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49.繋がる心と身体 2 ※※

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「挿れますね……。楽にして下さい……」
「ん……っ」


 少しずつ……少しずつ、私の中に、イシュリーズさんの熱いソレが入ってきます。
 お、大き過ぎる……っ! 痛みもあるし、圧迫感がものすごいっ!
 でも、初めての私のことを想って、イシュリーズさんは少しずつ挿れてくれてる……。顔を顰めて、自分も辛いだろうに……。

 ここでクシャミなんかしてビックリさせてしまったら、その想いを台無しにしてしまう! もし出そうになっても絶対に我慢しなきゃっ!


 ――って思った矢先に、唐突にクシャミが出そうになるのは何でですかねえぇーーっっ!?
 お約束!? お約束ですかぁっ!?
 今お笑いの神様はお呼びじゃありませんよっ!?


 ……あぁっ、ダメッ、鼻がムズムズして我慢出来ないぃっ!!
 ごめんなさいイシュリーズさんっっ!


「…………くちゅんっ!」
「……っ!? か、かわっ――」


 私の腰からフッとイシュリーズさんの手の感覚が無くなり、お尻がストンと下に落ち――
 ズンッ! と勢い良く、私のソコにイシュリーズさんのソレが突き刺さりました……。
 何かが破ける感覚が私を貫きます。

「くっ……!!」

 イシュリーズさんが何かを堪えるように歯を食いしばる声が聞こえてきたけれど、私はそれを気遣う余裕はありませんでした……。


「~~~っっ!!」


 声にならない声を上げ、顔を大きく仰け反らせます。再び目から火花がカチカチッと飛んだ気がしました……。しょ、衝撃がものすごい……っ!!
 突然視界が真っ暗になり、咄嗟にイシュリーズさんの首に腕を回し、何とか落ちないように身体を支えます。
 い、今一瞬意識が飛んだっ!? あ、危なかったぁ……!

「……す、すみません柚月っ! 予想外の可愛いクシャミに驚いてしまって……。大丈夫ですかっ!?」

 顔を赤くしたイシュリーズさんが慌てふためいています……。
 よ、予想外って……。私が「ぶへっくしょぉいっっ!!」って豪快にクシャミするとでも思っていたのでしょうか?
 心外な……いやたまに出ますけどね!?

「ん……。だ、大丈夫ですよ」
「本当にすみません。初めてなのに、痛くさせてしまって……」

 すっかりしょげてしまったイシュリーズさんに、私は慌てて首を横に振ります。

「い、イシュリーズさんの所為じゃないです! 私がヘンな時にクシャミをしてしまったからで、あなたは何も悪くないですっ」
「柚月……。ありがとうございます。挽回として、次は貴女を沢山気持ち良くさせますから……」

 イシュリーズさんはそう言うと、結合部分に手を伸ばし、そっと触ります。その指には、何と血が付いていました!?

「えっ、イシュリーズさん!? 怪我されたんですかっ!?」
「……いいえ、これは貴女のですよ。貴女が初めてだったという証です。俺に大切な初めてを捧げてくれて、ありがとう……柚月。愛しています――」
「あ……、んっ」

 そして、唇を濃厚に重ねられました。

「少しずつ、動かしますね……」

 イシュリーズさんが低く掠れた声で言い、彼の片方の手は私の腰を掴み、もう片方の手は私の胸を揉みながら、腰がゆっくりと上下に揺さぶられます。
 動かされる度、結合部から聞こえるグチュグチュという卑猥な音と、私の喘ぎ声が重なります……。

「あぁっ! んんっ……」

 最初は圧迫感と痛みがあったけど、徐々にそれが薄れ、次第に気持ち良さが浮き上がってきました。

「柚月の中、温かくてすごく気持ちが良い……。だから、もう……っ」

 イシュリーズさん、眉間に皺を寄せて辛そうです……。
 いいですよ、と言おうとして、そこでハッと気付きました。

 避妊は? 避妊をしてないっ!?

「イシュリーズ……さんっ。ひ、避妊は……っ」
「……あぁ、それは大丈夫です。こちらの世界では、タイミングと、お互いに子供が欲しいと切に願わないと受精しませんから……」

 そうなんだ……。まさに『子に過ぎたる宝なし』の世界なんですね……。
 子供は可愛いけど、やっぱり結婚してから欲しいから……。
 なら、大丈夫……ですね。


「いいですよ、きて下さい……」
「柚月……っ! くっ!!」


 私が言ったと同時に腰の動きが早くなり、熱いものが私のお腹の奥に勢い良く入ってきました。
 イシュリーズさんのソレが大きく脈打ち、ドクドクいっているのが感じられます。
 すごく、沢山出された気がします……。


 ……あぁ、終わった……。気持ち良かったけど、長かった……。


 脱力感が押し寄せ、イシュリーズさんの胸にくたりと寄りかかります。
 そんな私にイシュリーズさんはクスリと笑ってキスをすると、私からソレを静かに抜き、そのままお姫様抱っこをされました。
 そして近くにあったタオルで下半身を拭いてくれ、ベッドの上に優しく押し倒されます。

 ん? もう寝るのかな?

 私を押し倒したイシュリーズさんは、極上の笑顔を浮かべました。
 くぅっ、天使の笑顔! ものすごく眩しいっ!


「本当に……想像以上に至福な時間でした。ありがとう、柚月……。俺はこの時を一生忘れません」


 そう言うイシュリーズさんは、微笑んでいるけど何だか泣きそうで……。
 え、どうして……?

「……イシュ――」
「――では、次は挽回いきますね」

 それは一瞬で消え、代わりにニコリと笑みを浮かべると、イシュリーズさんはとんでもないことを言い出しました!?

「……へっ? さっきので終わりじゃ……?」
「『“次”は貴女を沢山気持ち良くさせます』と言ったでしょう?」
「えっ!?」

 それって“二回目は”って意味だったの!? てっきり挿れた後のことだと……!
 でもあんなに大量に出したばっかりだし、流石にまだ戻っては――って、おっ、おっきくなってるぅ!?
 きょ、脅威の回復スピードッ! これも《聖騎士》の為せる技っ!?


「や、あのっ。待って、イシュ――」
「あぁ……可愛い。すごく可愛い、俺の柚月……。身も心も、沢山愛してあげますね……?」
「だ、だから、待って――あっ……」
「愛しています、柚月。一生貴女を離さない――」


 恍惚にとろける笑顔を浮かべ、問答無用で二回目を開始するイシュリーズさんに、私は為す術もなく、気を失うまで愛されたのでした……。


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