟に逃れようとしたけど、両頬を抑えられているので身動きが取れなくて……。
その間に私の口の中に父さんの熱い舌が無理矢理入り込んできて、口内を蹂躙していって。
激しく暴れ回るその舌に、私の息が段々と上がっていき――
ようやく唇が離れる頃には、私はゼェゼェと荒い息を吐き、飲み込みきれなかった唾液が口を伝い顎に流れていった。
父さんが私の顔の間近で「ふぅ」と艶めかしく息を吐く。
その表情は、小さく笑っていて。
何故か嬉しそうに――
私の頭の中は、ひどく混乱していた。
「……とう、さっ……。な、な……んで……っ?」
「あぁ……。お前のその顔と言葉に、我慢の限界がきちまった……。はは、ダメだろユティ? そんなの、どう我慢しろって言うんだよ」
「……っ? ど、どうして……っ?」
私ははちきれんばかりに目を大きく見開かせ、父さんを見上げる。
父さんは少し焦点の合っていない瞳で私を見下ろし――そしてフッと口の端を持ち上げた。
「と、とうさ……?」
「……本当は、お前から自主的に言わせるつもりだったんだけどな。お前がオレのことを好きなのは随分前から分かってたんだよ。だから、お前の『好きだ』って言葉をずっと待ってた」
「え……?」
父さんの衝撃の告白に、私は愕然となり頭が真っ白になる。
そんな……。私の気持ち、とっくの昔に父さんに気付かれていたなんて――
「……けどお前は、最後までそれを隠してオレから逃げようとしたな」
「だ、だって! 叶う筈のない想いだと思ってたから! 父さんは私を“娘”としか見ていないでしょ!?」
責めるような父さんの口調に、私は思わず反論してしまった。
そんな私の言葉に、父さんは何故か可笑しそうに笑う。
「ど、どうして笑うの……?」
「さっきのキスで分かんねぇのか。どんだけ鈍感なんだよお前」
「え……?」
「ったく、直接言わねぇと駄目みてぇだな。――オレも好きだ」
「――え?」
「愛してるんだ、お前を。この気持ちは……子を想う親の気持ちじゃない。“女”として、お前を心の底から愛してる。“抱きたい”と思っている。お前を骨の髄まで貪り尽くしたいほどに」
父さんの口から紡がれるその言葉達を、私は信じられない思いで聞いていた。
「……父……さん。何を……一体何を言ってるの……? だって、いつも“娘”、“娘”って――」
「そう言って自分に自制をかけないと、歯止めが効かずすぐにでもお前を襲っちまいそうだったからな。――けど、もういいんだよな? もう我慢しなくってさ。だってオレ達、“相思相愛”だし? なぁ、ユティ?」
「と、父さん、待って――」
父さんは美麗な顔に笑みを貼り付けたまま、私のワンピースの胸元をビリッと豪快に破いて……!?
「あっ……!」
破けた部分から私の胸が零れ出て、父さんはそれを大きな手で掴むと激しく揉みしだいていく。時折胸の先端をキュッと抓られ、私の口からあらぬ声が出てしまった。
「あぁっ……! ――や……やだやだっ! やめて、父さん……っ」
「……ははっ。やっぱ想像通り、可愛い声を出すんだな、ユティ。胸の大きさも柔らかさも最高だ。いいぜ、思いっ切り声を出しても。ここにはオレとお前しかいない。お前のその可愛い声、沢山聞かせろよ。オレはお前の声も大好きなんだよ」
ふ、とその綺麗な紅い瞳を細めて笑った父さんは、頭を下げ、私の胸の先端を口に含むと、甘噛みし強く吸っていく。もう片方の手は、もう一つの胸の突起を擦り上げてきて……。
「あっ! やだ、いやだぁ……っ」
「……“いい”、だろ? ユティ、ウソは良くないぜ? こんなにも物欲しそうに尖らせてさ……」
掠れた低い声でそう言って口の端を上げると、父さんは胸の愛撫を一層強くして――
「……んっ、やあぁっ!?」
私の頭の中が真っ白になり、身体がビクビクッと意図せず大きく震えてしまう。
……え、何……? 何が起こったの……?
「――ふっ、くくっ。胸だけでイッたのか? 感度いいな、お前。ははっ、最高だぜ」
「えっ? や……ち、ちがっ……」
父さんは楽しそうに笑うと、破れて使い物にならなくなった私のワンピースをサッと脱がし、下着もスルリと抜き取っていく。
一糸纏わぬ姿になった私は身を縮こませようとしたけど、父さんがそれを許してくれなくて。
私の両脚の間に身体を入り込ませた父さんは、薄く笑みを浮かべながら私の裸体を食い入るように見つめる。
「……あぁ、やっぱりキレイだな。お前の裸は何度も見る機会はあったが、絶対に見ないようにしてたんだ。見ちまったらオレの理性がどうなるか分からなかったからな。――ははっ、想像以上だ」
父さんは恍惚な表情でそう言うと、私の下半身へとその手を伸ばしてきた――
128
お気に入りに追加
1,126
あなたにおすすめの小説
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
大嫌いな次期騎士団長に嫁いだら、激しすぎる初夜が待っていました
扇 レンナ
恋愛
旧題:宿敵だと思っていた男に溺愛されて、毎日のように求められているんですが!?
*こちらは【明石 唯加】名義のアカウントで掲載していたものです。書籍化にあたり、こちらに転載しております。また、こちらのアカウントに転載することに関しては担当編集さまから許可をいただいておりますので、問題ありません。
――
ウィテカー王国の西の辺境を守る二つの伯爵家、コナハン家とフォレスター家は長年に渡りいがみ合ってきた。
そんな現状に焦りを抱いた王家は、二つの伯爵家に和解を求め、王命での結婚を命じる。
その結果、フォレスター伯爵家の長女メアリーはコナハン伯爵家に嫁入りすることが決まった。
結婚相手はコナハン家の長男シリル。クールに見える外見と辺境騎士団の次期団長という肩書きから女性人気がとても高い男性。
が、メアリーはそんなシリルが実は大嫌い。
彼はクールなのではなく、大層傲慢なだけ。それを知っているからだ。
しかし、王命には逆らえない。そのため、メアリーは渋々シリルの元に嫁ぐことに。
どうせ愛し愛されるような素敵な関係にはなれるわけがない。
そう考えるメアリーを他所に、シリルは初夜からメアリーを強く求めてくる。
――もしかして、これは嫌がらせ?
メアリーはシリルの態度をそう受け取り、頑なに彼を拒絶しようとするが――……。
「誰がお前に嫌がらせなんかするかよ」
どうやら、彼には全く別の思惑があるらしく……?
*WEB版表紙イラストはみどりのバクさまに有償にて描いていただいたものです。転載等は禁止です。
【完結】お義父様と義弟の溺愛が凄すぎる件
百合蝶
恋愛
お母様の再婚でロバーニ・サクチュアリ伯爵の義娘になったアリサ(8歳)。
そこには2歳年下のアレク(6歳)がいた。
いつもツンツンしていて、愛想が悪いが(実話・・・アリサをーーー。)
それに引き替え、ロバーニ義父様はとても、いや異常にアリサに構いたがる!
いいんだけど触りすぎ。
お母様も呆れからの憎しみも・・・
溺愛義父様とツンツンアレクに愛されるアリサ。
デビュタントからアリサを気になる、アイザック殿下が現れーーーーー。
アリサはの気持ちは・・・。
【R18】国王陛下はずっとご執心です〜我慢して何も得られないのなら、どんな手を使ってでも愛する人を手に入れよう〜
まさかの
恋愛
濃厚な甘々えっちシーンばかりですので閲覧注意してください!
題名の☆マークがえっちシーンありです。
王位を内乱勝ち取った国王ジルダールは護衛騎士のクラリスのことを愛していた。
しかし彼女はその気持ちに気付きながらも、自分にはその資格が無いとジルダールの愛を拒み続ける。
肌を重ねても去ってしまう彼女の居ない日々を過ごしていたが、実の兄のクーデターによって命の危険に晒される。
彼はやっと理解した。
我慢した先に何もないことを。
ジルダールは彼女の愛を手に入れるために我慢しないことにした。
小説家になろう、アルファポリスで投稿しています。
慰み者の姫は新皇帝に溺愛される
苺野 あん
恋愛
小国の王女フォセットは、貢物として帝国の皇帝に差し出された。
皇帝は齢六十の老人で、十八歳になったばかりのフォセットは慰み者として弄ばれるはずだった。
ところが呼ばれた寝室にいたのは若き新皇帝で、フォセットは花嫁として迎えられることになる。
早速、二人の初夜が始まった。
【R18】国王陛下に婚活を命じられたら、宰相閣下の様子がおかしくなった
ほづみ
恋愛
国王から「平和になったので婚活しておいで」と言われた月の女神シアに仕える女神官ロイシュネリア。彼女の持つ未来を視る力は、処女喪失とともに失われる。先視の力をほかの人間に利用されることを恐れた国王からの命令だった。好きな人がいるけどその人には好かれていないし、命令だからしかたがないね、と婚活を始めるロイシュネリアと、彼女のことをひそかに想っていた宰相リフェウスとのあれこれ。両片思いがこじらせています。
あいかわらずゆるふわです。雰囲気重視。
細かいことは気にしないでください!
他サイトにも掲載しています。
注意 ヒロインが腕を切る描写が出てきます。苦手な方はご自衛をお願いします。
【完結】堕ちた令嬢
マー子
恋愛
・R18・無理矢理?・監禁×孕ませ
・ハピエン
※レイプや陵辱などの表現があります!苦手な方は御遠慮下さい。
〜ストーリー〜
裕福ではないが、父と母と私の三人平凡で幸せな日々を過ごしていた。
素敵な婚約者もいて、学園を卒業したらすぐに結婚するはずだった。
それなのに、どうしてこんな事になってしまったんだろう⋯?
◇人物の表現が『彼』『彼女』『ヤツ』などで、殆ど名前が出てきません。なるべく表現する人は統一してますが、途中分からなくても多分コイツだろう?と温かい目で見守って下さい。
◇後半やっと彼の目的が分かります。
◇切ないけれど、ハッピーエンドを目指しました。
◇全8話+その後で完結
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる