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たとえ想っていても。
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『やっぱり好きじゃありませんでした。
付き合えません』なんて、そんな…
「そんなの…ッ」
最低すぎる。
年下の男に遊ばれただけの情けなさと悔しさ。
彼にとって私は何だったの?
どんな存在だったの?
突き放すなら
初めから好きだなんて…キスなんてしないでよ。
いろんな感情がゴチャ混ぜになって
溢れる涙が止まらない。
然さんがこんな身勝手で嫌な人だったなんて
知らなかった。
こんな思いをするなら
もう彼から離れなきゃ。
忘れないといけない
わかってる。
わかっている…はずなのに
それなのに…
「なんでッ」
嫌だって思うはずなのに
嫌いになれないなんてッ
思い出す然さんは
いつだって優しく穏やかな笑顔。
モデルを教えてくれた。
私に触れる指先も、唇も
忘れるなんて出来ない。
出来るわけが、ない。
だって私は…
「然さんが…好きッ」
大好きなんだって
失って初めて気付いてしまった気持ち。
もっと
ずっと
まだ傍にいたい。
もう
その想いを誤魔化す事は無理なんだーーーー
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