隣人はクールな同期でした。

氷萌

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第3章 姫の心は囚われていました。

3

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「完ッ全に彼のペースな気がする…」


なんとか元カレを撒いて逃げ出せたが。←ストーカー発言。
イロイロやりづらい、本当。


『はぁ…』と
溜め息を吐きながら廊下を歩いていると
エレベーター室の片隅で
煌月と早乙女さんの姿を発見。


「あいかわらず一緒にいるねぇ~」


仲がいい事は平和な証拠。

なーんて呑気な事を考えながら
2人を横目に通り過ぎようとしたら…


「ん?」


なぜか。
なぜだろうか。
早乙女さんが泣いているではないか。
煌月はそんな彼女の背中を摩っている。

アイツ
彼女に何をしたんだ?


「女を泣かすとは
 ついに最低な事しやがったな」


いつかはやると思っていたが。←ヒドイ決めつけ。
職場で泣かすとは
いったい何を仕出かしたんだ?あの男は。



居酒屋で酒を飲みながら
そのままを本人に伝えたところ。


「は?俺が泣かしたんじゃねぇよ」


ほほう。
言い逃れるつもりだな。
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