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たとえ想っていても。
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しおりを挟む偉そうな事を言ってみたものの
正直、今の然さんに近付くのは少し怖い。
仮にあの拒絶の言葉が勢いで発せられたものだったとしても、一線を引かれた事には変わりない気がする。
もしかしたら今の彼に私は必要ないのかもしれない。
ううん、今までも必要だったのかだって―――――
それから数日後
専門家を集めて調査をした結果が出たとの報告を受け、会議室にチーム全員が集められ然さんから話があった。
「調査結果は…
”類似した商品ではあるが盗作としての決定的な証拠となるものがなく、双方どちらが先かと判断し兼ねる”との事だった」
手元にある調査書類を読み上げられ
あまりに曖昧すぎる結果に
その場にいる全員が騒めく中
今回、問題になっている洋服のデザインを担当した30代の女性は終始、俯いて落ち込んでいた。
桐生さんが言うには
彼女も外部からの攻撃を受けたショックが大きく
相当なダメージがあるらしい。
”同じデザイン”
最初に疑われるのはデザイナーなのだから。
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